とねり日記

とりことや舎人(とねり)の
どげんかせんとの日々

冬の仕事(1)ジャム作り

2018年02月11日 | 山里から
夜、舎長が厨房でジャムを煮ている。
ジャムは一年中、作る。春から初夏にかけてはイチゴ、夏に入るとブルーベリー、秋が深まり始めるとリンゴ、冬が近づくとユズ、そして年が明けていわゆる「雑柑」(ポンカンとかタンカンとか伊予柑とか清美オレンジとかネーブルとかいうやつね)が出回り始めると柑橘類のジャム(ママレード)を作る。凍える寒さのこの時期に作る柑橘類のジャムが一番手間がかかる、と舎長は言う。

今年の寒さはハンパじゃない。ヤギの水もニワトリの水もカチンカチンに凍るような冷たい朝が続く。
節分冬半ば…というが、立春を過ぎてもマイナス8度とか6度とかが1週間も続くと気持ちが折れそうになる。

そんなころ、夜の厨房で一人、舎長はジャム作りにかかる。
いま作っているのはネーブルのママレード。
モノトーンの真冬の厨房の中で舎長の心を温めるのはオレンジ色。「まるでお日さまの卵のよう」と舎長は言う。そして皮をむくとき、果汁を搾るとき、厨房の中にあふれる香りが真冬のマーマレード作りの醍醐味だと言う。

ネーブルの皮をむき果汁を搾る。


むいた皮にももうひと手間かかる。オレンジ色をした表皮と、その内側のフワフワした渋皮の間に包丁を入れ、


渋皮を取り、


鍋に入れ、


水で煮る。煮汁のなかには渋皮から出たたくさんのペクチンが含まれる。


表皮は包丁で細かく刻んで一晩水にさらす。


翌朝、刻んだ表皮と、渋皮の煮汁と、砂糖(粗糖)を鍋に入れて煮る。


やがてペクチンと砂糖と柑橘の酸が反応してゼリー状のジャムになる。

ジャムを煮ながら、横で瓶を煮沸する。


煮沸した瓶が温かいうちに、鍋のなかの温かいジャムを瓶に入れ、蓋をし、蒸し器に入れて脱気してできあがり。


お日さまの結晶だ。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« クリチチ石鹸よい石鹸♪ | トップ | 冬の仕事(2)みそ造り »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

山里から」カテゴリの最新記事