原子力規制委員会専門家が電力会社から寄付金や報酬

2012-11-03 18:51:55 | 原発

原子力規制委員会の新安全基準の検討チームの選ばれた「専門家」6名中4名が、電力会社・原子炉メーカーから計2700万円をもらっていた。原発に批判的な技術者・研究者を排除したうえに、利益相反の委員を選んで、なぜ「問題がない」と居直るのか。

原子力規制委員会(田中俊一委員長)は2日、原発の新たな安全基準検討チームの専門家6人について、電力会社などからの報酬や寄付金などの受け取り状況を公表した。4人が直近3~4年間にそれぞれ300万~2714万円を得ていた。

 4人のうち大阪大大学院の山口彰教授は関西電力関連会社の原子力エンジニアリングから、名古屋大の山本章夫教授も同社などから、年間50万円以上の報酬や謝礼を受け取った。寄付金や研究費は、山本教授が原発メーカーの三菱重工業などから少なくとも計2714万円、山口教授は日本原子力発電などから計1010万円を得ていた。

 阿部豊筑波大教授は東京電力技術開発研究所などから計約500万円、日本原子力研究開発機構の杉山智之研究主幹も原子燃料工業から計約300万円を受け取った。

 規制委は、対象が限定されない原発の安全基準などの策定に関わる専門家は、報酬や寄付金などを公開するよう求めているが、メンバーから除外する規定は設けていない。原子力機構の渡辺憲夫研究主席と明治大の勝田忠広専任准教授は受け取っていなかった。〔共同〕



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