ひねもす のたりのたり かな

映画やら舞台やら日常やらお仕事やら

「THE 有頂天ホテル」を観てきました

2005年12月22日 17時04分15秒 | 映画
有頂天ホテル

先日、有頂天ホテルの試写会に行って来ました。

あ~面白かったぁ。でもかなり細かく細かく面白いから、映画館で見るよりもDVDで何回も見たい感じでした。
う~ん、そこが三谷映画の最大の弱点なんだろうなぁ。大きな風景やらスケール感や空間的な広がりが無いので、別に大きなスクリーンでなくても……って思ってしまうんだよね。三谷の映画は難しいねぇ。映画館ほどの巨大なスクリーンはいらないけど、お茶の間のテレビドラマでは出来ない豪華さがある。だから、映画だったのかもしれない。
そして、面白いは面白いんだけど……細かく面白くてげらげら笑うんだけど、パンチが弱い。濃い出演者が多いから、なんだか一人一人の尖ってる部分がぶつかり合って削れてしまい、持ち味が充分に引き出し切っていないで終わっちゃったって感じがする。インパクトの強い役者がどーんと出ては引き、どーんと出ては引きってのが多くて、全員が、あとちょと何かが欲しいってとこでするするって引いていってしまう。それがものすごーーく勿体無。
物語には、主役と脇役がいて、主役を立てるように支える脇役がいるんだけど、いやーこの登場人物達は戸田さん以外の殆どが、引かないの前に出る出る。うん、見事に物語はともかく、自分は自分の人生の主役ですって人ばっかりでした。それが面白味の一つでもあるんだけど。
うーん……って思ったもう一つは、これは2時間の話では無いよなぁ~って思ってしまいました。新年まであと2時間……って事なんだけど、殆どの人が4時間半ぐらいの事をしている。私が色んな事をするのに、ちょっと時間のかかるタイプだからなのかも知れないけど、二時間であんないっぱいの事出来ませんよ。三谷さんってとってもせっかち?って思いました。仕事して、着替えてちょこっと送別会してもらって、喫茶室に行ってカフェオレ頼んで飲んで……多分私にはここらで2時間過ぎてる。拘ったわりには、イロイロと詰め込み過ぎて破綻しちゃってた。三谷さん、残念でした。あと四時間って設定だったら、無理無かったのにねぇ~。

っとイロイロと書きましたが、私はこの映画好きですよ。だって幸せな終わり方をするので、見ててとても気持ちいい。
最終的に気持ちの良い映画が、何よりも好きです。
秀逸だったのは、西田さんに伊東四郎さんにオダジョー。
オダジョーは何であんなに愛らしいキャラが上手いんでしょう。全身の動きからして愛らしいわ。
西田さんのお腹も愛らしい。バスローブから覗く、むっちりとした太ももがすね毛込みで、愛らしいですよ。
伊東四郎さんも、立ち姿がたまらない。後半になればなるほどに、愛おしさが増します。
登場人物全員が、とてもとても愛おしい。
生瀬さんと役所さんの間にちまっといる戸田さん、熱くるいしパッションほとばしる滋英、こまこまと立ち回りくるくる動く堀内敬子さん、誰よりもダンディズムを貫く石井さん、ヒィハァしまくりだった卓野さん、どこもかしこも切れまくりの唐沢さん、演技が冴えまくる篠原良子……。
キャラクターが全員有頂天。
YOUのマジ歌も、久しぶりに聞いた。やっぱり上手いしパンチと色気に満ちていて、ほんのり哀愁のある声が加わるので素晴らしいわ。
香取慎吾もこんなでっかいベルボーイがドアを開けたら立っていたら、ぎょっとするだろうなぁと思いながらも、お似合いだったし。役も衣装もね。
そうそう、慎吾くんも歌っていたんですが、妙に耳に残る曲で帰りの電車の中で、ついつい口づさんでしまいそうでした。

この映画、新年からなんだけど勿体無いよねぇ~。
年末にやる方が、絶対に良いのに。篠原の「新しい年がくる、きっといい事がある」って感じのセリフが勿体無い。今年のうちに見れて良かった。年が明けるのが楽しみになりました。

映画の内容とは別なんだけど、今回の試写会は6時開場6時半開演だったので、5時半に仕事の終わる私は猛ダッシュで会場に行きました。会社が、会場まで30分足らずで着く距離で本当に良かった。私は6時ちょっと前に着いたのでスムーズに入場出来たんですが、別に当選していた友達は6時20分頃に会場に着いたら外に並ばされ、開演ギリギリぐらいの時間に満席のため入場を断られたそうです。しかも150人近い人が入れなかったらしい。東宝さんへの、もの凄い怒りのメールが何通も届きましたよ。東宝さんは、一体どうゆう試写会状の仕切り方をしたんでしょうね。今まで結構試写会に参加しましたが、そんな話を聞いたのは、初めてでした。ちょっと怖いので、次回からも開場前ぐらいに着くようにしよう……っと思いました。

東京ゾンビ

2005年12月17日 15時20分38秒 | 映画
先日試写会で見ました。
なんというか……見たいって思っていたんだけど、こうゆう世界観だろうなって思っていたんだけど、やっぱりショックな映画だった。
人を罪悪感も無く殺す世界。うっかり殺しても、しょうがないなって終わる世界。
あっ、今さ人轢いたみたい。あっそうだったか?うん、今の人死んだかな?死んだんじゃね?そっかー、死んだか…って言っちゃう世界になんとなくだらだらと生きてるひと。
なーんかねー、色んなとこが中途半端で気持ち悪い。
別にそうゆう世界だっていうなら、それはそれで良いのよ。でも主要な登場人物が四人ぐらいの世界で語られてもねー。
私、これの制作費が500万円ぐらいでない?って思っています。それ以上あったら使いすぎよー。
あっでもそれだけなら、主演の浅野くんと哀川さんの出演料で殆ど消えちゃうか。
チープにも程があるぜ……。

大胆に行っちゃうなら、行っちゃう。着地点考えなくて良いから、飛んでっておいまいなさいよっ!
設定とかゾンビとか飛び抜けてるわりには、コンパクトなんだよねぇ。日常の中にゾンビなら、もっとさりげなく普通にしちゃってもいいのに。
ほーんと中途半端。
女優さんもねー、まあ頑張ってるんだけど、役不足な感じだったりさ。男に対する「愛」や「切なさ」が足りなくて、全部ただのヒステリーな叫びにしか見えない。最後まであーキンキンとうるせー女……だった。
哀川さんも、最近は本当に切れた作品多いよなぁ。なちゅらるハゲってよりカトちゃんハゲなんだもん。良いのかなぁ?でもこの人はこんな頭でも、ものすごいカッコイイわ。みっちゃんステキっ!!
浅野さんき、こうゆうなんかはっきりしない性格のキャラやらせると、本当にピカ一だよねっ!!見ていて鬱陶しい優柔不断な男(笑)

いや、いろいろと面白いとは思うよ。凝ってるとは思うし、笑ったりけっこうしたよ。
でも私は、これは劇場に見には行かない。
ええ、かなーーり古田新太が出ていたとしてもっ!見には行きません。
この映画に私は金は払えない。