7月2日(木)
結局、麻生首相は自民党役員人事は行わなかった。
内閣改造も兼務していた分野に新たに2人を割り当てただけに終わった。
その2人も福田前内閣の元大臣で新鮮味はなく、
東国原宮崎県知事の登用といったサプライズもなかった。
麻生太郎氏には自民党総裁として役員人事を行う力も、
首相として内閣改造を行う力もないことが明らかとなった。
というよりも、権力の使い方を知らないとの見方が大勢だ。
ちょうど4年間の今頃の時期、
郵政民営化法案を参院で否決された小泉首相は衆院解散を決意する。
派閥の親分である森元首相は何とか思いとどまらせようとするが、
「俺の言う事を聞かない。
干からびたチーズと缶ビールしか出てこなかった」と嘆いたことは記憶に新しい。
一方の麻生首相は、
同じく森元首相に人事と解散の意思を伝えるものの、
簡単に拒絶されてそれで終わり。
小泉氏同様に決意だけ伝えてそのまま突っ走っていく力が、
総理総裁にはあるにもかかわらず、
それがやれないというか出来ないというか。
こういう人が日本国首相として、
例えば、国益のぶつかり合いである外交交渉を、
ぶれない信念でもってやり抜くことができるのだろうか?
ただ、さすがの麻生首相も、
都議選直後の解散はしないという言質は、
森元首相には与えていないようであるので、
7月中の解散の可能性もゼロではない。