４大学の入試・・・

　２０１１年３月２７日、京都大や早稲田大など４大学の入試問題がインターネット掲示板「ヤフー知恵袋」に投稿された事件で、入試会場での監督態勢の甘さを問う声が出ているようだ。これは事件以前に指摘していたことであろう。逮捕された男子予備校生（１９）は「一人でやった」と供述しており、試験会場で断続的に携帯電話を操作していたとみられるが、試験監督らがこうした不審な動きを見逃していた可能性があるからだ。大学側は「不正防止に万全の態勢をとってきた」とするが、試験監督態勢の不十分さや、先端電子機器への対応の遅れを指摘する声もあるのだ。京大によると当時、受験生約８０００人に対し、監督約４００人を配置。受験生も椅子を一つずつ空けて座らせるなどしており、京大幹部は不正発覚直後の会見で「十分な数の監督を置いていた」としていたが、長年、センター試験の大学責任者を務めていた６０歳代の国立大学の元教授は、「監督の数が多ければいいというわけではない。試験監督を『雑用』と呼んではばからず、いいかげんにやる教員も多い」と証言がある。逮捕された男子予備校生（１９）はこの弱点を突いたものであろう。大学内にも何か問題があったのだろう・・・（佐々木和夫）