ひねもす のたりのたり かな

映画やら舞台やら日常やらお仕事やら

闖入

2008年05月28日 18時41分52秒 | つれづれ
今朝、我が家の庭に闖入者が来た。

出勤前の化粧している時に、何やら外が騒がしい。二階の自室の窓から伺って見ると、前の道路にピカピカ光る赤ランプ。うわっパトカー来てるよ。
何があったんだっと思ってきょろきよろ見たら、庭からグワっ。
ん?
庭を見てみたら、父親自慢の芝生の上をトコトコとカルガモが歩いてた。
何故にここにカルガモが?
眺めていたら、玄関からおまわりさんが入ってきた。
ぐわっぐわっ……ぐわっぐわっ
追いかけられてる自覚があるのか、おまわりさんから距離を取るカルガモ。
「はーい子供がまってるからねー、おかあさーんにげないでねーにげないでねー」
そう言いながら、おまわりさんは網を片手にそろりそろりと追いかける。
逃げるなと言われて、逃げないものはいない。
カルガモはカルガモらしく空を飛んで行きました。

子供……どうしたのかなぁ。
飛んで行ったけど、しばらくはずっとここらを旋回していた母カルガモ。

化粧も終わり、出出勤時間となったのでそのまま出てきちゃったから、結論は分からない。
親子ともども、どこかで元気にしていてくれるといいなぁ。

「ザ・マジックアワー」の試写会にいってきました

2008年05月28日 02時07分19秒 | 映画
本日、O嬢に誘っていただいて「ザ・マジックアワー」の試写会に行ってきました。

面白かったぁぁ~~っ!
映画五本分ぐらい笑ったかも。
試写会の会場の一番前に座っていたので、もう心置きなく笑ってきました。
しかも、くすくすじゃなくて、あははははっわははははって。
ものすごく笑っていたのに、ほろんっと泣けるの。
三谷さんは、すげーわ。

「ザ・マジックアワー」と「山のあなた」と「ナルニア」と「インディ・ジョーンズ」でもう今年の楽しい映画ベストは揃ったんじゃないかなぁってぐらいに、もう満足してきました。

話を進めるためじゃなくて、面白くするために役者を贅沢に使った映画だなぁっと思った。
佐藤浩市は、凄いね。キレてるよね、あの人は。
「俺がデラ富樫だ」ってとこは、もう何度観ても笑う。あれはもう、二十回ぐらいやっても私は笑えるよ。
妻夫木くんは、なんというか情けない顔が、天下一品ね。困った顔や情けない顔が、本当に良く似合うので、もっと困らせたくなっちゃう。ずーーっと佐藤浩市の後ろで、おたおたしているのがたまらなく可愛いんだよぉ。
深津っちゃん……可愛いよなぁ。何時までも可愛い。ぷんってしている顔なんか、本当に可愛い。

西田さんに綾瀬はるかちゃんに寺島さんに……だめ、書ききれないっ!
だって、みんな面白いんだよ。可愛いんだよ、憎めないんだよ。
出オチ最高っ!だったりするんだよ。
ずるいっ!ずるいずるいずるいっ!
みんな面白くてずるすぎるっ!

いっぱい語りたいんだけど、語れない。
話して面白い、そうゆうものじゃ無いんだもん。
もうとにかく観てよっ!って言いたくなる。
観てくれれば、私がこんなずるいって言ってじたばたしたくなるのが分かるはず。
観た人と、いっぱい語りたくなるはず。

気分がくさくさしたら、これを観てっ!
ストレス溜まりすぎで、無茶苦茶発散したい人も、これを観てっ!

疲れ過ぎて笑う気力がちょっと無い、ポジティブ過ぎるのはちょっと…って人は、山のあなたを観て。あれは緑と音と音楽が、とにかく気持ちに優しいから。


ヒール・イーター

2008年05月22日 00時01分16秒 | つれづれ
ほんのちょっとだけ大きな隙間があるでしょ?
この微妙な隙間が、憎い!
この隙間には、ゴムとか緩衝材っぽい働きをするむにっとしたものが詰まってるのだど、私はこれに良く靴のヒールを食われるのだ。
5センチの高さだろうが、3センチの高さだろうが、細いヒールの時にいっつもぷにっとヒールが埋没するのだ。
上手く抜ければいいけど、抜けない時は靴脱いで手で引っこ抜く。
そんな時、三回に一回はヒールの先が取れちゃうのだ。

こいつのために、何度ヒールの先を取り替えたか分からない。
1回1200円もするんだぞーーっ!
片足だけ取れても、バランスの関係で両足取り替えないといけないんだぞーっ!
ばかばかばかーーっ!

運良くヒールの先が取れなくても、ヒールに傷がつくのだ。
おかげで、ヒール自体もボロボロ……とほほほ……

確かにね、この部分は地震とか、日々の細かい振動とかを緩衝して、全体にひびが入ったり、割れたりしないためには必要なんだろうなっとは、分かってはいるのよ。
でも、ここのヒール突っ込まないように、突っ込まないようにって何時も思っているのに、突っ込んじゃう私としたら、無くしてくれーって思ってしまうのだ。

憎い……この隙間が憎くて仕方ない。

山のあなた公開記念オールナイト

2008年05月11日 11時23分41秒 | 映画
石井監督と三木俊一郎さんのトーク、「按摩と女」「八月の約束」「茶の味」の三本立てのオールナイトのイベントに行ってきました。
トークも面白かったし、茶の味とかはもう何回か観ていた映画なので、途中で寝ちゃうかもなって思っていたんだけれど、一睡もしないで真剣に観てしまいました。
やっぱり面白いもんは、面白いね。2500円は安かった。

按摩と女
「山のあなた」を観た後だったので、色々と差分が分かって面白かった。石井監督のトークで、「按摩と女」より分かりやすくした分「山のあなた」が長くなったと言っていましたが、本当にそんな感じでした。鯨屋と観音屋の位置関係とかも説明入っていたしね。
他に台詞の間を、長く取っていたなぁ。台詞じたいも、心持昔は早口だった。
内緒内緒な~いしょ~の歌も無かった。(なんとなく歌わせたかったから、歌わせたそうだ)
圧倒的な差は、音だったなぁ。砂利を踏む音が、ひとつも無かった。杖が地面を突く音も、無いの。これだけでも、とても分かりやすくなっている。
後はね、風景と色。色はね、仕方ないけど、風景のある無しはけっこう違うんだなぁって思った。情感が増すよね。この風景があるから、慎吾にスマステで日本が好きになったって言わせたんだと思う。

八月の約束
トークで石井監督が、最初の20分間はちっとも面白くないって言っていたが、確かにちょっと面白くない。女の子のキャラクターのアクが強すぎるのもあるんだが、ちょっとね。でも、ダンカンが出て来るあたりから、どんどん面白くなっていくの。ダンカンが凄いんだな。
話の転がり方も、おかしかった。
しかし、女の子ってあんなに男が童貞か童貞じゃないかって、きゃっさきゃと笑い話でするもんかのぉ。女の子のキャラクター的にも、あんまりそうゆう話をするようなタイプじゃなさそうなのに。そこら辺が、男の作ったものっぽいなぁって思った。

「茶の味」
やっぱり面白かった。
何度観ても、やっぱりさいごの、おじいのスケッチブックには泣く。愛が溢れているんだもん。
しーーかーーしーーー、また「山よ」の歌が頭の中から離れない。
しばらくは気づくと「やーまーよー、やまーよ」って歌っちゃうんだわ。

瞼の母を観てきました

2008年05月11日 08時36分42秒 | 観劇
初日の舞台に行ってきました。
今回は上の方からの観劇だったので、全体的に観れて良かった。
なんというか、声はかっこいい方の声で、いつもの甘えたさんのナチュラルな声じゃない方で、演技をしていたなぁ。父帰るの賢一郎の方ね。

颯爽とした登場シーンだけど、上から過ぎて顔はまったく見えない。立ち振る舞いもしっかり頑張ってくれたので、最初多分これが剛なんだろうなと、声を聞くまで分からなかった。
慣れない渡世人言葉も、カミカミ王子は噛まずに頑張る。
ゆっくりと私の中の剛が抜けて、忠太郎が姿を結んでいく。

半次郎の母おむらに手を取られた時には、もう母を恋う忠太郎にしか見えなくなっていた。目線や仕草だけじゃない何かが、忠太郎からおむらに向かっていた。遠いから表情なんて見えない、でも泣きたいぐらいに切ない気持ちが溢れている。
月明かりの中の四人は、とてもとても美しい絵だった。おむらの手が肩にかかった時、観ているこっちの体が震えるかと思った。身か絞られるように、切なくなった。

一途な希望と、喜びと、絶望。
最後に母が自分の名を呼んで、呼んで、叫んでくれたから、彼は振り切れたのだろう。
子を思ってその名を呼ぶ。大竹しのぶさんの声には、千切れんばかりの恋しさと絶望の織り交ざった響きがあった。
その声を聞いて私は、両の瞼を閉じては昔の母の姿を結んでいた忠太郎だけど、この後はきっと自分の名を呼ぶ母の姿を結んでいくのではないかと思った。
そうであってほしいと、願った。

1時間半のシンプルで短い舞台。
思う存分楽しみました。

「山のあなた 徳市の恋」を観ました

2008年05月08日 20時08分32秒 | 映画
「山のあなた 徳市の恋」の試写会に行ってきました。

本当にやわらかい、やさしい映画でした。
これは大人の映画だなぁ。
大きな事件も、衝撃的な事実も、厳しい悲劇も、まったく無いストーリー。
そこにだって、ドラマはちゃんとある。
恋というのは、それだけでドラマなんだ。
誰一人「好き」とか「愛してる」とか言ったりしない、でもちゃんとそこには恋がある。
人のしぐさや言葉の端々で語られ、走る姿にも意味がある、そんな恋。
思う恋が、この映画の最大のドラマです。

映像も音も、本当に美しかった。
昔はきっとどこにでもあった、そんな風景ばかりでした。
新緑の山奥、川のせせらぎ、砂利を踏む下駄の音。
公開はちょっと遅いかなぁて、思う。まだ新緑の瑞々しい時期に見たら、一番ぴったりする。
一番のお勧めは、七月前の昼間に観て欲しい。
映画を見て、そして外に出たら、街路樹でもいいから木を見て欲しい。
そこに萌えたての緑があったら、それはきっとこの映画のかけらです。
新緑の緑が愛しくて、美しくて仕方なかった。

登場人物は、全員良かった。
マイコは一体どっから探してきたんだろうってぐらいに、この昭和初期の空気にぴったりで、たたずまいも演技もまたあの頃の映画のまんま。上手いのか下手なのかは、まったく分からない。地だったら、今のドラマはきっと無理だろうなぁ。でも、この映画には、はまりすぎるぐらいにはまっていた。
少年も、上手いよなぁ。ちぇーって、その言葉だけで、色んな意味をあらわしているの。嫉妬だったり、もどかしさだったり、悔しさだったり、寂しさだったり。
女学生さんの姦しさ可愛さ、おきゃんって言葉がぴったり。
学生さんたちも、とぼけていて真面目で、ちょっとふざけていて、今はきっといない、そんな学生さん。
按摩さんたちも、みんな個性的でとぼけていて愛しい。内緒内緒ないしょ~が、可笑しかった。楽しかった。
堤さん…上手いんだよ。自然体な感じがすごく出ていて、しっかりしているのか情けないのか。そして、あの人ったらなんであんな無駄に色気があるんだろうね。

ほぅ…っとため息ひとつついたような、そんなやさしい映画でした。

「隠し砦の三悪人」の試写会に行きました

2008年05月07日 23時52分31秒 | 映画
隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESSの試写会に行ってきました。

最初に断っておきます、私は黒澤の映画は観ていません。
だから比べてどうとか、一切していません。

さて、映画。
いや、ちょっとびっくり。
松本潤の汚い顔に違和感があるかと思っていたんだけど、まったくなくて、素直に楽しく見れました。
あの人ってお澄まし顔じゃない、王子様系だし、だからポスター見ててうーんどうなの?って毎回唸っていたのに、やっぱり動くと違うもんだねぇ。
長澤まさみも良かった。華奢すぎないのが、いい。りりしいのも良い。
そして一番好きだったのは、阿部ちゃん。
VIVA!阿部ちゃんっ!ワイルドで、とってもきちゃない阿部ちゃん、最高っ!
阿部ちゃんのギョロ目も、最高っ!
何やってるんじゃ、このガキっ!
文句あるのかよっ!
こいつ……なかなかやるなっ……
あの目の、ギロンって動きだけで色々語っちゃうの。

本当に、素直に楽しかったし、エンターティメントな映画になっていると思いました。
ちょっとね、試写会じゃなくて映画館で観ても良かったかも。樋口監督の映画は、音も大きい方が迫力あって、楽しさ倍増なんだもん。大音量で観る映画だった。

脚色が中島かずきだったのも、良かったんじゃないのかなぁ。あの人新感線の舞台でも、時代もの上手いもん。いつともしれぬ時代を、それなりの時代で、かつそりゃ無いだろうって極端な時代考証無視もなく(馬鹿ネタは多数あるが)、破天荒に描いてるんだもん。そして、いつも最後は、大円満。変なもんは引きずらない。どれを取っても、「単純」「明快」「爽快」「愉快」。
この映画も、本当に「単純」「明快」「爽快」「愉快」。
楽しく観れる、とっても面白い映画。それ以上でも、それ以下でもない。

樋口監督は、きっと楽しく最初のお城を壊し、最後の砦も壊した。
松本くんも長澤まさみも楽しく演技して、宮川君も楽しく暴れた。
桔平も楽しく刀ぶんまわし、生瀬・古ちんも楽しくちょい出し、高嶋兄も楽しく手を撫でまわしたし、ピエールも楽しくがっしゃがっしゃ鎧で走ってた。
みんな楽しく作った映画なんだろうね。
それが伝わる、楽しい映画。普通に、お勧めできる映画です。



映画は面白かったんだけど、私の隣の席の子が、困ったちゃんでした。
お隣の子は小学校二年か三年の女の子で、一人で座っていました。保護者はその後ろの席に、お友達とだかで座っていた。退屈で、おしりむずむずしていたみたいだけれと、お手洗い以外は席を立ちませんでした。
頑張っていたのは、本当にわかるんだけど……集中できませんでした。
彼女は、本当にがんばっていました。真っ暗な映画館のでっかいスクリーンで、血が飛び散り吹き出し、胴体が二つに切られ、喉に刃が刺さっているのを、もそもそしたり目を背けたりしながら、一人で人が斬られて死んでいく場面を見ていました。怖がってびくってなっているのが可哀想で、気になって仕方ありませんでした。お母さんが隣にいるって、たったそれだけで子供はもっと安心して座ってられるんだと思います。お願いです、子供の隣に座ってあげて下さい。子供を一人で座らせないで下さい。
たった一人で、人が殺されていく場面を見せないでやって下さい。
本当に、お願いします。