慌しくも、20日には
「しゃべれどもしゃべれども」(音が出るので注意)の試写会に行って来ました。
けっこう笑いました。
大きな事件もなく、誰もが普通に幸せを感じ、もどかしい自分に怒り悔しくなりながらも、一歩一歩歩いている、そんな映画でした。
ゆったりとした気分で見たり、ちょっと気持ちがささくれた時に気分転換に見ると良いかも。
村林優役の森永悠希くんが、本当に上手いっ!!
あんた、落語家志望じゃないのかい?ってぐらいに上手かった。もうなんというか、東京の人間がちょっと苦手に感じる小憎らしい「大阪の男ん子」って感じでちょっと浮くぐらいに飄々としてた。
彼の「まんじゅうこわい」をフルで聞いてみたかったなぁ。本気で笑いながら観ていたもの。
香理奈は……上手くなったねぇ……。仏頂面が本当に怒ってるみたいに見事な仏頂面で、ぴったりだった。笑うと花開く笑い方だしね。
松重さん……大好きっ!強面の役多いけど、私が初めて彼を見た時は、渡辺謙がハムレットを演じた時のフォーティンブラス役だった。古ちんと生瀬さんが「ローゼンクライツとギルデスターンは死んだ」ではハムレットだったなぁ。つまり二枚目役者だったはずっ!この映画では強面で口下手で、それゆえの哀愁漂わせる役でした。
ステキな衣装を着てオロオロしているところが、一番愛らしかった。
八千草さんって、本当に可愛らしい方ですよねぇ。ふっくりした頬に、慈愛が満ちている。啖呵切っても、嫌味言っても、さらっとした江戸前で気風がいい。
こうゆう女性になりたいです。無理だけど。
太一は良かった、前半と後半がちゃんと話し方変わっていて。でも、前半は本当に君は話すのが好きなのか?本気でしゃべってる?って感じがした。落語が好きで好きでたまらないって言うわりに、話していて楽しそうじゃない。「落語」は好きだけど、「しゃべる」のは好きなのかが、分からなかった。低迷して迷っているのかもしれないけど、俺楽しいんだよーってのが、分からない。しゃべりが硬い。
でも「火炎太鼓」をしゃべってるのは、本当に楽しそうだった。しゃべるのが好きで好きでたまらないって感じがした。好きなんだよ~、楽しいんだよ~ってのは、観ている方はもの凄く分かる。好き好き楽しい楽しいオーラは、こっちの表情も柔らかくしちゃうのだ。
硬いのは若さなのかなぁ~。
そこらが私には、ちょっと分かりにくかった。
なんだか胸がもそもそと消化不良で、小説読んでみようかなぁって思った。