新感線の「蜉蝣峠」を観てきました。
いのうえ歌舞伎「壊」ってなっていた通り、クドカンの脚本が今までのいのうえさんとはちょっと違ったものになっていました。
歌舞伎なんて、言葉の発祥を考えると壊す事に意味があると思うので、良かったと思う。
新感線も、どんどん変わっていくのが面白いんだと思う。
エンタテーメンとに面白く、面白いもんなら何でも取り込んで、みっちみっちのぎっちぎっちに楽しませるための舞台。壊して壊して、新しいもん取り入れてガツガツ取り込んで、それでこそが、新感線なんだし思う。
本当に面白かったぁ。
新感線の舞台って、基本的に「わくわくと楽しむ」のを目的で観に行くので、今回も充分に楽しませて頂きました。
ごちそうさまでしたって言いたくなる、舞台だったよん。
特に、チケット取ってくれたS子が……最前列ゲットしてくれたので、久々に役者の表情まで全部見れて、本当に良かった。
堤さん…ステキ。軍鶏でもステキ。ってよりしょっぱらかに軍鶏だったし。染ちゃんと別の意味で、白の衣装がお似合いで。裾から伸びる足に悩殺。最前列ですので、ぐっと腰を下ろす度に筋肉の筋が動くのよ。がっつり脳に焼き付けましたよ。いっつも酒飲んで、酔っぱらっていないと、どこまでも血が冷えてしまいそうな天晴という男が、本当に良かった。
古チンもステキ。古チンったら、フルチンでもステキ。偽フルチンだったけど。(いや、偽じゃなかったらヤバかったんだけど)役柄も、今回は何時もとちょっと違った役柄だった。けっこういのうえ歌舞伎では、ちょっと冷めた感じで飄々と楽しく生きてる「かぶいた男」だったのに、ずっと底冷えしたような闇太郎という男だった。でも、なに演じても良いんだから、凄いよなぁ。
情けなくて熱い男は、橋じゅんにぴったり。暑苦しくて、弱虫でヘタレだけど、声がでかい。血の熱い男。劇団員内初のトリオ、心から応援します。本家の30倍濃いけど、応援するよっ!またやってっ!
聖子ちゃんは、相変わらず色っぽい。鉄火肌で、弟思い。コロコロと裏切っても、憎みきれないのが良いわ。
勝地くん、最初の方で踊りのシーンで目が覚めていた。観客ちろちろ観て、集中しているのかなぁって心配になったけど、どんどん集中していって、馴染んでいっていた。あいまいでどうにも悲しい役なのに、飄々として。
木村了くんは、線が細くて、役にぴったりだった。役柄の秘密も、納得できちゃったよ。
高岡さんは、最初はどーしよーって思うぐらいに声が細かったんだけど、時間とともに劇団の雰囲気に溶け込んで、良くなって行っていた。闇太郎を拒んで拒んで、でも抱きしめる腕が切なかった。
右近さんの、高いこえぇぇぇぇぇぇ(シャウト)やっぱり、すてきですぅぅぅぅぅぅっ!(シャウト)
善ちゃん。空回りしそうで、空回りしないのが、凄い。浮きそうで、浮かないのが凄い。上手いんだよなぁ。
最後の殺陣の場面で、今までずーっと天晴の表情の裏にあった冷めた部分が、闇太郎との殺陣の場面でさっと消えて無くなっているの。笑ってるの。あぁ、なんて顔するんだろう。
びょうびょうと吹く枯れた風の音、この二人の頭の中ではずっと絶えずに吹いていたのだろう。「人と生まれたかった、人でなし」の二人の中の、獣の叫ぶ声。獣が獣として生きるための戦い。その中で、燃えるような「生」を迸らせて笑う顔。天晴は、この時のためだけに生きていたのかもしれない。
短い時間の殺陣だったんだけど、長く感じられた。
女にだって女の戦いはあるが、男のこんな戦いはない。だから、私はこうやって相手の意地も見栄も生きざまも理解しながら、「生」と「生」をぶつけ合うような戦いのシーンが大好きだ。
それが大好きな役者なら、もうたまらない。
本当に本当に、新感線よ、ありがとーーっ!
いのうえ歌舞伎「壊」ってなっていた通り、クドカンの脚本が今までのいのうえさんとはちょっと違ったものになっていました。
歌舞伎なんて、言葉の発祥を考えると壊す事に意味があると思うので、良かったと思う。
新感線も、どんどん変わっていくのが面白いんだと思う。
エンタテーメンとに面白く、面白いもんなら何でも取り込んで、みっちみっちのぎっちぎっちに楽しませるための舞台。壊して壊して、新しいもん取り入れてガツガツ取り込んで、それでこそが、新感線なんだし思う。
本当に面白かったぁ。
新感線の舞台って、基本的に「わくわくと楽しむ」のを目的で観に行くので、今回も充分に楽しませて頂きました。
ごちそうさまでしたって言いたくなる、舞台だったよん。
特に、チケット取ってくれたS子が……最前列ゲットしてくれたので、久々に役者の表情まで全部見れて、本当に良かった。
堤さん…ステキ。軍鶏でもステキ。ってよりしょっぱらかに軍鶏だったし。染ちゃんと別の意味で、白の衣装がお似合いで。裾から伸びる足に悩殺。最前列ですので、ぐっと腰を下ろす度に筋肉の筋が動くのよ。がっつり脳に焼き付けましたよ。いっつも酒飲んで、酔っぱらっていないと、どこまでも血が冷えてしまいそうな天晴という男が、本当に良かった。
古チンもステキ。古チンったら、フルチンでもステキ。偽フルチンだったけど。(いや、偽じゃなかったらヤバかったんだけど)役柄も、今回は何時もとちょっと違った役柄だった。けっこういのうえ歌舞伎では、ちょっと冷めた感じで飄々と楽しく生きてる「かぶいた男」だったのに、ずっと底冷えしたような闇太郎という男だった。でも、なに演じても良いんだから、凄いよなぁ。
情けなくて熱い男は、橋じゅんにぴったり。暑苦しくて、弱虫でヘタレだけど、声がでかい。血の熱い男。劇団員内初のトリオ、心から応援します。本家の30倍濃いけど、応援するよっ!またやってっ!
聖子ちゃんは、相変わらず色っぽい。鉄火肌で、弟思い。コロコロと裏切っても、憎みきれないのが良いわ。
勝地くん、最初の方で踊りのシーンで目が覚めていた。観客ちろちろ観て、集中しているのかなぁって心配になったけど、どんどん集中していって、馴染んでいっていた。あいまいでどうにも悲しい役なのに、飄々として。
木村了くんは、線が細くて、役にぴったりだった。役柄の秘密も、納得できちゃったよ。
高岡さんは、最初はどーしよーって思うぐらいに声が細かったんだけど、時間とともに劇団の雰囲気に溶け込んで、良くなって行っていた。闇太郎を拒んで拒んで、でも抱きしめる腕が切なかった。
右近さんの、高いこえぇぇぇぇぇぇ(シャウト)やっぱり、すてきですぅぅぅぅぅぅっ!(シャウト)
善ちゃん。空回りしそうで、空回りしないのが、凄い。浮きそうで、浮かないのが凄い。上手いんだよなぁ。
最後の殺陣の場面で、今までずーっと天晴の表情の裏にあった冷めた部分が、闇太郎との殺陣の場面でさっと消えて無くなっているの。笑ってるの。あぁ、なんて顔するんだろう。
びょうびょうと吹く枯れた風の音、この二人の頭の中ではずっと絶えずに吹いていたのだろう。「人と生まれたかった、人でなし」の二人の中の、獣の叫ぶ声。獣が獣として生きるための戦い。その中で、燃えるような「生」を迸らせて笑う顔。天晴は、この時のためだけに生きていたのかもしれない。
短い時間の殺陣だったんだけど、長く感じられた。
女にだって女の戦いはあるが、男のこんな戦いはない。だから、私はこうやって相手の意地も見栄も生きざまも理解しながら、「生」と「生」をぶつけ合うような戦いのシーンが大好きだ。
それが大好きな役者なら、もうたまらない。
本当に本当に、新感線よ、ありがとーーっ!