石巻の復興 古民家から

2012-11-03 10:42:10 | 宮城県

 東日本大震災で津波被害を受け、高台移転が検討されている宮城県石巻市の尾ノ崎(おのさき)地区で、地元住民の復興拠点として古民家を再生するプロジェクトが始動した。神戸市のNPO法人が20日からボランティアバスを運行し、古民家の清掃を請け負う人材を派遣、にぎわい再生に一役買う。(木村信行)

 同地区は北上川の河口近くにあり、住民193人のうち、避難中に多数が犠牲になった大川小学校の児童を含め12人が津波で亡くなった。地盤沈下が激しく、石巻市は「防災集団移転促進地域」に指定し、高台への移転を検討しているが、住民の意見は分かれており計画は進んでいない。

 このため、地区の復旧作業はほとんど手付かずの状態だ。水道や電気は通っておらず、住民は仮設住宅から通って片付けを続ける。

 東京でシステムエンジニアだった田辺寛誠(ひろまさ)さん(36)がボランティアで同地区を訪れたのは昨年12月。築100年を超える数件の古民家が放置されているのを見て、3月末に石巻市に移住。住民らと古民家再生やまちづくりに取り組む会社「ジャパン・ヘリテイジ」を設立した。

 古民家再生の第1号となるのは林業の神山清さん(67)が所有する築150年の民家。江戸時代から岩手県南東部で活躍した大工集団「気仙大工」が建て、柱や神棚に豪華な装飾が施されている。

 地区は2メートルほど浸水したが、柱は頑丈なため、塩抜きをすれば再生は可能という。建築の専門家の助言を受けた上で、民宿や休憩所、防災教育の拠点としての活用を検討している。

 ボランティアの派遣は高齢者の介護付き旅行を支援するNPO法人で、バス運行のノウハウがある「しゃらく」が買って出た。20日から11月末にかけ、3泊4日のボランティアバスを約10回運行する。庭の清掃や泥だし、床の解体を手伝い、カキの養殖に使う網の修繕など地区全体の支援活動もする。

 神山さんは「先祖から受け継いだ愛着のある家。まちの再生に役立つならうれしい」と話す。田辺さんは「このままでは集落は消えてしまう。古民家を全国から人が集まる場所にしたい」。しゃらくの小倉譲(ゆずる)事務局長(35)は「神戸からの支援で夢を実現させたい」と話す。

 ボランティアバスは神戸、大阪発着(2泊は車中)。定員43人。費用は2万9800円(別途、寄付金3千円)。応募は同法人のホームページからもできる。TEL078・735・0163

(上)神山さん所有の古民家。地区には築100年以上の古民家が点在する=いずれも宮城県石巻市尾ノ崎(しゃらく提供)(下)自宅の片付けをする神山さん




<日時>
・9月29日(土) 13:30から17:30(@三ノ宮研修センター) (*終了後、懇親会)
・9月30日(日) 9:30から17:00(@新長田勤労市民センター)
・10月1日(月) 9:30から12:30(@三ノ宮研修センター)

<目的>
1995年の阪神・淡路大震災から、被災地はどのように復興してきたのか、そのプロセスや教訓を学ぶ。また、復興期にどのようなNPO、コミュニティビジネスが起こり、活動を続けてきたのか、その成果や教訓を学びます。

<内容>
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(1)9月29日(土) 13:30から17:30(18:00から懇親会)
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テーマ:「神戸・関西の実践者から事業成功のヒントをつかもう」

13:30-    三ノ宮研修センターにて受付開始(13:50までに集合)     
       http://www.f-road.co.jp/kenshu/index.html
14:00-14:10 研修開始、オリエンテーション  
14:10-14:40 やっぺすファンドプレイヤー紹介
14:40-15:10 関西メンバーの紹介
15:20-17:20 事業成功のヒントをつかむ(関西の実践者との個別相談)
17:20-17:30 事務局より諸連絡
17:30-18:00 研修1日目終了、懇親会へ移動
18:00-20:00 懇親会@UCCカフェコンフォート 神戸市庁舎店
       参加費3500円程度
       http://www.ufs.co.jp/shop-search/shop_id/446

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(2)9月30日(日) 9:30から17:00 
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テーマ:「神戸の復興から、東北の復興の全体像を想像する」

9:20    新長田勤労市民センター 集合 
       http://www.kobe-kinrou.jp/shisetsu/shinnagata/index.html   
9:30- 9:45 オリエンテーション
9:45-10:30 講義「神戸の復興のプロセスと東北の今」
       講師:野崎隆一さん (特)神戸まちづくり研究所理事
10:30-11:45 神戸市長田区まちあるき
       案内:野崎隆一さん 
11:45-13:30 昼食休憩(移動)
13:30-14:10 講義「神戸における震災後の産業復興の流れと課題」
       講師:三谷真さん
14:10-14:15 休憩
14:15-16:30 対談「復興期を支えた神戸のNPO、コミュニティビジネス」
       進行役:山口一史さん(ひょうご・まち・くらし研究所)
       ゲスト:西須磨だんらん 日埜昭子さん
           リーフグリーン 吉本加津子さん
16:30-17:00 事務局諸連絡、片付け
17:00     2日目終了

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(3)10月1日(月) 9:30から12:30
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テーマ:「神戸での学びを踏まえ、自らの事業を展望する」

9:20    三ノ宮研修センター会議室 集合 
       http://www.f-road.co.jp/kenshu/index.html
9:30- 9:45 オリエンテーション、メンター紹介
9:45-11:45 個人作業、個別メンタリング
11:45-12:00 休憩
12:00-12:20 3日間の感想、今後の展望を共有
12:20-12:30 事務局より諸連絡
12:30    3日目終了
<参加予定者>(法人格略・順不同)

◎やっぺす!起業支援ファンド 起業支援対象者
 田邉寛誠 (ジャパンヘリテイジ)[古民家を活用した地域づくり]
 古山隆幸 (イトナブ石巻)   [ITによる産業振興と若手技術者育成]
 大矢中子 (メディアージ)他1名[市民メディア]
 三野朋美 (復興 Design Network)[除染事業の促進]
 磯脇賢二 (史生総合相談事務所)[中小事業者の事業再建支援]
 貴田義人 (フェニックスエレメンツ)[デイサービス事業]
 村島弘子 (移動支援Rera)他1名[有償福祉運送事業]
 小野美紀 (こゆゆ)他1名   [夕食宅配事業]
 阿部民子 (たみこの海パック) [南三陸の海産物販売]
 田中鉄太郎(omusubi)      [大漁旗を使ったグッズ販売]   
 秋山京子 (おだってばりぃで)他2名[着物地を使った和小物販売]

◎講師、ゲストアドバイザー
9月29日
 村上桂太郎(多文化プロキューブ)
 藤田正樹 (HOPE-Japan、edge社会的企業創業支援ファンドプレイヤー)
9月29日,30日
 三谷 真 (関西大学教員)
 山口一史 (ひょうご・まち・くらし研究所)
9月30日
 野崎隆一 (神戸まちづくり研究所)
 日埜昭子 (西須磨だんらん)
10月1日
 小倉 譲 (しゃらく) 
 菅野将志 (生涯学習サポート兵庫)
 多田信広 (公認会計士、税理士)
 黒田裕子 (阪神高齢者・障害者支援ネットワーク)
 鳥居 貢 (兵庫県移送サービスネットワーク)

◎メンター、事務局
 兼子佳恵 (石巻復興支援ネットワーク)
 渡部慶太 (石巻復興支援ネットワーク)
 松原光平 (石巻復興支援ネットワーク)
 田村太郎 (edge、ダイバーシティ研究所他)
 能島裕介 (edge、ブレーンヒューマニティー他)
 赤澤清孝 (edge)
 古野茂実 (edge、京都府、中小企業診断士他)
 永井美佳 (edge、大阪ボランティア協会)
 芝原浩美 (edge、ユースビジョン他)
 青木ユカリ(コミュニティワークス)



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