公務員給与削減で見解、民主会合にみんな・浅尾慶一郎氏

2012-01-18 02:59:48 | 政治
民主党は17日、消費税の税率引き上げに先立つ「身を切る改革」として行う公務員の給与削減をめぐり、みんなの党の浅尾慶一郎政調会長(衆院比例南関東)を招き、公務員制度改革に対する見解を聞いた。

 ヒアリングは、通常国会での給与削減実現に向けて他党の協力を得たい民主党に対し、みんなの党が提出している国家公務員人件費の総額削減法案などについて説明する場を設けるよう、浅尾氏が求めたことから実現した。民主党の公務員制度PT役員会、行革調査会行政管理・効率化WT合同会議の場で行われた。

 浅尾氏は他の産業での給与が下がる傾向にあるのに対し、比較的高額な公務員の給与がさらに上がる傾向にある現状などを説明。みんなの党の法案に盛り込んだ公務員の退職金や給与制度に対する措置の必要性を訴えた。

 給与削減については、すでに各党で法案を提出している。行政管理・効率化WTの後藤祐一事務局長(16区)は「野党も含め広く意見を得て、今後の議論の参考にしたい」と話した。

芥川賞・田中さん不機嫌

2012-01-18 02:24:26 | 政治
 「現代的で知的なものと古めかしいものの両極」。同じ1972年生まれの新芥川賞作家2人は、黒井千次選考委員の選評通り、対照的な経歴と作風を持つ。

 円城さんは、札幌市生まれ。東大大学院の博士課程で理論物理を修め、任期つき研究職を転々とした末、「食べるために」書き始めた。3度目の候補だった受賞作は数十の言語を駆使する作家が登場し、言葉と書く行為を問う実験的小説。選考会でも賛否が割れた。

 田中さんは山口県下関市生まれ。高校卒業後、「ほかのことができず」、谷崎潤一郎や三島由紀夫などを乱読し、毎日、あてもなく書き続けた。05年デビュー。実家で母親と暮らす。今回は5度目の候補。

 受賞作は下関とおぼしき昭和の末の町が舞台。川や魚の匂いが漂う集落に住む高校生を主人公に、暴力的な父との確執や性の衝動を、密度の高い文章で描く。

 記者会見も2人の違いが際立った。円城さんは「芥川賞は多くの人に読まれる賞。読めない人がいるなら私の力不足だが、今後も奇妙な小説を書き続けたい」と、穏やかに語った。

 田中さんは開口一番、ある女優の言葉を引き、「私がもらって当然――大体、そんな感じです」。不機嫌そうな表情で「私は、本を読んで小説を書いて作家になったというだけ」と答え、会見は短時間で終わった。