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ユーさんのつぶやき

徒然なるままに日暮らしパソコンに向かひて心にうつりゆくよしなしごとをそこはかとなく書き綴るブログ

ISOことわざ小事典(36)(37)(38)<最終回>

2009-04-03 | ISOことわざ小事典
ISOことわざ小事典(36)
156.闇夜の提灯         
 行き詰まったマネジメントシステムに、画期的な改善を
 もたらせる審査員またはコンサルタントの知恵

157.油断大敵          
 軽微な不適合を見逃しているうちに、のっぴきならない
 重大な不適合が出現して身動きがとれなくなること

158.余計なお世話        
 登録だけが目的で維持されている組織のマネジメントシ
 ステムに対して、有効性向上などのアドバイスをしつこ
 く行う審査員へ経営者が与える評価

159.ヨシの髄から天覗く     
 現場・現実・現物を無視して頭の中の理屈だけで原因を
 究明しようとする管理者の姿勢

160.夜目遠目傘のうち      
 苦労して取得したISOマネジメントシステムの実態が分
 かって、ガッカリした経営者が抱く情感




ISOことわざ小事典(37)
161.楽あれば苦あり       
 継続的改善が順調に進む極楽もあれば、何をやれば良い
 か全く分らない地獄もある現場のマネジメントシステム

162.李下に冠を正さず      
 自信のない審査員が組織の難しい質問に面して身構える
 心理状態。規格の関係のないページをそれとなくぱらぱ
 らめくる態度がそれに似る

163.律義者の子沢山       
 組織の真面目な事務局が頑張りすぎて、管理できないほ
 ど多数の手順書を作成してしまうこと

164.良薬は口に苦し       
 不具合の良質で根本的な対策ほどコストや手間のかかる
 こと

165.綸言汗の如し        
 うっかり間違えた不適切な審査員側の決定が容易に取消
 しできないこと




ISOことわざ小事典(38)<最終回>
166.六十にして耳順(したが)う 
 60歳を越えたくらいの年齢のベテラン審査員にして、
 規格要求事項の細部を気にせず、現場の状況がそのまま
 理解できる年功の喩え

167.ローマは一日にしてならず  
 マネジメントシステムの成熟度は一歩一歩地道な継続的
 改善の総合的な結果であり、成果が見えるようになるま
 でに、相応の忍耐が必要なことをいう

168.論語読みの論語知らず    
 ISO規格の本質を理解していない審査員資格保有者

169.論より証拠         
 証拠となる記録がなければ如何に組織が頑張っても不適
 合とせざるを得ぬ審査員の原則的な立場

170.笑う門には福来る      
 笑みを忘れず真面目にマネジメントシステムの継続的改
 善に取り組んだ経営者にもたらされる最終の結果




※今回で「ISOことわざ小事典」の最終回とします。私も第一線から引退します。併せて、不況とともにISO熱が冷めつつあり、一寸淋しい感じがします。関係者の皆様のご奮闘を祈ります。

ISOことわざ小事典(33)(34)(35)

2009-03-30 | ISOことわざ小事典
ISOことわざ小事典(33)
141.水掛け論          
 審査員が不適合を文書で指摘しなかったため、次回の審
 査で組織との間で、言った、聞いてないと結論がうやむ
 やになってしまうこと

142.見たら見流し聞いたら聞き流し  
 指摘しても何の役にも立たぬ不適合は知らぬ顔をしてシ
 ステムの有効性を第一優先しようとする審査員の望まし
 い態度の一つ

143.身から出たさび       
 管理者が自分の責任を取らないとき現場で遠からず発生
 する、思わざる不具合の結果

144.三日すれば止められぬ乞食
 大した力量がなくても先生々々とおだてられて好い気分
 になっている審査員の心の状態

145.実るほど頭を垂れる稲穂   
 ベテラン審査員が年功を積むほどに謙虚になっていく様
 子




ISOことわざ小事典(34)
146.昔の名前で出ています    
 文書や記録の様式が改訂されタイトルまで変っているの
 に関連の文書リストや参照文書では旧来の名前がそのま
 ま使われていること

147.昔とった杵柄        
 何年も前に退職した会社と同業種の会社を訪問した審査
 員が現場で感ずる郷愁または得意の気持ち

148.無理が通れば道理が引っ込む  
 審査員の明らかにミスと思われる強引な指摘に対して組
 織の担当者が反論もせず素直に受け入れること

149.目は口ほどにものを言い   
 審査の面談において応答者の目がウソ発見器のセンサー
 のような働きをして、正直でないことを知らせるさま

150.餅は餅屋          
 故障続きの旧い設備をメーカの専門家に見せて一発で直
 してもらったときに感ずる尊敬の思い




ISOことわざ小事典(35)
151.元の木阿弥         
 苦労して是正処置を講じたに拘らず、現場の意欲が薄れ、
 最終的には誰も手順を守らなくなって、振出しに戻った
 状態

152.桃栗三年柿八年       
 構築したマネジメントシステムが経営の役に立つまでに
 は長い年月を要することの喩え。一般に、手順の定着に
 3年、有効性までには8年は掛かるといわれている

153.門前の小僧習わぬ経を読む  
 ISO規格や運用の基本的な勉強をしていないに関らず、
 ベテランに混じってあれこれと口出しする組織の担当者

154.破れ鍋に綴蓋        
 指摘された不適合に対して根本原因を究明しないまま、
 とりあえず、思いつきの処置を講ずる現場の是正処置

155.闇に鉄砲          
 本質的な原因を究明しないまま、対策案ばかり多く出し
 て軽重の判断なく、むやみに是正の処置をすること


ISOことわざ小事典(30)(31)(32)

2009-03-23 | ISOことわざ小事典
ISOことわざ小事典(30)
126.話し上手の聞き上手     
 規格の解釈を一方的にしゃべるのではなく、現場担当者
 の話をよく聞いて相手に分る言葉で説明できる、世には
 数少ない審査員のこと

127.針の穴から天覗く      
 文書化された手順書や記録様式が不備で、組織の回答者
 の言葉だけを頼りに、規格が要求するプロセスや手順の
 存在を確認することになった審査員の抱く感慨

128.一人の百歩より百人の1歩  
 現場の業務改善を進めるための基本の考え方。小さな改
 善でも万人の一致した行動で大きな効果が得られる

129.瓢箪から駒         
 再発防止のための真の原因が思いもかけないところから
 判明して解決の糸口が得られること

130.下手な鉄砲数撃ちゃ当たる  
 事前に審査ストーリを考えず、現地へ来てから闇雲に質
 問を連発する不精な審査員のお決まりの審査手順




ISOことわざ小事典(31)
131.下手の長談義        
 クロージングミーティングで不必要な感想を長々と述べ
 る審査チームリーダー

132.仏作って魂を入れず     
 規格の要求事項はマニュアルの上では見かけ上100%
 順守してあるが、具体的な実施手順や目的・目標の中身
 が思い切り手抜きされ、ほとんど実体のなくなっている
 マネジメントシステム

133.仏の顔も三度        
 軽微であると見送った同類の不適合が3回も発見されて、
 指摘せざるを得なくなった審査員の心境

134.骨折り損のくたびれ儲け   
 遠方に出張して長時間の審査をして、1件の不適合指摘
 なく、適切なアドバイスも出来ず、疲れて傷心の気分で
 帰路につく審査員の心境

135.惚れたが因果        
 マネジメントシステムの出来が悪く、本当は逃げ出した
 い思いがあるに関らず、経営者や管理責任者のお気に入
 りとなって、引き続き次回の審査の指名を受ける審査員




ISOことわざ小事典(32)
136.蒔かぬ種は生えぬ      
 経営者が品質方針や環境方針において、何ら具体的な表明
 をせず、現場に期待だけをしているときの当然の不毛な結
 果

137.負けるが勝ち        
 審査員が組織のためを思って好いアドバイスをしても、聞
 く耳持たぬ組織に対して、それ以上の発言を止める審査員
 の諦観

138.待てば海路の日和あり    
 何年にもわたって解決できなかった問題の根本原因が判明
 して、再発防止の処置が完了したときに感ずる管理者の喜
 び

139.実を見て木を知る
 アウトプット(成果・実績)を見てプロセスの有効性を確
 認すること。システム有効性の基本の考え方

140.見ざる言わざる聞かざる   
 不適合の露見を恐れて口を閉ざす組織の担当者の、審査員
 に対してときに見せる、よろしくない非協力的な態度


ISOことわざ小事典(27)(28)(29)

2009-03-16 | ISOことわざ小事典
ISOことわざ小事典(27)
111.年寄りの冷や水       
 ISOを理解せぬ老齢社長が現場で言わずもがなの一言を
 発して、現場のやる気を損ねる悔しい一言

112.泣く子と地頭には勝てぬ   
 押しの強い審査員が立場を利用して規格の解釈等につい
 て組織を沈黙させること。そのときに組織が抱く怨念

113.習わぬ経は読めぬ      
 組織が独力で構築したマネジメントシステムに独りよがり
 の解釈やムダが多く見られると感じた審査員の思い

114.二階から目薬        
 本来指摘すべきことを指摘すると大ごとになると気を遣っ
 た審査員が発行する是正処置要求書の意図的に曖昧にした
 表現

115.憎まれっ子世に憚る     
 横柄で言葉使いの悪い審査員が世に溢れるさま




ISOことわざ小事典(28)
116.糠に釘           
 審査員やコンサルタントが少しでも良いシステムになるよ
 うに支援しようとしても管理者や現場の意欲や理解が及ば
 ず、的確な是正処置が行われない現場の状態

117.ネコに小判         
 マネジメントシステムの有効性向上に何の興味を示さず、そ
 の努力をしようともしない組織に与えられた登録証

118.寝耳に水          
 担当の審査員が変わった途端に、解釈が変わってこれまで不適
 合とされなかったことが不適合と指摘されること
 
119.念には念を入れ       
 一つの管理項目に対して何重にも監視測定の項目を設けて不安
 を減少させること。やり過ぎると経営効率を減ずることがある

120.能ある鷹はツメ隠す     
 何でも知ったかぶりをしない審査員の望ましい態度の一つ。優
 秀な審査員ほどこの方面の性質を有する




ISOことわざ小事典(29)
121.喉元過ぎれば熱さを忘れる  
 前回の審査や内部監査が過ぎて暫く経った頃、是正処置で講じた
 対策や手順の順守が漸次おろそかになっていく現場の通弊

122.恥を知るは勇に近し     
 自分の過ちを素直に認めて謝りを入れる勇気ある審査員や現場責
 任者の望ましい態度の一つ

123.馬耳東風          
 審査員が気を遣って口頭指摘にとどめたため、組織に完全に無視
 されて何も手が打たれない不適合の運命

124.鳩が豆鉄砲を食らう     
 審査員が専門的な規格用語を用いて現場作業員に質問した時、作
 業員が往々にして見せる驚きと不安の表情

125.花より団子         
 難しい規格の解釈よりも焼酎の銘柄談義に花が咲く審査前夜の宿
 舎で行う審査員の事前打ち合わせ


ISOことわざ小事典(24)(25)(26)

2009-03-11 | ISOことわざ小事典
ISOことわざ小事典(24)
96.好きこそ物の上手なれ    
 知的好奇心の旺盛な入門審査員が短期間にベテラン審査
 員に進化・変容していくための必須の条件

97.過ぎたるは及ばざるが如し  
 当初の審査計画に対して審査時間が大幅に延長されるこ
 と

98.急いてはことを仕損じる   
 スピードを重視するあまり不適合の本質的な原因分析を
 おろそかにして是正処置を行い、その結果、再発を繰り
 返すこと

99.背に腹は変えられぬ     
 ウイットネス立会いの審査でいつもなら見逃している程
 度の軽微な不適合に対して、ウイットネスからの指摘を
 恐れて、やむを得ず公式の是正処置要求書を発行する審
 査員の複雑な胸のうち

100.先生と言われるほどのバカでなし    
 審査現場で先生と言われて有頂天になっている審査員を
 第三者が見たときの印象




ISOことわざ小事典(25)
101.備えあれば憂いなし     
 審査直前になって徹夜で不備な記録帳票を作成するよう
 なことにならないよう普段から手順どおり仕事しておく
 べきこと

102.立つ鳥後を濁さず      
 審査終了後審査員が審査控え室などに不要なゴミや忘れ
 ものなどを残さぬよう気をつけて退出すべきこと

103.立板に水          
 審査機関のマニュアル事例どおりに初回会議を進めるリ
 ーダー審査員の陥りやすい一方的な話し方

104.旅の恥はかきすて      
 審査中に起きたトラブルは審査が終わればそこまでと思
 って気を鎮める審査員の習性

105.便りのないのがいい便り   
 審査終了後、組織の提出した是正処置回答に対して審査
 機関から長時間にわたってコメントが届かない場合、組
 織が自ら安心するための気休めの言葉




ISOことわざ小事典(26)
106.地獄の沙汰も金次第     
 人材や力量の乏しい組織がコンサルに100%任せて、
 高い費用をかけてマネジメントシステムを構築すること

107.ちりも積もれば山となる   
 一つくらいのルール違反は良いかと目を瞑っているうち
 にシステム全体が穴だらけになって機能不全と陥ること

108.角を矯めて牛を殺す     
 適合性一点張りの審査をして経営上の重要事項を台無し
 にしてしまう経営経験のない審査員の犯しやすい過ち

109.鉄は熱いうちに打て     
 社長の決意後、数年経ってもまだ認証登録に至らないか、
 システムが現場に定着しない組織への警鐘

110.時は金なり         
 不具合に気が付いても原因究明を長期間放置したため、
 不良品が大量に製造されて大きな損失に転化することが
 ないように現場を戒める言葉


ISOことわざ小事典(23)

2009-02-04 | ISOことわざ小事典
91.知らずば人に問う     
 組織内部の専門技術に関して知ったかぶりしないで組
 織の担当者に確認しながら審査を進める審査員の望ま
 しい態度の一つ

92.釈迦に説法        
 審査員が現場の固有技術の専門家に、立場を利用して
 貧弱な自分の過去の技術知識・経験をひけらかすこと

93.上手の手から水が洩れる  
 ベテランの審査員でも最終会議を終了してから思わぬミ
 スや重要事項の確認洩れに気付いて慌てることをいう

94.重箱の隅をつつく   
 システムの細部において規格要求事項に適合せぬ不具合
 を見つけ出してこまごまと指摘すること。一般に経営や
 品質には何の役にも立たぬことが多い

95.知らぬが仏         
 堂々と説明する現場対応者の態度に、審査員がつい油断
 して不適合を見逃した後の現場担当者の感じる思い。あ
 るいは審査員も現場担当者も気付かぬまま見過ごされた
 重大な不適合


ISOことわざ小事典(22)

2009-01-29 | ISOことわざ小事典
86.賽の河原の石積み     
 不適合を見出しても本質的な原因を究明せず、修正の処
 置でお茶を濁すので、いつまで経っても類似の不適合が
 継続して発生すること

87.砂上の楼閣        
 基本となる経営戦略がなく、経営と無関係に現場だけに
 強制して構築されたマネジメントシステム。認証が継続
 されても経営の役に立たないお荷物になることが多い

88.猿も木から落ちる     
 うっかりと間違った日に訪問したり、審査時間に遅刻し
 たりする審査員の起こすミス(高齢のベテラン審査員ほ
 ど事例が多い)

89.触らぬ神にたたりなし   
 重大な不適合が潜んでいる場所を本能的な直感で回避す
 る審査員の行動(下手に関与すると後の手間が大変なの
 で)

90.知って問うは礼なり    
 不適合の事実を確定するために念のため別の現場でも再
 確認する慎重な審査員の望ましい態度の一つ


ISOことわざ小事典(21)

2009-01-23 | ISOことわざ小事典
81.弘法も筆の誤り      
 何度も校正の目をくぐり抜けてきた日本規格協会のJIS
 やISO規格の翻訳でも時にミスや誤字脱字があること、
 または、審査機関プロパーの超ベテランの審査員がチョ
 ンボすること

82.郷に入れば郷に従え    
 ISO専門用語を極力控えるなどして、また現場で使用され
 ている用語などに敬意を払いつつ、基本的な会社のルール
 にはきちんと従う審査員の望ましい態度の一つ

83.孤軍奮闘         
 突然の風邪引きで高熱があっても、決まった日時に組織
 に乗り込んで結論を出さなければならない立場(代役が
 居ない)で、一人で奮闘する審査リーダーの活動のさま

84.転ばぬ先の杖       
 潜在的な不適合に対する予防処置や予防的な改善を積極
 的に進めようとする成熟度の高い組織に共通して見られ
 る方針

85.紺屋の白袴        
 高名な審査機関でありながら、審査機関としての品質方
 針が明確でなく、所属する審査員の教育も徹底せず、担
 当する審査員ごとに規格要求事項に関する見解が異なる
 こと


ISOことわざ小事典(20)

2009-01-19 | ISOことわざ小事典
76.玄人はだし        
 ISO推進事務局を10年以上やっているお陰で、審査
 機関の審査員よりも規格の解釈や運用に詳しくなった
 社員のこと

77.君子は豹変す       
 大手企業を審査する時と中小の組織を審査する時とで
 規格の解釈をがらりと変える審査員のこと(そのこと
 が望ましいケースが多い)

78.継続は力なり       
 認証登録後たゆまぬ継続的改善を続けた結果、マネジ
 メントシステムの有効性が著しく改善されること

79.芸は身を助ける      
 定年や倒産で失職した後に品質や環境の得意技で審査員
 やコンサルの職を得た幸運な人たちの生き様

80.光陰矢のごとし      
 前回の審査で審査員から指摘された不適合を放置したた
 め1年後の定期審査直前になって慌てふためく組織の現
 場担当者の感慨


ISOことわざ小事典(19)

2009-01-13 | ISOことわざ小事典
71.国破れて山河在り      
 立派にファイリングされた多数のマネジメントシステム
 文書が豪華な書棚に陳列されている倒産会社のわびしい
 眺め

72.首振り3年ころ8年    
 ISOマネジメントシステムの審査登録後3年経ってやっと
 現場が理解し始め、経営の役に経つまでには8年かかるこ
 と

73.食らえどもその味わいを知らず 
 ISOマネジメントシステムを構築して、長年運用しているが、
 継続的改善が功を奏さず、経営の役に立たせることが出来て
 いない組織のさま

74.暗闇の鉄砲        
 発見された不適合の根本原因を分析せず、やたらと思いつき
 の処置を講ずるため本当の再発防止になっていない是正処置
 
75.車の両輪         
 優秀な審査員であるためにはISO規格の本質の理解と経営者・
 管理者の知識・経験の両方の資質が必要であるということ


ISOことわざ小事典(18)

2009-01-08 | ISOことわざ小事典
66.薬人を殺さず医師人を殺す 
 規格の拡大解釈や誤った解釈をして組織を窮地に陥れる
 ような自信過剰の審査員が時に犯す失敗

67.薬も過ぎれば毒となる   
 規格や手順の厳密な解釈の下に、不適合指摘を連発した
 ために不必要な手順ばかり増えてしまい、やる気がなく
 なり退廃した現場の様子

68.口裏を合わせる      
 不適合を見つけた審査員がことを荒立てなくないために
 現場担当者と一緒になって指摘しないための口実を検討
 すること

69.口自慢の仕事下手     
 規格の講釈は上手にやるが、審査の間、あれこれ不必要
 な指摘ばかりして組織に迷惑をかける仕事下手の審査員
 のこと

70.口に戸は立てられぬ    
 組織の管理責任者から口外すべからずと指示を出してい
 たに関らず、隠していた不都合な情報が現場作業員の口
 から審査員に洩れてしまうこと


ISOことわざ小事典(17)

2009-01-02 | ISOことわざ小事典
61.金科玉条        
 ISOの認証登録を受けるために組織が守らなければな
 らない規格の要求事項をいう。副作用として角を矯め
 て牛を殺すことがある

62.金魚の糞         
 審査では何の役割も与えられずに審査に参加するオブ
 ザーバー、又は審査で一言も発しない技術専門家

63.食いつく犬は吠えぬ    
 現場では口頭で色々と指摘をするが、書面による是正
 処置要求の指摘は一件も発行しない審査員のこと

64.空中の楼閣        
 マニュアル、規定、手順書など膨大な文書システムを
 構築しているが、現場では全く生きた活用がされてい
 ない組織のマネジメントシステムのこと

65.臭いものに蓋       
 審査員の勘違いや組織の不適合を問わず、議論・反論
 するよりも無難に収めようとする時にとられる措置、
 審査員を含め現場の当事者以外には見せぬようにする
 こと


ISOことわざ小事典(16)

2008-12-16 | ISOことわざ小事典
56.今日あって明日ない身   
 昨今の劇的な不景気や有効性への疑問の増大から、企業
 のISOへの信頼が失われ、負のスパイラルに陥って審査
 の仕事がなくなる審査員の心配

57.拱手傍観         
 審査機関や組織からの要求が強くなり、一方で報酬が切
 り下げられていくと感じた普通の審査員が、現場に入っ
 て個人的にとる抵抗のための高等戦術

58.玉石混淆         
 ISOの認証登録をしても、その中には色々なレベルの組
 織が入り混じっていること

59.共存共栄         
 登録だけが目的で認証取得している組織に対して、甘い
 審査で応えて、お互いに楽する組織と審査員との関係

60.木を見て森を見ず     
 ISO規格要求事項の細部に捕われて、システム全体への
 影響を考えない組織や審査員の陥りやすい傾向


ISOことわざ小事典(15)

2008-11-30 | ISOことわざ小事典
51.木に竹を接ぐ       
 適用範囲の拡大に際して面倒を嫌った組織がいい加減な
 改訂作業の結果でき上がった新システムの陥りやすい傾
 向

52.機によりて法を説け    
 時と場所をわきまえず規格の要求事項ばかりやたらと説
 教する深みの乏しいプロの審査員に贈る言葉

53.鬼面人を嚇す       
 ISO規格や審査機関の権威を振りかざして相手を屈服さ
 せること。実力のない審査員のとりやすい見掛け倒しの
 行動、風情

54.九仞の功をいっきに欠く  
 審査終了近くまで順調に経緯した審査のクロージングミー
 ティングで、審査員の発した不用意な一言のために組織の
 経営者の機嫌を損ねること

55.窮すれば通ず       
 どう考えても不適合であるが適切な証拠が見出せず、審査が
 終わりかけた頃、別現場担当の同僚審査員がぽろっとこぼし
 た独り言から証拠の糸口が発見できること


ISOことわざ小事典(14)

2008-09-12 | ISOことわざ小事典
46.机上の空論        
 現場の実体をよく見ずに表面上の現象に規格を適用して
 不適合指摘をしようとする審査員の陥りやすい落とし穴

47.帰心矢の如し       
 遠方より出張して審査を担当している審査員が長期間の
 ホテル住まいに疲れて早く自宅に帰りたいと感ずる人間
 的な気持ち

48.傷口に塩         
 経営者や管理責任者が十分に認識しているが、諸般の事
 情から手が打てない不具合に対して公式の不適合として
 是正処置をせまる審査員の非情な態度

49.狐と狸          
 証拠がないが不適合の雰囲気を感じた審査員とそれを隠
 そうとする現場担当者との高度な駆け引き

50.木で鼻をくくる      
 審査を受けている組織の質問に対して、威張った審査員
 がそっけなく答えるよろしくない態度