日本原子力発電株式会社のホームページより
http://www.japc.co.jp/tokai/plant_guide/
ホームページ参照
低気温のエクスタシーbyはなゆー 氏のブログより
東海村原発がある茨城県で「白血病」が多発している疑い
http://alcyone.seesaa.net/article/139805380.htmll
東海村JCO臨界事故の影響も含まれているのであろう、、、。
大手メディア、テレビで放送されていない事自体が恐ろしい、、、。
日本政府、民主党は、もう、原子力から手を引いて行くと言う事を国民に対し知らしめて行くべきだ。
遺伝子破壊が確実に発生している証拠である。
自然エネルギーとスマートグリッドに早急に交換して行くべきだ。
誤摩化していると、近い将来、関係会社は、「水俣病、肝炎問題のように大損害を受ける」事になる。
関係者は「見て見ぬ振り、他人事のように振る舞っていては問題」だ。
「どうすべきなのか?」、、、政府と共に早急に対応すべきだ。
再度言うが、「遺伝子破壊が確実に発生している」と言う事だ。
記事参照
浜岡原発を考える会・伊藤実さん講演(4)異常出産が多発する地元の病院
2009年8月21日 10:01 | コメント(0) | トラックバック(0)
今は10人ぐらいでやってるんですが、去年の4月ぐらいに浜岡町と御前崎町が合併して「御前崎市」となったんです。去年の4月時点で浜岡町が2万4千人ぐらい、御前崎町が1万2千人で3万6千人の小さな市が出来ました。
今まで原発の町だって誇らしげに言ってんですが、そういう原子力の町というイメージは今の時代イメージダウンになるんで、新しい市の名前も浜岡市でなくて御前崎市になった。御前崎市に浜岡原発がある。
そういう事からも、この10年の間に原発のイメージは随分悪くなってるし、特に東海地震の震源域にある原発だということで、色々なジャーナリストが警鐘を鳴らしてくれましたもんですから、私たちが5号機建設に反対した10年前と現在では、様変わりしている印象があります。
私たちの周辺で、先ほどもお話ししました嶋橋伸之さんという方がいました。25歳で発病して29歳で白血病で亡くなっちゃうんですが、この方がどういう仕事をやってたかというと、原子炉の下で中性子の測定モニターを点検の時に替えるんですね。
その仕事を専門的にやっていた若者なんですが、ある日、体がだるいとお医者さんに診てもらったら白血病だと。中部電力はその事実を認めてないんですが、先ほど言いました通り、亡くなった後に労災の申請で認められまして。
そんな話はいくらでもあるんです。私のすぐ近所に住んでいた、佐々木孝一さんと言う方も、亡くなってから遺族が裁判を継続中なんですが、上顎ガンという上アゴのガンだったんですね。歯が悪いのかとお医者さんに行っても血が止まらなくて、結局歯医者から紹介されて総合病院行ったらガンだと。
この方は元々秋田県出身の方なんですが、敦賀原発だとか島根原発だとかを経て、浜岡原発で20年くらい仕事をして、ある程度作業者を扱う「豊工業」と言う下請けの会社の社長になってたんですけどね、その方も5年前に亡くなっています。
もう一つ、チェルノブイリの新聞記者のお嬢さんが結婚で悩んでいるという話を先ほどしましたけれど、原発の作業者の子どもにも同じ事が起きてます。
ある看護婦さんに聞いたら、異常出産が非常に多いらしいんですよ。他の地域の病院の経験もあるその看護婦さんは、産婦人科でこんなに多数の障害を持った赤ちゃんを見たことがないと言っていました。
ガンの発症だとか、生まれつきの障害だとか、調べていくと原発の中で働いているご主人がいる家庭に多いということが分かってきました。原発の風下の駿河湾の榛原病院の看護婦さんも言ってたそうです。
去年と一昨年、静岡県議選に出た人も看護婦さんで、その方も原発の従事者の赤ちゃんに非常に障害が多いということを言ってらしたんですね。ですから、被曝という問題が浜岡原発の中で起こっている。
私たちは、原発の排気筒が100メートルある意味をどう考えたらいいでしょうか。別に煙を出してるわけでもないのに、あの100メートルの煙突は何のためにあるんだと中部電力に聞きますと、あそこは中の空気を入れかえているのだと言いますが、それならそんなに高くなくていいじゃないですか。
あそこから放射能を出してるんですよ、毎日。強い西風の時は八割方東京方面に、雨降りの時は名古屋、京都に来ている。中電も今はこれを認めるようになりました。フィルターで濾せる放射能はいいけど、キセノンだのクリプトンのような気体の放射能はどうしようもないんですね。
私は東海村の東海第二原発に行きましたが、東海第二原発の排気筒は140メートルなんです。東海村の原子力館職員に聞いたら、浜岡と東海村では気象条件が違うと。浜岡の方が風が強いから100メートルですむんだけど、東海村は風が少なくて140メートル必要だと聞きました。だから、毎日微量ながら放射能が出てるということです。
県の放射線探知センターがありまして、モニタリング・ポストでずっと観測してる結果が、年4回各戸に配られる「原子力便り」の中に載ってます。セシウム137とかストロンチウムとかコバルト60だとか、自然界に無いやつですね。
私たちは原発が作った放射能だと思ってるんですが、県の発表によると中国や旧ソ連の核実験の影響だと思われると書いてます。他にも松葉からとかヨモギからとか、色々な物をサンプルにして計測してるんですね。私たちはそんなところに疑問を持ちます。
今、海水を原発の冷却水として回してるんですが、その海水を取り込むところに紫貝とかフジツボとかが付いて、付き過ぎると海水が吸い上げれなくなって出力が低下する。定期的にフジツボ、ムラサキイガイだとかを取ってるんですが、それを業者が敷地内に放置していくもんですから、夏なんかは臭くてたまらない。
佐倉地区の浜岡原発協力会社に佐倉サービスセンターというのがあるんですが、その会社が貝を有機肥料に加工してるんです。それを一袋500円で売ってます。原発PR館の手前で。それをお茶やみかんにかけたりする・・・ どう思います? 気持ち悪いでしょう。
柏崎原発でも同じ問題があって、長野県の坂井村が村おこしのために肥料生成工場を造ろうとしたんです。柏崎から坂井村に持っていったんですが、住民が柏崎原発から出たものだと使うのやめちゃったんですね。でも私たちの地域では肥料を作ってますし、原発から出てくる温排水を使ってヒラメの稚魚だとか、蟹だとかを育ててる。温水で育ててるから育ちもいいもんです。それを駿河湾から遠州灘にかけて一斉に放流してます。
廃棄物の問題は大変ですね。「もんじゅ」とかの高速増殖炉はもうダメなもんですから、今は取り出したプルトニウムは日本の原発全部で43トンぐらいあるんです。長崎の原爆はプルトニウムたったの6キロであれだけの破壊力です。43トンは6キロの何倍ですか。今プルトニウムの軍事利用でアジアの国から疑われてるから、プルサーマルってことで浜岡原発でウランとプルトニウムの混合燃料を使わないと処理に困ると言い出しています。これがこれからの大問題です。
私は、京都の皆さんもこういう問題ではまったく一緒であって、私たち現地の人間だけの問題ではないことを最後に申し上げたいと思います。
実は京都の久美浜、丹後半島の西にありますが、私も行って来ました。宮津に行って、天橋立に行って。あそこに原発の計画があるのはご存じでしょうか?
あそこでは高校の先生の永井先生が反対運動されてて、私も何度かお会いしました。多分原発は出来ないでしょう。
私が関わった運動では、他には三重県の海山町。住民投票で否決されたんですが、私も応援に行きました。海山町の商工会が誘致しようとして頓挫したんです。そういう頓挫した所で推進派は何をしようと考えているのかと言うと、使用済核燃料の中間貯蔵庫とか核のゴミの最終処分場の用地として狙われていくと思うんです。
今、核のゴミの問題を国は六ヶ所村にだけ押しつけていますが、六ヶ所といえども永久保存はダメだ、50年間しか保管しないという当時の県知事と国との協定があります。それから10年くらい経ってるから、あと40年もしないうちにどこかにもっていかなればならない。
国は何をやってるかと言うと、お金あげるから誘致したい自治体手を挙げなさいって募集してるんですね、候補地を。全国の自治体からは下北半島のむつ市が手を挙げかけている状態です。
核のゴミはこれから溜まる一方なんです。浜岡原発だけでも1号機から5号機ありますけど、100万KW級の原発で一年間の核廃棄物は広島、長崎の原爆の何千発分の死の灰を生みだしています。再処理してプルトニウムを取り出すと、再処理工場周辺の放射能汚染は更に拡がります。
他の問題として今進行していることに、核廃棄物としての処理しか許されなかった物を一般廃棄物として処理することを許そうという流れがあります。基準を広げて一般産業廃棄物として処理できるようにしています。かなり危ない物が一般産業廃棄物として出回ってるんです。
原発で使われた鉄骨を使って建てられたマンションで、健康被害を起こしたという事件が台湾の台北市で起きて大問題になったことがあるんですが、今、原発から出された放射能を含んだ物が日本中、身近な場所に使われている。そういう時代が来ているということを是非考えて頂きたいと思います。
私たちの周辺でも、テント倉庫みたいな建物の中に原発から出た配管の部品が積まれています。そんな脆弱な建物の中に置かれてるんですよ。六ヶ所へ送られる低レベル放射能物質を詰め込んだドラム缶も、3万5千本くらいあります。年間で1800本くらいは御前崎の港から青森県まで持っていってるんですけど、溜まる一方ですよ。
低レベルといいますが、私も保管場所の近くまで行って測定しましたら針が振りきれるくらいの高レベルです。東海地震が起こったら・・・という危険性も指摘されています。
最初はこの話をメインにしようかと思ってたんですが、脱線してしまいましたね。時間も来ましたので、後の話は次の質疑応答でお答えしていきたいと思います。どうもありがとうございました。
(2005年4月3日 「ひと・まち交流館京都」にて)
http://ihope.jp/2009/08/21100147.html
暮らし
平井憲夫さんのお話――原発がどんなものか知ってほしい(4)私はいったい何人殺したのか
編集部2005/01/04
作業者全員が毎日被ばくをするんですが、それをいかに本人や外部に知られないように処理するか、それが責任者の仕事です。
●普通の職場環境とは全く違う
放射能というのは蓄積します。いくら微量でも10年なら10年分が蓄積します。これが怖いんです。日本の放射線管理というのは、年間50mmSV(ミリシーベルトを守ればいい、それを超えなければいいという姿勢です(注:01年4月から「5年間の平均が20mmSV、1年50mmSVを超えてはならない」に変更)。
例えば、定検工事ですと3カ月くらいかかりますから、それで割ると1日分が出ます。でも、放射線量が高いところですと、1日に5分から7分間しか作業が出来ないところもあります。しかし、それでは全く仕事になりませんから、3日分とか、1週間分をいっぺんに浴びせながら作業をさせるんです。これは、絶対にやってはいけない方法ですが、そうやって10分間なり20分間なりの作業ができるんです。そんなことをすると白血病とかガンになると知ってくれていると、まだいいのですが……。電力会社はこういうことはいっさい教えません。
稼動中の原発で、機械に付いている大きなネジが1本緩んだことがありました。動いている原発は放射能の量がものすごいですから、その1本のネジを締めるのに働く人30人を用意しました。一列に並んで ヨーイドンで7mくらい先にあるネジまで走って行きます。着いて、1、2、3と数えるくらいで、もうアラームメーターがビーッと鳴る。中には走って行って、「ネジを締めるスパナは、どこにあるんだ?」と叫んだだけで、もう終わりの人もいる。ネジをたった1山、2山、3山締めるだけで160人分、金額で400万円くらいかかりました。
なぜ、止めて修理しないのかと思われるでしょうが、それは原発を1日止めると、何億円もの損になりますから、電力会社は出来るだけ止めないんです。放射能というのは非常に危険なものですが、企業というものは、人の命よりもお金なんですよ。
●「絶対安全」と5時間の洗脳教育
原発など、放射能のある職場で働く人を放射線従事者といいます。日本の放射線従事者は今までに約27万人ですが、そのほとんどが原発作業者です。今も9万人くらいの人が原発で働いています。その人たちが年1回行われる原発の定検工事などを、毎日、毎日、被ばくしながら支えているんです。
原発で初めて働く作業者に対し、放射線管理教育を約5時間かけて行います。この教育の最大の目的は、不安の解消のためです。原発が危険だとはいっさい教えません。「国の被ばく線量で管理しているから、絶対大丈夫だ。安心して働きなさい」「世間で原発反対の人たちが、放射能でガンや白血病に冒されると言っているが、あれは『真っ赤な大ウソ』だ」「国が決めたことを守っていれば絶対に大丈夫だ」と洗脳します。
こういう「原発安全」の洗脳を、電力会社は地域の人にも行っています。有名人を呼んで講演会を開いたり、文化サークルで料理教室をしたり、カラー印刷の立派なチラシを新聞折り込みしたりして。だから、事故があって、ちょっと不安に思ったとしても、そういう安全宣伝にすぐに洗脳されてしまって、「原発がなくなったら、電気がなくなって困る」と思い込むようになるんです。
私自身が20年近く、現場の責任者として、働く人にオウムの麻原以上のマインド・コントロール、「洗脳教育」をやって来ました。何人殺したかわかりません。みなさんから現場で働く人は不安に思っていないのかとよく聞かれますが、放射能や被ばくが危険だとかはいっさい知らされていませんから、不安だとは大半の人は思っていません。体の具合が悪くなっても、それが原発のせいだとは全然考えもしないんです。作業者全員が毎日被ばくをするんですが、それをいかに本人や外部に知られないように処理するか、それが責任者の仕事です。本人や外部に被ばくの問題が漏れるようでは、現場責任者は失格なんです。これが原発の現場です。
私はこのような仕事を長くやっていて、毎日がいたたまれない日も多く、夜は酒の力をかり、酒量が日毎に増していきました。そうした自分自身に、問いかけることも多くなっていました。一体なんのために、誰のために、このようなウソの毎日を過ごさねばならないのかと。気がついたら、20年の原発労働で、私の体も被ばくでぼろぼろになっていました。
●だれが助けるのか
東京電力の福島原発で現場作業員がグラインダーで額(ひたい)を切って、大怪我をしたことがありました。血が吹き出ていて、一刻を争う大怪我でしたから、直ぐに救急車を呼んで運び出しました。ところが、その怪我人は放射能まみれだったんです。でも、電力会社もあわてていたので、防護服を脱がせたり、体を洗ったりする除洗をしなかった。救急隊員にも放射能汚染の知識が全くなかったんで、その怪我人は放射能の除洗をしないままに、病院に運ばれてしまったんです。
だから、その怪我人を触った救急隊員が汚染される、救急車も汚染される、医者も看護婦さんも、その看護婦さんが触った他の患者さんも汚染される、その患者さんが外へ出て、また汚染が広がるというふうに、町中がパニックになるほどの大変な事態になってしまいました。みんなが大怪我をして出血のひどい人を何とか助けたいと思って必死だっただけで、放射能は全く見えませんから、その人が放射能で汚染されていることなんか、だれも気が付かなかったんですよ。
1人でもこんなに大変なんです。それが仮に大事故が起きて大勢の住民が放射能で汚染された時、一体どうなるんでしょうか。想像できますか。人ごとではないんです。この国の人、みんなの問題です。
(編集部注: 「平井憲夫さんのお話--原発がどんなものか知ってほしい」は、原子力発電所建設の現場監督に長く携わった故・平井憲夫さんの話を「PKO法『雑則』を広める会」の佐藤弓子さんたちが1995年5月にまとめたものです。したがって文中の「私」とは平井憲夫さんのことです)
関連記事:
平井憲夫さんのお話――原発がどんなものか知ってほしい(3)ガンの宣告を受けて
平井憲夫さんのお話――原発がどんなものか知ってほしい(2)大地震が起これば配管は支えきれない
平井憲夫さんのお話――原発がどんなものか知ってほしい(1)作業員から検査官まですべて素人
原発事故と平井憲夫さんの遺言
http://www.news.janjan.jp/living/0501/0412292132/1.php
関連するホームページ
日本原子力発電株式会社
http://www.japc.co.jp/tokai/plant_guide/
東海村の原子力
http://www.vill.tokai.ibaraki.jp/as-tokai/
東海村JCO臨界事故
http://ja.wikipedia.org/wiki/東海村JCO臨界事故
中部電力 原子力発電について
http://www.chuden.co.jp/torikumi/atom/index.html
設計者からの諌言「浜岡原発は制御不能になる」
http://www.news.janjan.jp/area/0504/0504145797/1.php
静岡県/浜岡原子力発電所事故・トラブル関連のページ
http://www.pref.shizuoka.jp/kinkyu/hamaoka-index.html
過去の投稿
原子力発電は徐々に減らして行くべき。
http://blog.goo.ne.jp/torl_001/e/536c6649fa07a4387b91ea48e95c6878
高速増殖原型炉「もんじゅ」で、またトラブル!
http://blog.goo.ne.jp/torl_001/e/b154ef1bcfb68d213c7eb533bd9fd4eb
温室ガス80%減は可能-斉藤環境相~スマートグリッドを推進せよ!。
http://blog.goo.ne.jp/torl_001/e/f8bfe3fbae84c4a198acc793e95f4d3f
プルサーマルは本当に「大丈夫?」なのか?
http://blog.goo.ne.jp/torl_001/e/e394712a6e1a3e361686437b1c01b2d8
http://www.japc.co.jp/tokai/plant_guide/
ホームページ参照
低気温のエクスタシーbyはなゆー 氏のブログより
東海村原発がある茨城県で「白血病」が多発している疑い
http://alcyone.seesaa.net/article/139805380.htmll
東海村JCO臨界事故の影響も含まれているのであろう、、、。
大手メディア、テレビで放送されていない事自体が恐ろしい、、、。
日本政府、民主党は、もう、原子力から手を引いて行くと言う事を国民に対し知らしめて行くべきだ。
遺伝子破壊が確実に発生している証拠である。
自然エネルギーとスマートグリッドに早急に交換して行くべきだ。
誤摩化していると、近い将来、関係会社は、「水俣病、肝炎問題のように大損害を受ける」事になる。
関係者は「見て見ぬ振り、他人事のように振る舞っていては問題」だ。
「どうすべきなのか?」、、、政府と共に早急に対応すべきだ。
再度言うが、「遺伝子破壊が確実に発生している」と言う事だ。
記事参照
浜岡原発を考える会・伊藤実さん講演(4)異常出産が多発する地元の病院
2009年8月21日 10:01 | コメント(0) | トラックバック(0)
今は10人ぐらいでやってるんですが、去年の4月ぐらいに浜岡町と御前崎町が合併して「御前崎市」となったんです。去年の4月時点で浜岡町が2万4千人ぐらい、御前崎町が1万2千人で3万6千人の小さな市が出来ました。
今まで原発の町だって誇らしげに言ってんですが、そういう原子力の町というイメージは今の時代イメージダウンになるんで、新しい市の名前も浜岡市でなくて御前崎市になった。御前崎市に浜岡原発がある。
そういう事からも、この10年の間に原発のイメージは随分悪くなってるし、特に東海地震の震源域にある原発だということで、色々なジャーナリストが警鐘を鳴らしてくれましたもんですから、私たちが5号機建設に反対した10年前と現在では、様変わりしている印象があります。
私たちの周辺で、先ほどもお話ししました嶋橋伸之さんという方がいました。25歳で発病して29歳で白血病で亡くなっちゃうんですが、この方がどういう仕事をやってたかというと、原子炉の下で中性子の測定モニターを点検の時に替えるんですね。
その仕事を専門的にやっていた若者なんですが、ある日、体がだるいとお医者さんに診てもらったら白血病だと。中部電力はその事実を認めてないんですが、先ほど言いました通り、亡くなった後に労災の申請で認められまして。
そんな話はいくらでもあるんです。私のすぐ近所に住んでいた、佐々木孝一さんと言う方も、亡くなってから遺族が裁判を継続中なんですが、上顎ガンという上アゴのガンだったんですね。歯が悪いのかとお医者さんに行っても血が止まらなくて、結局歯医者から紹介されて総合病院行ったらガンだと。
この方は元々秋田県出身の方なんですが、敦賀原発だとか島根原発だとかを経て、浜岡原発で20年くらい仕事をして、ある程度作業者を扱う「豊工業」と言う下請けの会社の社長になってたんですけどね、その方も5年前に亡くなっています。
もう一つ、チェルノブイリの新聞記者のお嬢さんが結婚で悩んでいるという話を先ほどしましたけれど、原発の作業者の子どもにも同じ事が起きてます。
ある看護婦さんに聞いたら、異常出産が非常に多いらしいんですよ。他の地域の病院の経験もあるその看護婦さんは、産婦人科でこんなに多数の障害を持った赤ちゃんを見たことがないと言っていました。
ガンの発症だとか、生まれつきの障害だとか、調べていくと原発の中で働いているご主人がいる家庭に多いということが分かってきました。原発の風下の駿河湾の榛原病院の看護婦さんも言ってたそうです。
去年と一昨年、静岡県議選に出た人も看護婦さんで、その方も原発の従事者の赤ちゃんに非常に障害が多いということを言ってらしたんですね。ですから、被曝という問題が浜岡原発の中で起こっている。
私たちは、原発の排気筒が100メートルある意味をどう考えたらいいでしょうか。別に煙を出してるわけでもないのに、あの100メートルの煙突は何のためにあるんだと中部電力に聞きますと、あそこは中の空気を入れかえているのだと言いますが、それならそんなに高くなくていいじゃないですか。
あそこから放射能を出してるんですよ、毎日。強い西風の時は八割方東京方面に、雨降りの時は名古屋、京都に来ている。中電も今はこれを認めるようになりました。フィルターで濾せる放射能はいいけど、キセノンだのクリプトンのような気体の放射能はどうしようもないんですね。
私は東海村の東海第二原発に行きましたが、東海第二原発の排気筒は140メートルなんです。東海村の原子力館職員に聞いたら、浜岡と東海村では気象条件が違うと。浜岡の方が風が強いから100メートルですむんだけど、東海村は風が少なくて140メートル必要だと聞きました。だから、毎日微量ながら放射能が出てるということです。
県の放射線探知センターがありまして、モニタリング・ポストでずっと観測してる結果が、年4回各戸に配られる「原子力便り」の中に載ってます。セシウム137とかストロンチウムとかコバルト60だとか、自然界に無いやつですね。
私たちは原発が作った放射能だと思ってるんですが、県の発表によると中国や旧ソ連の核実験の影響だと思われると書いてます。他にも松葉からとかヨモギからとか、色々な物をサンプルにして計測してるんですね。私たちはそんなところに疑問を持ちます。
今、海水を原発の冷却水として回してるんですが、その海水を取り込むところに紫貝とかフジツボとかが付いて、付き過ぎると海水が吸い上げれなくなって出力が低下する。定期的にフジツボ、ムラサキイガイだとかを取ってるんですが、それを業者が敷地内に放置していくもんですから、夏なんかは臭くてたまらない。
佐倉地区の浜岡原発協力会社に佐倉サービスセンターというのがあるんですが、その会社が貝を有機肥料に加工してるんです。それを一袋500円で売ってます。原発PR館の手前で。それをお茶やみかんにかけたりする・・・ どう思います? 気持ち悪いでしょう。
柏崎原発でも同じ問題があって、長野県の坂井村が村おこしのために肥料生成工場を造ろうとしたんです。柏崎から坂井村に持っていったんですが、住民が柏崎原発から出たものだと使うのやめちゃったんですね。でも私たちの地域では肥料を作ってますし、原発から出てくる温排水を使ってヒラメの稚魚だとか、蟹だとかを育ててる。温水で育ててるから育ちもいいもんです。それを駿河湾から遠州灘にかけて一斉に放流してます。
廃棄物の問題は大変ですね。「もんじゅ」とかの高速増殖炉はもうダメなもんですから、今は取り出したプルトニウムは日本の原発全部で43トンぐらいあるんです。長崎の原爆はプルトニウムたったの6キロであれだけの破壊力です。43トンは6キロの何倍ですか。今プルトニウムの軍事利用でアジアの国から疑われてるから、プルサーマルってことで浜岡原発でウランとプルトニウムの混合燃料を使わないと処理に困ると言い出しています。これがこれからの大問題です。
私は、京都の皆さんもこういう問題ではまったく一緒であって、私たち現地の人間だけの問題ではないことを最後に申し上げたいと思います。
実は京都の久美浜、丹後半島の西にありますが、私も行って来ました。宮津に行って、天橋立に行って。あそこに原発の計画があるのはご存じでしょうか?
あそこでは高校の先生の永井先生が反対運動されてて、私も何度かお会いしました。多分原発は出来ないでしょう。
私が関わった運動では、他には三重県の海山町。住民投票で否決されたんですが、私も応援に行きました。海山町の商工会が誘致しようとして頓挫したんです。そういう頓挫した所で推進派は何をしようと考えているのかと言うと、使用済核燃料の中間貯蔵庫とか核のゴミの最終処分場の用地として狙われていくと思うんです。
今、核のゴミの問題を国は六ヶ所村にだけ押しつけていますが、六ヶ所といえども永久保存はダメだ、50年間しか保管しないという当時の県知事と国との協定があります。それから10年くらい経ってるから、あと40年もしないうちにどこかにもっていかなればならない。
国は何をやってるかと言うと、お金あげるから誘致したい自治体手を挙げなさいって募集してるんですね、候補地を。全国の自治体からは下北半島のむつ市が手を挙げかけている状態です。
核のゴミはこれから溜まる一方なんです。浜岡原発だけでも1号機から5号機ありますけど、100万KW級の原発で一年間の核廃棄物は広島、長崎の原爆の何千発分の死の灰を生みだしています。再処理してプルトニウムを取り出すと、再処理工場周辺の放射能汚染は更に拡がります。
他の問題として今進行していることに、核廃棄物としての処理しか許されなかった物を一般廃棄物として処理することを許そうという流れがあります。基準を広げて一般産業廃棄物として処理できるようにしています。かなり危ない物が一般産業廃棄物として出回ってるんです。
原発で使われた鉄骨を使って建てられたマンションで、健康被害を起こしたという事件が台湾の台北市で起きて大問題になったことがあるんですが、今、原発から出された放射能を含んだ物が日本中、身近な場所に使われている。そういう時代が来ているということを是非考えて頂きたいと思います。
私たちの周辺でも、テント倉庫みたいな建物の中に原発から出た配管の部品が積まれています。そんな脆弱な建物の中に置かれてるんですよ。六ヶ所へ送られる低レベル放射能物質を詰め込んだドラム缶も、3万5千本くらいあります。年間で1800本くらいは御前崎の港から青森県まで持っていってるんですけど、溜まる一方ですよ。
低レベルといいますが、私も保管場所の近くまで行って測定しましたら針が振りきれるくらいの高レベルです。東海地震が起こったら・・・という危険性も指摘されています。
最初はこの話をメインにしようかと思ってたんですが、脱線してしまいましたね。時間も来ましたので、後の話は次の質疑応答でお答えしていきたいと思います。どうもありがとうございました。
(2005年4月3日 「ひと・まち交流館京都」にて)
http://ihope.jp/2009/08/21100147.html
暮らし
平井憲夫さんのお話――原発がどんなものか知ってほしい(4)私はいったい何人殺したのか
編集部2005/01/04
作業者全員が毎日被ばくをするんですが、それをいかに本人や外部に知られないように処理するか、それが責任者の仕事です。
●普通の職場環境とは全く違う
放射能というのは蓄積します。いくら微量でも10年なら10年分が蓄積します。これが怖いんです。日本の放射線管理というのは、年間50mmSV(ミリシーベルトを守ればいい、それを超えなければいいという姿勢です(注:01年4月から「5年間の平均が20mmSV、1年50mmSVを超えてはならない」に変更)。
例えば、定検工事ですと3カ月くらいかかりますから、それで割ると1日分が出ます。でも、放射線量が高いところですと、1日に5分から7分間しか作業が出来ないところもあります。しかし、それでは全く仕事になりませんから、3日分とか、1週間分をいっぺんに浴びせながら作業をさせるんです。これは、絶対にやってはいけない方法ですが、そうやって10分間なり20分間なりの作業ができるんです。そんなことをすると白血病とかガンになると知ってくれていると、まだいいのですが……。電力会社はこういうことはいっさい教えません。
稼動中の原発で、機械に付いている大きなネジが1本緩んだことがありました。動いている原発は放射能の量がものすごいですから、その1本のネジを締めるのに働く人30人を用意しました。一列に並んで ヨーイドンで7mくらい先にあるネジまで走って行きます。着いて、1、2、3と数えるくらいで、もうアラームメーターがビーッと鳴る。中には走って行って、「ネジを締めるスパナは、どこにあるんだ?」と叫んだだけで、もう終わりの人もいる。ネジをたった1山、2山、3山締めるだけで160人分、金額で400万円くらいかかりました。
なぜ、止めて修理しないのかと思われるでしょうが、それは原発を1日止めると、何億円もの損になりますから、電力会社は出来るだけ止めないんです。放射能というのは非常に危険なものですが、企業というものは、人の命よりもお金なんですよ。
●「絶対安全」と5時間の洗脳教育
原発など、放射能のある職場で働く人を放射線従事者といいます。日本の放射線従事者は今までに約27万人ですが、そのほとんどが原発作業者です。今も9万人くらいの人が原発で働いています。その人たちが年1回行われる原発の定検工事などを、毎日、毎日、被ばくしながら支えているんです。
原発で初めて働く作業者に対し、放射線管理教育を約5時間かけて行います。この教育の最大の目的は、不安の解消のためです。原発が危険だとはいっさい教えません。「国の被ばく線量で管理しているから、絶対大丈夫だ。安心して働きなさい」「世間で原発反対の人たちが、放射能でガンや白血病に冒されると言っているが、あれは『真っ赤な大ウソ』だ」「国が決めたことを守っていれば絶対に大丈夫だ」と洗脳します。
こういう「原発安全」の洗脳を、電力会社は地域の人にも行っています。有名人を呼んで講演会を開いたり、文化サークルで料理教室をしたり、カラー印刷の立派なチラシを新聞折り込みしたりして。だから、事故があって、ちょっと不安に思ったとしても、そういう安全宣伝にすぐに洗脳されてしまって、「原発がなくなったら、電気がなくなって困る」と思い込むようになるんです。
私自身が20年近く、現場の責任者として、働く人にオウムの麻原以上のマインド・コントロール、「洗脳教育」をやって来ました。何人殺したかわかりません。みなさんから現場で働く人は不安に思っていないのかとよく聞かれますが、放射能や被ばくが危険だとかはいっさい知らされていませんから、不安だとは大半の人は思っていません。体の具合が悪くなっても、それが原発のせいだとは全然考えもしないんです。作業者全員が毎日被ばくをするんですが、それをいかに本人や外部に知られないように処理するか、それが責任者の仕事です。本人や外部に被ばくの問題が漏れるようでは、現場責任者は失格なんです。これが原発の現場です。
私はこのような仕事を長くやっていて、毎日がいたたまれない日も多く、夜は酒の力をかり、酒量が日毎に増していきました。そうした自分自身に、問いかけることも多くなっていました。一体なんのために、誰のために、このようなウソの毎日を過ごさねばならないのかと。気がついたら、20年の原発労働で、私の体も被ばくでぼろぼろになっていました。
●だれが助けるのか
東京電力の福島原発で現場作業員がグラインダーで額(ひたい)を切って、大怪我をしたことがありました。血が吹き出ていて、一刻を争う大怪我でしたから、直ぐに救急車を呼んで運び出しました。ところが、その怪我人は放射能まみれだったんです。でも、電力会社もあわてていたので、防護服を脱がせたり、体を洗ったりする除洗をしなかった。救急隊員にも放射能汚染の知識が全くなかったんで、その怪我人は放射能の除洗をしないままに、病院に運ばれてしまったんです。
だから、その怪我人を触った救急隊員が汚染される、救急車も汚染される、医者も看護婦さんも、その看護婦さんが触った他の患者さんも汚染される、その患者さんが外へ出て、また汚染が広がるというふうに、町中がパニックになるほどの大変な事態になってしまいました。みんなが大怪我をして出血のひどい人を何とか助けたいと思って必死だっただけで、放射能は全く見えませんから、その人が放射能で汚染されていることなんか、だれも気が付かなかったんですよ。
1人でもこんなに大変なんです。それが仮に大事故が起きて大勢の住民が放射能で汚染された時、一体どうなるんでしょうか。想像できますか。人ごとではないんです。この国の人、みんなの問題です。
(編集部注: 「平井憲夫さんのお話--原発がどんなものか知ってほしい」は、原子力発電所建設の現場監督に長く携わった故・平井憲夫さんの話を「PKO法『雑則』を広める会」の佐藤弓子さんたちが1995年5月にまとめたものです。したがって文中の「私」とは平井憲夫さんのことです)
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東海村の原子力
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東海村JCO臨界事故
http://ja.wikipedia.org/wiki/東海村JCO臨界事故
中部電力 原子力発電について
http://www.chuden.co.jp/torikumi/atom/index.html
設計者からの諌言「浜岡原発は制御不能になる」
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