とねり日記

とりことや舎人(とねり)の
どげんかせんとの日々

炭焼きへGO!(2)半炭半カフェ

2013年03月18日 | 山里から
炭焼き窯建設予定地までの道はできた。


だが、実際にどこに窯を掘るかがなかなか決まらない。

3月6日から7日にかけて、試しに2カ所、ユンボで掘ってみた。1カ所は、地表から1.5メートルほどは窯に適した赤土が出るのだが、その下に砂礫(されき)層がある。砂礫層からは小石がボロボロ崩れ落ちる。これではまともな炭は焼けない。


もう1カ所からは水がにじみ出てきた、これもダメ。

ここはナガちゃんが20歳のころ炭焼きをした窯跡。ここを再利用できないかと、底の方をユンボでさらってみたが、水が出てきた。


60年の歳月を経て、地中の水の道が変わってしまったようだ。


ナガちゃん曰く「窯の場所をどうするか考えると夜も眠れなかった」と。なにしろ「里まる」のメンバーで唯一の炭焼き経験者(熟練者)なのだから、誰にも相談できない。ナガちゃんが眠れない夜を過ごしていた時、何も知らない他のメンバーはいびきをかいてぐっすり眠っていた(んじゃないかな)。

そして3月8日、カフェのお客さんが帰った後、午後2時半ごろ現場に行ってみると、まあ、なんということでしょう! 直径2.5メートルの窯の底が立派にできている。場所は、あの砂礫層が出てきたところ。ナガちゃんによると、最初に砂礫層のあるところを広く深く掘り下げ、掘り下げたところに赤土を入れ、ユンボのシャベルの部分などで押し固め、そうやってできた直径6メートルほどの円形の場所の中心に直径2.5メートル、深さ1メートルの円を掘ったとのこと。やるなあ。ニコニコ顔のナガちゃん。今夜から眠れるなあ。


80歳の顧問が一人でこれだけ頑張ってくれたんだ、俺たちもやるぞ~。で、腰打ち開始。「腰」とは窯の側面のこと。ここを巨大な木槌みたいな掛矢(かけや)で叩き締める。


叩く。締める。叩く。締める。


しんどい~。「石や土をなぶる時はたらたらやれ」と誰かが言ってた。頑張りすぎると続かない。叩いては休み、叩いては休み。


叩いていると、砂礫層が残っていたところから壁が崩れはじめた。なかの砂礫を掻き出し、


赤土を練って丸めた泥団子を入れ、叩き締める。


3月10日、11日は煙突の縦穴を掘り、


底に煉瓦を並べ、


煉瓦の上に丸太を置き、泥団子で塗り固める。この丸太は泥が乾いた後で引き抜く。


この間の作業はほとんどナガちゃんだったが、セーやんやミズトくんも昼勤と夜勤の合間や、半休を取って駆けつけてくれた。とりこと舎はこの間、嬉しいことに連日のお客さんで、客が帰った2時か3時ごろようやく現場に行くといった半炭半カフェ状態。働くナガちゃんの後ろ姿に手を合わせつつ、窯はじわじわ形を整えていく。





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