関東にも降雪注意報が出された日。
舞浜は散発的ですら降雪はなく、暗く重たい雲が覆っていた。
それまで天気は何とか保っていたものの、夜が訪れた辺りから、冷たい雨が激しく降り始めた。
悪天候、悪条件、悪友同士という色気もへったくれも無い中。
満を持して怪奇スポットに立つ。
舞浜は散発的ですら降雪はなく、暗く重たい雲が覆っていた。
それまで天気は何とか保っていたものの、夜が訪れた辺りから、冷たい雨が激しく降り始めた。
悪天候、悪条件、悪友同士という色気もへったくれも無い中。
満を持して怪奇スポットに立つ。
「あのー」
「出た、稲川淳二の物真似」
「私も大好きなディズニーシー。大人も子供もみんな楽しめる所なんですよね。毎年とはいかないけれどたまに来てますよ、はい」
「そんなディズニーシーにね、もう2年前になるかなー、とある屋敷が建ったんですね。ここの主人ってのが、たいそう古今東西の珍しい古物を集める趣味があったらしくて、冒険家としても名を馳せていたそうなんだな」
「かく言う私もね人の事はいえないぐらい、各地に…(以下省略)」
「それで(飽)」
「そんなある時にね、アフリカの部族から偶像を貰ったんですよ」
「これがまた一見奇妙な形をしているんだ…(以下略)」
「はいそうですね(飽)」
「ところでその屋敷の前にいますけど、何か感じますか?」
「何ていうかな。ここに来てから何か嫌なんだなぁー。こうザーザーとさっきから」
「雨音じゃないっすか?」
「寒いなぁ、ここだけどうも寒いんだな」
「外ですしね」
心霊スポット的ノリで屋敷探索をはじめた。
ただこの時は
あとに起こる本当の恐怖を、まだ知る由もなかった。
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