近代的な医学の手法の中では心身を分けて考えるだけでなく消化器科、脳神経科、呼吸器科のように身体の部分に分けて考えられてきた。近年、人間を全体として捉え、心身一体として扱うホリスティック医学という考え方や、自然と調和することにバックグラウンドを置く代替・補完・伝統医学の考え方に関心が高まってきている。アロマテラピーもホリスティックな考え方をもつ広い意味での科学であり、医学のみならず自然科学、人文科学、社会科学分野にわたる博物学的、哲学的な要素をもつものである。このような考え方は、もはや世界的な潮流となっており、わが国においても、これらを目的に官民各方面での活躍が始まっている。