今日は。
5月4日、梅や柿の新緑が陽を浴びて勢い良く輝いていますよ。
悠々と遊んでいる方、お仕事の方、病気療養中の方とそれぞれの人生の一コマを過ごされておられる事でしょう。日々平凡に生きている事の幸せを噛み締めております。それというのも予期せぬ突発性難聴に罹ったからです。
1.突発性難聴
1週間血流改善剤と代謝促進剤を飲みましたが、右の耳鳴りは改善されず、次の1週間はウイルス抑制、抗炎症剤のステロイド剤を減量しながら服用しましたが回復はしません。現在は1ヶ月間分の血流改善剤と代謝促進剤を飲み、聴力検査をする由。夜中に目を覚まし、左も耳鳴りがしているようで、両耳になったら不便と考え欝になってしまうと不安になりました。頭も帽子を被ったようである。『突発性難聴』を検索した結果、病因は耳への打撃や大音響がなければ、不明で、考えられるのは血流障害、ウイルス、耳漏れなどで最悪の場合は聴神経腫瘍があるとの事。早速、頭部のMRIを撮って貰い、糸のように浮かぶ聴神経の腫瘍もなく、他の腫瘍も見られないとの事で一安心。3年前に40代の女性管理職が頭痛で脳腫瘍が見付かり、半年後亡くなったと聞いていたので。耳鳴りは日中は生活音、環境音で消されて気にならず、耳に指を入れると、ミーンと鳴っているのが判る程度。しかし、夜は周囲が静まり、耳鳴りが聞こえ、途中トイレに2度位起きては気になる。そこで、ぐっすり眠れればいいのではと考え、肉体的疲労をすればと散歩を再開した。お陰で、眠れて余り気にならなくなった。
薬理学者のはしくれとして、病因を考える。昨冬に寒いからと朝の散歩を止め、3ヶ月前から休日だった日曜日に読書して書評をブログに載せ、アクセスが飛躍的に伸び、喜び、小説の執筆に拍車が掛かった。朝に、新聞読み、買い物、パソコンで小説、ブログ、昼にテレビ番組読み、パソコン、体操30分、夕飯仕度、夜に夕刊読み、パソコン、テレビのドラマ、野球と、今考えれば目を酷使していた事になる。テレビは目が悪くなると考え、時々目を瞑っていたのだが。そう言えば、研究者から開発部に移動になり、1ヶ月位家で毎日2時間小説を書いていたら、会社のパソコンの前で目が廻り、うずくまってしまった。病院で頭部を撮ったが形態的には異常は無しとの事。過労と考えられ、以後二足のわらじを履くのを止めたのを思い出した。また、40代の時、居酒屋で友人に最近頭が帽子を被ったように時々重くなると告げると、彼の父親が眼鏡を掛けたらすっきりした由。早速、病院の眼科で受診したら、老眼が始まっていて、無理やり小さい字を読もうとして毛様体が疲れて、それが頭重感を引き出していると。老眼鏡を掛けたら嘘のように消えた。
以上の点を総合的に考えると、新人賞を取りたいというストレスや眼精疲労から頭重感や耳鳴りが発生したととするのが妥当であろう。
母も60代の頃、本家との人間関係ストレスで耳鳴りが生じたが85歳まで元気で長生きした。また、70代のかつてブロック屋さんは40年前に耳鳴り、嘔吐、眩暈がして突発性難聴と診断された由。当時は仕事依頼が多く多忙であったとの事。
よって、耳鳴りの改善を願って、字や映像を見る時間を半減にする。4日前から片道、柴又帝釈天への15分の散歩を始めた。寅さん記念館上の公園では、白、ピンク、紅、紫などのツツジが満開です。矢切の渡し場の柳や川面を土手から眺め、目をいたわっています。
偶然にも、朝日新聞の『患者を生きる』欄で本日から5日間にわたって『聴覚障害』が連載されました。本日は中学からラグビーを始めた青年のお話。高校で全国大会へ行ったが、仏語を学びたいため上智大に入った。しかし、かつての同僚は花形プレーヤーになっていたので、自分ももう一度とフランスの強豪チームに入ったが言葉も判らず、肩を壊し挫折した。友人と居酒屋で深酒して寝込み、起きた時、友人が口パクをしていて、冗談と思った。聴覚が失われていた由。これは、ラグビーで頭部を傷め、ストレスが付加され、発症したと思われる。
2.白衣高血圧
医者の前では、不安のため血圧が普段測定している時よりも上昇するという事は習っていましたが、今回体験しました。現在、病院では患者は待機している安静時に自動血圧計で測定するシステムになっていますね。
前記したように、最初に内科に掛かった時に事前測定を忘れていたので医者が測り、収縮期血圧(最高血圧)が140mmHgで、普段100前後よりかなり高いと思った。1週後、神経内科に回されていたので、何故、神経内科かと不審だった。予約の1時間経ってから念のため事前血圧でも測ろうと思った。でも、順番の呼び出しがきたらどうしようと思ったり、何故血圧を事前に測ってこないと言われたらと考えつつ、呼び出し音を気にして測定したら、なんと140だった。2回測定するが同じ。戻って、看護師に順番を聞いたら後5番目との事。なんだ、まだ十分あるからゆっくりははかれるなと思い、測定したら120と20も下がっていた。もっと安静にしたら100前後だろう。このようにストレスで20から30の血圧変動があり、驚いた。
かつて、犬で頚動脈に沿って走っている副交感神経(別名:迷走神経)を電気刺激すると血圧があっという間に30から40も下がった経験を思い出した。みなさん、ストレスにはくれぐれもご用心!
神経内科でCT画像の再チェックでくも膜下出血はないとの事。他にも形態変化なし。耳鳴りで不安になったら抗不安薬を貰いに来ますと伝えると、それは心療内科で、パーキンソン病になったらいらっしゃいと言われた。神経内科は神経伝達物質の異常を検査する科と知った。
3.難病東大生
2,3日前の朝日新聞の『人』欄に、『難病東大生、できないなんて言わないで』が掲載されていました。内藤佐和子さん(26歳)は徳島から東大文学部に合格したが、弁護士になりたくなって04年に再受験して合格。その直後から体調を崩し、3ヶ月の検査で難病の『多発性硬化症』と診断。09年に『難病東大生、できないなんて言わないで』を出版。今年3月卒業。IT関連の方と結婚し、起業のサイトや難病対策・寄付サイトなどを立ち上げるとの事。この病気は個人差が大きくて、症状の進行が早い人、遅い人が居る由。東大受験のストレス、再受験のストレスが発症に大きく影響していると思われます。この記事を読んで耳鳴りなど恐れずにあたわずと思いました。日々有意義にお過ごし下さい。治療法の進展を期待します。
阪大では、眼球損傷の患者さんの視神経に、額に小型カメラを取り付けた電極を直接繋ぎ、大きな字が脳で読めたとの事。実用化までは2年以内だろうとの朗報あり。
脳、耳、目などの各器官が度を越す前で警告音を越えて、ブレーキを掛けるシステムの開発が進めば、人間は病苦から逃れられますね。でも、人造人間みたいでしょうか・・。
4.政治・経済
鳩山首相は普天間移設問題をどう決着させるのでしょうか? 第2段の事業仕分けは? 少数政党が乱立し、夏の参院選の結果は?
国内経済はやや回復傾向ですが、ギリシャの財政破綻、スペイン、ポルトガルも怪しいそうですね。中国、インド、ブラジル、インドネシアなどが世界経済を引っ張るのでしょう。何しろ米国経済が回復しないことには・・。
5.スポーツ(巨人戦)
ゴルフ界では、宮里藍選手が米国ツアー3勝目で驚きました。石川遼選手は中日クラウンで今季初優勝して、16歳からプロになって現在18歳までに既に賞金3億円を稼いだそうです。この他、CM料も桁外れですね。賞金は税金を含んでおり、収入から必要経費(約1千万円)を引いた所得に税金が掛かりますが、手取りは夢のような額ですね。ゴルフは紳士のスポーツとして発祥したそうですが、何時から高額賞金が出るようになったのでしょうかね。
私は小、中学と短距離選手だったので、短距離界に目を転ずると、福島千里選手が100、200米とも自己の日本新記録を塗り替えました。大した努力です。
巨人は阪神によもやの3連敗。オビスポ投手、越智投手、山口投手に昨年の切れがなく、テンを取られ過ぎです。打撃陣は4番ラミレスの打率2割台を除いては、皆頑張っています。
3日の対ヤクルト戦では、藤井投手がヒットを打ち、相手のリズムを崩して脇谷選手の満塁ホームランを呼び込んだ。投げては6回1失点で、久保、越智、クルーン投手と繋ぎ、7:2と圧勝。ほっとした。これで20勝12敗で阪神に1ゲーム差をつけて首位に返り咲いた。投手では久保投手が頑張っているので、山口投手の早期の復調を期待。打撃陣では、ラミレス選手は本塁打、打点は首位あたりだが、いかんせん打率が0.229と余りに低い。0.28から0.3にいけば楽に加点できるのだが。高橋選手もやや不調。新人長野外野手は0.318で勝負強い。松本選手の代役脇谷選手は素晴らしい活躍。まだ2ヶ月目に突入したばかり。各人自分の能力を最大限、発揮して欲しい。
6.文学界新人賞(109回)書評:09年12月号文学界掲載
1)受賞作、『ディヴィジョン』奥田真理子著
(1)枕草子の『春は曙 ・・・』の文体を踏襲していて、ゆったり感があるが、大阪弁で馴染みがないせいか、ストーリーがすうっと頭に入ってこない。例:家の、不便ごとにばかり遭ったのは。ジットしていることの、ついぞできやしなかった。
(2)色々な言い回しをかなり工夫している。
(3)猿毛で癇癪持ちとして生まれた女主人公が帝王切開で世に出てきて、90歳になるまでの葛藤を描いている。父はギャンブル狂、母は水商売で老年で痴呆に。小学校の入学で癲癇の男子と知り合い、親しくなる。
(4)テーマは何かと考えるに、ピーンとは頭には来ず、与えられた命を境遇に寄り添い、生きる続ける素晴らしさを謳っているのかもしれません。
一読後、以上のように感じました。選考委員の作家はどう評価したのかこれから読みます。
2)花村萬月・松浦理英子特別賞『狭い庭』合原(ごうばる)壮一朗著
(1)作者が高校三年生と分かって、読み進めた。高校生にしては語彙が豊富で、かなり小説などを読み込んでいると感じられた。例:充実をたたえながら話した。目を限界まで見開いて、心を戻そうとした。授業中の折れた芯との葛藤を書こうと思う。
(2)時々、一文が長いのが気になった。その中で、繰り返しや反語が多い。
例:とりとめのない考え方をしていると不意に、もも子さんの言っていたいつも戯れているのよというのはこのことか、という思いがひらめいたが、でも彼女の頭の中のことを僕が理解できる筈はないと思い、もも子さんの戯れというのはどんな感覚なのだろうと想像しようとしても叶わず、もも子さんの言う戯れとはどういうことだろうとしばらく考え、はて、さっきまで、つまりもも子さんの言う戯れというテーマに至る前には何を考えていたのか? と気付き、戯れの前には何を考えていたかについて悩んだり、思い出そうとして首をぐるぐる回したりしているうちに日が暮れていき、と後半分も続く一文。読んで疲れました。ここに書くのも・・。
(3)2回前の小説講座で書き込んだ『間接話法と直接話法を併用していて、かなり小説作法を勉強していると思った。例:あのう、と僕が言って、ん?という具合に・・・。「セロナ、顔の中に何を飼っているの?」
(3)内容は、高校生が父と祖母で暮らしていて、そこに後妻が入ってきて、日常が描かれている。何をテーマに、何を主張したいのかが読み取れず、これは自分が理系育ちで論理性がないと理解出来ない頭になっているのかも・・。選考委員の作家はどう評価したのか楽しみです。
選者評:
花村萬月氏;『ディヴィジォン』については、最終選考に奥田さんは連続3作残り、その都度上達していてどんどん書けるける人。次作から関西弁から離れて欲しい。『の』の助詞に特徴あるが、『が』との違いを調べてしまったくらいだが、意味は通じる。しかし、煩わしい。
『狭い庭』は、夢と日記の描写は退屈だが、それを平然と書いたのは自己愛が強いからだろう。文章のある部分は好ましいが、それは教えない。若書をちゃんと誌上に乗せてあげたかったから。
松浦理英子氏;『ディヴィジォン』は、新生児の時から意識と視力が備わった超現実的な主人公を設定して日常リアリズムと距離を取りながらも成立させている。しかし、核心に迫れない上滑りがあると思われるので、今後の精進を期待する。
『狭い庭』は過剰な身体感覚が横溢し、論理に即していない独特の文脈だが、言葉達が確かに体感を引き起こし、純なものとして好ましいと感じた。文学作品かどうかは別問題。
吉田修一氏;『ディヴィジォン』は、今回の作品中トップ。とにかく半年に一度作品を仕上げるという努力と執念は見上げたもの。思いつきで書いているという批判もあったが、その思い付きが纏まっていると感じた。安心せず、精力的に書いて下さい。
『狭い庭』は土台たる現実そのものが不安定で、その上に不安定なものが置かれている。これを才能とみるか単なる欠落とみるかで評価は大きく変わる。自分は欠落とみた。長い議論があって、この無防備さが思春期特有でなく、作者独特のものと考え、掲載に賛成した。
松浦寿輝氏;『ディヴィジォン』は、『猿毛』を生やした乳児にいきなり大人の知力が備わっていて、意地の悪い観察眼で両親の愚行を語り出すという寓話で設定が面白い。大阪弁もテンポよい。主格の『が』の代用としての助詞『の』の多用にも完全には説得されない。前2作の候補作より魅力的であったので、作者の資質を信頼した。
角田光代;『ディヴィジォン』は、設定は面白いがそれを有効に活用せず尻つぼみになっている。凡庸な表現も目立つ。しかし、半年に一度ある水準に達したものが書ける事は確かで、積極的ではないが受賞作としてこの作品がふさわしいと思った。
選者評を読んで、1.設定の面白さ 2.五感からの表現 3.継続した執筆態度の重要性を学びました。
7.執筆状況
突発性難聴のため、『カメレオン人生』の執筆を約1ヶ月中断中。残り、30枚位ですが。
体調をみながらじっくり書きます。
8.病気ソングの1作目
『人生歌謡詞』の3作目の予定でしたが、突発性難聴を発症したため『病気ソング』の創作も面白いと考え、当分『病気ソング』シリーズにします。病気を含んだ歌詞は多分ないと思います。
耳鳴りソング
(不定型、65歳筑波山ハイキング3日目に発症)
一. 耳鳴り 耳鳴り
耳鳴りソング
蝉が鳴いたよ 鳴いたよ蝉が
真夜中に
不安不安で 眠られず
朝がきた 朝がきた
二. 耳鳴り 耳鳴り
耳鳴りソング
蝉が眠った 眠った蝉が
まっ昼間
バリバリバリバリ 仕事でき
夜がきた 夜がきた
三. 耳鳴り 耳鳴り
耳鳴りソング
癌がなければ なければ癌が
ひと安心
じっくりじっくり 治療する
友がいる 友がいる