消費税上げるなら用務員の給与さげろ技能職員給与高すぎ市議が批判

2011-02-10 09:53:14 | 報道
ごみ収集や学校の用務員など横浜市の技能職員の給与について、市議会から「民間に比べて高すぎる」という批判の声が出ている。市は技能職員の給与改定の参考にするため、民間企業の似通った職種の給与について独自に調査していたが、調査結果は最近まで公表されず、累積データが少ないことを理由に給与改定に反映させていなかった。

 市人事組織課によると、技能職員は約3200人。最も多い職種はごみなどの収集で約1180人。学校用務員が約670人という。同じ市職員だが、一般の行政職員とは違い、民間とバランスをとるため民間と比較して給与水準を算出する人事委員会勧告の対象になっていない。

 市労務課によると、技能職員の給与改定は、毎年、職員組合側と交渉して決めるルール。だが、実際には人勧に基づく行政職員の改定と足並みをそろえて給与表を変更しているという。

 市が技能職員のために民間給与調査を始めたのは2007年度から。総務省の通知を受けた措置だった。通知には地方公共団体技能職員の給与が、同種の民間従業員に比べて高額になっているのではという国民の批判があるため、総合的に点検し、適切に対処するように、と指示する内容だった。

 市によると、人事委を通して民間工場の製造ラインで働く従業員を中心に調べたという。民間の平均給与は07年度が年齢39・7歳で29万6589円、08年度が38歳で35万4775円、10年度が40・4歳で28万7990円。09年度は実施しなかった。一方、市の技能職員は10年度が46・9歳で41万8700円だった。ここ数年、ほぼ横ばいという。

 太田正孝市議が11月26日の本会議で「なぜ民間に比べて非常に高いのに、組合と引き下げについて交渉しないのか。公務員給与は同種の民間給与と比べて高からず低からずが正しいと思う。民間を調査しているなら公表すべきだ」とただした。

 林文子市長は答弁で初めて調査していたことを認め、数字を公表した。「給与を見直す上で重要な参考資料だが、技能職員の給与水準は国や他の公共団体の水準も考慮して決定すべきで、調査はあくまで一つの要素」と説明。今後について「他都市に加えて民間の状況をより適正に反映させた給与水準になるよう見直していきたい。今後、調査の数字は公表したい」と述べた。

 労務課の新倉浩課長は「まだデータが少なく、数字にバラツキもあるため、組合との交渉材料に持ち出せない。調査を重ねデータが集まってくれば、交渉の材料になる可能性はある」と話していた。(asahi.com:技能職員給与「高すぎ」 市議が批判-マイタウン神奈川)