ひねもす のたりのたり かな

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応募用紙の書き方 1

2005年03月22日 02時58分07秒 | お仕事
応募内容はきちんと理解した、応募用紙も手に入れた、さて次はこの応募用紙にいかに書き込むかです。
応募用紙は各財団によって、フォーマットが異なっています。それぞれの財団のサイトのあり方や、その後の事務処理の方法を元に作られています。Wordファイルで配布しているところもあれば、エクセルファイルフリーフォーマットのところもあるし、PDF方式での配布のところもあります。それぞれが一応意味をもって行っているものなので、その方式に従うようにしましょう……っというより従って頂きたいのです。
PDF方式だと書き込みが出来なくて面倒だっという意見もありますが、改変をされたくない場合や、Word等の購入しないと使えないソフトを利用しないためや、Word以外のソフトを使って作られた応募用紙の場合等、イロイロと理由があったりするのです。
改変不可と言っても、書いてあるものを全部書き込んであればOKなのではないのか?っという問い合わせもありますが、ページ組みに理由があったりもするのです。
1ページ目だけをコピーして入力作業に利用したり、NPO活動の概要の載っているページのみをコピーして応募全体の集計や統計を取ってみたりと、ページごとに切り離して利用する事もあるのです。これを改変されたりすると、8ページ目を利用しようとしたのにある人は8ページと9ページにまたがって情報があるから、2ページコピーしないといけない、この人は8ページじゃなくて12ページになっている……と800件もある応募を1件ごとにチェックしながらコピーしなくてはいけないので、もの凄い労力になってしまうのです。
そして枠の大きさにも、それなりに意味があります。この大きさ以内に、活動の内容をまとめて下さい。つまりこの範囲に書き込む能力を、見ています。どれだけ自分の活動や研究内容を理解して、たいらな文で表現出来るのか。これの上手な人は、応募用紙のどこを見ても上手に書けています。
こんな枠には無理っと思わずに、もう一度違う目で見てみて下さい。別の人に読んで貰い、分かるかどうか聞いてみるのも手です。どうゆう研究や活動か、その中で自分が何がやりたいのか、まとめ直すと上手く書けたりするものです。

絶対に避けておいた方が良い事。
別添参照と書類の追加送付。これは絶対に避けましょう。
応募件数が多ければ多い程、事務処理は機械的になります。公募締め切りから発表まで長い期間があるようですが、実は意外に審査のためのスケジュールはタイトなのです。一次審査までは、約三週間未満。その間に1000件以上の応募書類を、まずは受付名簿に書き込み、それを分類して受付番号を全ページにナンバリングし、そして審査するために人数分コピーをしなければなりません。コピー機を一日フル活動させても、全てをコピーするのに一週間以上かかってしまいます。そして担当者は、全てそれを読んで一次審査するのです。9ページの応募用紙なら、9000ページ以上を読むのはもの凄く大変な作業です。
応募書類と添付資料は、応募番号が振られるとすぐに別に分けられます。この分け方は一次審査に使用する書類と、使用しない書類です。別添参照と書くと詳細不明のまま、殆ど書類不備扱いで処理されてしまう事もあります。酷い方になると、殆どの内容が別添参照と書かれて、応募書類は真っ白に近い事もあります。
こうなると担当者は、迷わずに書類不備っとしてしまいます。当たり前です。あと1000ページも読まないといけないのに、今ここで席を立って資料を探しに行くのは面倒なんです。最初からダメって言ってある事を、わざわざやる方が悪いのです。書類不備、失格。

書類の追加や差し替えも、無理です。1000件の名前の中から、その人を探し出して追加や差し替えをし、そして一次コピーした分8部なら8部全部を差し替えしなくてはなりません。こんなのが何通も来たら、一日がこれで終わってしまいます。他にもいっぱいお仕事はあります。
追加や差し替えが来たら、まず保管します。外部に入力を委託していた全データが戻って来てから、データで検索して、その人のものと追加や差し替えます。実は……この段階で、もう一次審査は終わってしまっています。上手く二次審査まで残っていられたら、二次審査で反映されますが、残っていなかったら無駄になっちゃいます。ですから、もう極力追加や差し替えの無いように、送付時点でちゃんと揃った書類を出しましょう。
……うちの財団では、ページに抜けがあると、コピー段階で「本ページ欠落」って紙を差し込んでコピーされます。あぁ、この人ページ欠落しているのかって一目で分かってしまうので、かなり恥ずかしい申請書になってしまってますので、絶対に避けましょう。

公募の問い合わせ

2005年03月22日 02時04分55秒 | お仕事
申請の問い合わせが、これからとっても多くなります。
Webサイトを立ち上げてから、そちらに財団の資料等を出来るだけ載せるようにしたので、最近は減りましたが、まだまだ多いです。
問い合わせで一番困るのは、何に対しての問い合わせなのかはっきりしない人が多い事です。何種類か助成のプログラムがあるので、どれに対応して良いのか分かりません。
電話での問い合わせをする時は、あなたは誰で、どの助成について、どんな事が知りたいのかをきちんと伝えて欲しいのです。
電話での問い合わせをした時に、電話を受けるのは事務をしている方です。

「○○大学(NPO団体○○)の△△と申しますが、××助成についてお聞きしたいのですが」っと言ったら、多分
「はい、どのようなことでしょうか」と聞いてくると思います。
この時、要注意なのはここで自分の専門や活動についてとうとうと語るのは止めましょう。なぜならここで語っても、二度手間になるだけだからです。
受付の方が聞きたいのは、「どんな事について知りたいのでしょうか?」っという事で、あなたの専門についてでは無いのです。
このパターンは以外に多く、特にNPO活動関係の方の殆どがご自分の活動について詳しくここで話してしまいがちです。
自分の活動が助成が対象になるかどう知りたいのか、助成の内容をもっと詳しく聞きたいのか、もしくは応募用紙を取り寄せたいのか、応募用紙の書き方で分からないところがあるのかを尋ねて下さい。
これを聞いて受付の方は自分の答えられる範囲ならそのまま電話で答え、それ以上なら担当の方に電話を回します。助成の担当の方も忙しいので、電話に出る方もあるすぐに担当に代わるのではなく、質問内容によってはある程度は自分で対応できるように準備しています。
ですから電話での問い合わせは、できるだけ直接的な質問を心がけてほしいのです。
担当の方に代わったら、思う存分ご自分の研究内容や活動内容を語って下さい。ただ、ここで助成内容にふさわしいですよっと言われても、イコール受かるとは思わないように。同じスタートラインに立っている人はたくさんいて、助成金ゲットへの競争はここからなのです。

そして以外に一番大事な事は、まずはきちんと公開されているWebサイトの情報を良く読んでおくこと。
質問の殆どは、これを読めば分かる事だったりするのです。三回ぐらい読んでみて、それでも分からなかったら悩む事無く、電話してしまいましょう。
有意義な質問は、受付対応の事務員も歓迎しています。

助成財団のお仕事

2005年03月16日 01時30分46秒 | お仕事
 助成財団でお仕事をしています。某競艇の会社の作った財団がCMをよくやっていたので、ちょっとは有名にもなったかなぁ?っと思いますが。数もあまり無い上に、規模もとても小さいところが多いので、あまり知られていない職場です。
 財団ごとに方向性は違いますが、色んな人の活動や研究に助成金を出しているお仕事です。
 この仕事に就いて一番最初に感じた事は、学歴というのは頭の良さじゃ無いんだって事(笑)。天下の東大京大からの申請書でさえ、無茶苦茶してくる人がいっぱい。
 金額の合計間違いや桁間違いなんて、可愛いもの。自宅住所が大学だったり、連絡先住所が友達宅で、本人出してもいない受け付け通知が届いて財団まで問い合わせしてきたり、電話でえんぴつ不可ってあるがシャーペンならOKか、添付された紙にびっちり「○○○○(有名なアイドル名、例えばあややとか)と一緒に暮らしたい」ってけっこうな達筆で書いて来る人……。常識ってどこ??って言いたくなるような事ばかりが起きます。息子に申請書をFAXで海外に送ってくれって頼まれたのだが、イギリスまでFAXで何日かかりますか?って聞かれた事もある。
 申請書を書くにあたっての手引きに、あんまりあれはダメこれはダメって記すのも過保護で嫌なんですが、How toが無いと書けなくなっている人は、本当に増えています。去年の申請者の申請書を見せて欲しいという問い合わせもありますが、丁寧にお断りしています。個人情報満載ですからっ!どれだけ一生懸命に分かりやすく説明しようとしても、問い合わせは私たちのの予想の斜め上をかっ飛んでやって来ます。
 そんな助成財団について、ぽちぽちと語ってみようかなっと思ってブログ始めました。

 そろそろ四月です、新しい助成の公募が始まります。今年は一体どんな、トンデモ問い合わせが来るのやら……。電話対応は憂鬱ですが、ちょっぴりわくわくです。