助手 「所長、日産のリーフ出ましたけど、どうですか。」
所長 「ん、どうですかって言われてものぉ。まだ見とらんし、なんとも言えんじゃろ。」
助手 「写真や記事を見た感想でいいですし、なんかないですか。」
所長 「うーん、そうじゃな。普通のクルマじゃったらだいたい想像がつくんじゃけど、リーフはそういうワケにはいかんじゃろ。」
助手 「それじゃあ、今の時点で思ってるコトでいいじゃないですか。実車を見たらまたやればいいんですし。」
所長 「しょうがないのぉ。」
助手 「じゃあ、まずデザインですけど、電気ナマズとかカモノハシとか言われてますけど、どう思います。」
所長 「うーん、普通じゃな。」
助手 「えっ。」
所長 「もっと奇抜なモンが出てくるのかと思っとったんじゃが、案外普通のクルマと変わらんの。」
助手 「まぁ、普通にエンジンを積んでティーダとして出てきてもおかしくはないですね。カッコいいとは思いませんが。」
所長 「プリウスがハイブリッドのカタチをつくり上げたじゃろ。ホンダのインサイトにしてもそうじゃし、プリウスを醜いとコキおろしたGMのボルトにしてもプリウスと似たようなサイズとカタチじゃろ。」
助手 「ですね。セダンっぽい形状の5ドアで、揃いも揃ってエクストラ・ウィンドウを採用してますしね。」
所長 「リーフもEVのカタチをつくり出すチャンスじゃったと思うんじゃ。もっと未来っぽいカタチとか、ひと目で普通のクルマとの違いがわかるようにするとか、他にもやり様があったと思うんじゃ。」
助手 「昔のコンセプトカーでカプセルっぽいのとかありましたね。あんなのが出てきた方が面白かったですよね。」
所長 「日産はそれよりも普通のクルマとして浸透させるコトを望んだってコトじゃろうな。」
助手 「ですね。あとEVについてですけど、市販車としてはi-MiEVが先に出ましたけど、量産車という面ではリーフがパイオニアになると思うんですが、どうですか。」
所長 「前にも言うたと思うんじゃが、i-MiEVやリーフの航続距離では話にならんわ。ガソリンエンジンで言えば常に給油ランプが点灯しとる状態じゃ。そんなクルマ、家の近所でしか乗れんじゃろ。」
助手 「でも充電器が日産ディーラー全2200店に設置されるそうですし、30分で充電できる急速充電器も200店舗に設置されるらしいですよ。40キロ圏内に1箇所の設置で国内を全てカバー出来るそうですよ。案外使えるような気がしますけど。」
所長 「誰も乗ってないうちはそれでもいいんじゃろうけど、増えてきたらどうなるんじゃろうな。たった1台先客がいるだけで30分待ちになるワケじゃろ。」
助手 「EVが増えれば充電器も増えていくでしょうし、そんなに困らないと思うんですけどね。日産は急速充電器も販売するんですけど、147万円なんですよ。それぐらいだったらすぐに元が取れるんじゃないですか。」
所長 「どうやって元を取るんじゃ。確か今の法律では電気って電力会社以外で売買出来んかったんじゃなかったかのぉ。」
助手 「えっ、そうなんですか。そう言えば急速充電器の給電価格って聞いたコトがないですね。」
所長 「日産では月々1,500円で『ゼロ・エミッションサポートプログラム』に入会すれば、どこのディーラーでも無料で使用できるそうじゃ。その他の施設は使用料が数百円とか無料とかみたいじゃな。」
助手 「そんな根本的な部分が解決できてないんだったら、見切り発車もいいトコですよね。」
所長 「それに今ワシの乗っとるセルボじゃったら、1回給油するのにいいトコ4、5分じゃ。それを月に1、2回入れればコト足りるワケじゃ。同じことをEVですると走るたびに充電せんとイカンし、長距離走ろうと思えば、急速充電器を探しながら乗らんとイカン、まだまだガソリンエンジンの代わりになる段階じゃとは思えんがの。」
助手 「初めからガソリンエンジンと同等のコトをさせようとするのはハードルが高いでしょ。」
所長 「もちろんそうじゃ。じゃが日産は自らハードルを高くしとるように思えるんじゃ。いきなり量産体制をとってたり、Cセグメントサイズの5ドアというパッケージングも、プリウスなんかのハイブリッドに真っ向勝負を掛けとるようにしか思えんしの。」
助手 「それだけ社運を掛けたプロジェクトだというコトでしょ。」
所長 「補助金分を差し引いて300万もする不便な乗り物が、ポンポン売れるとは思えんのじゃがの。」
助手 「でも今年度の販売分の6,000台はあっという間に完売だそうですよ。」
所長 「らしいの。不況とかなんとかいいながら、金を持っとるモンも結構おるというコトじゃの。ま、自治体や企業を除いた個人がどれぐらいおるかわからんが。」
助手 「やっぱりEVは時期尚早というコトですか。」
所長 「いや、そうは言っとらん。問題なんて解決しようとしてもいくらでも出てくるモンじゃ。どんなモノでもいきなり上手くいくコトってないしの。結局出てきた問題をひとつひとつクリアするしかないんじゃ。リーフにしてもインフラにしても次の世代ではもっとよくなるじゃろうし、その次の世代ではもっともっとよくなっとるじゃろ、そんなモンじゃ。」
助手 「それはそうでしょうね。」
所長 「じゃから問題が出るからと怖がっとるよりも、まずやらんと始まらんじゃろ。じゃないといつまで経ってもよくはならんしの。そういう意味では、電気自動車が普通に買えるようになったのは大きいじゃろうな。」
助手 「ですね。」
所長 「ただ今の日産を見とると博打を打っとるように思えて仕方がないんじゃ。上手くいけば、世界の勢力図を塗り替えるコトになるかもしれんが、下手をすると取り返しのつかん事態にならんとも限らんじゃろ。」
助手 「・・・・。」
所長 「そのとき舵を取っとった船頭が、真っ先に逃げ出すようなコトにならんといいんじゃがな。」
参考資料
日産 リーフ(日産自動車株式会社)
三菱 i-MiEV(轟クルマ文化研究所)
所長 「ん、どうですかって言われてものぉ。まだ見とらんし、なんとも言えんじゃろ。」
助手 「写真や記事を見た感想でいいですし、なんかないですか。」
所長 「うーん、そうじゃな。普通のクルマじゃったらだいたい想像がつくんじゃけど、リーフはそういうワケにはいかんじゃろ。」
助手 「それじゃあ、今の時点で思ってるコトでいいじゃないですか。実車を見たらまたやればいいんですし。」
所長 「しょうがないのぉ。」
助手 「じゃあ、まずデザインですけど、電気ナマズとかカモノハシとか言われてますけど、どう思います。」
所長 「うーん、普通じゃな。」
助手 「えっ。」
所長 「もっと奇抜なモンが出てくるのかと思っとったんじゃが、案外普通のクルマと変わらんの。」
助手 「まぁ、普通にエンジンを積んでティーダとして出てきてもおかしくはないですね。カッコいいとは思いませんが。」
所長 「プリウスがハイブリッドのカタチをつくり上げたじゃろ。ホンダのインサイトにしてもそうじゃし、プリウスを醜いとコキおろしたGMのボルトにしてもプリウスと似たようなサイズとカタチじゃろ。」
助手 「ですね。セダンっぽい形状の5ドアで、揃いも揃ってエクストラ・ウィンドウを採用してますしね。」
所長 「リーフもEVのカタチをつくり出すチャンスじゃったと思うんじゃ。もっと未来っぽいカタチとか、ひと目で普通のクルマとの違いがわかるようにするとか、他にもやり様があったと思うんじゃ。」
助手 「昔のコンセプトカーでカプセルっぽいのとかありましたね。あんなのが出てきた方が面白かったですよね。」
所長 「日産はそれよりも普通のクルマとして浸透させるコトを望んだってコトじゃろうな。」
助手 「ですね。あとEVについてですけど、市販車としてはi-MiEVが先に出ましたけど、量産車という面ではリーフがパイオニアになると思うんですが、どうですか。」
所長 「前にも言うたと思うんじゃが、i-MiEVやリーフの航続距離では話にならんわ。ガソリンエンジンで言えば常に給油ランプが点灯しとる状態じゃ。そんなクルマ、家の近所でしか乗れんじゃろ。」
助手 「でも充電器が日産ディーラー全2200店に設置されるそうですし、30分で充電できる急速充電器も200店舗に設置されるらしいですよ。40キロ圏内に1箇所の設置で国内を全てカバー出来るそうですよ。案外使えるような気がしますけど。」
所長 「誰も乗ってないうちはそれでもいいんじゃろうけど、増えてきたらどうなるんじゃろうな。たった1台先客がいるだけで30分待ちになるワケじゃろ。」
助手 「EVが増えれば充電器も増えていくでしょうし、そんなに困らないと思うんですけどね。日産は急速充電器も販売するんですけど、147万円なんですよ。それぐらいだったらすぐに元が取れるんじゃないですか。」
所長 「どうやって元を取るんじゃ。確か今の法律では電気って電力会社以外で売買出来んかったんじゃなかったかのぉ。」
助手 「えっ、そうなんですか。そう言えば急速充電器の給電価格って聞いたコトがないですね。」
所長 「日産では月々1,500円で『ゼロ・エミッションサポートプログラム』に入会すれば、どこのディーラーでも無料で使用できるそうじゃ。その他の施設は使用料が数百円とか無料とかみたいじゃな。」
助手 「そんな根本的な部分が解決できてないんだったら、見切り発車もいいトコですよね。」
所長 「それに今ワシの乗っとるセルボじゃったら、1回給油するのにいいトコ4、5分じゃ。それを月に1、2回入れればコト足りるワケじゃ。同じことをEVですると走るたびに充電せんとイカンし、長距離走ろうと思えば、急速充電器を探しながら乗らんとイカン、まだまだガソリンエンジンの代わりになる段階じゃとは思えんがの。」
助手 「初めからガソリンエンジンと同等のコトをさせようとするのはハードルが高いでしょ。」
所長 「もちろんそうじゃ。じゃが日産は自らハードルを高くしとるように思えるんじゃ。いきなり量産体制をとってたり、Cセグメントサイズの5ドアというパッケージングも、プリウスなんかのハイブリッドに真っ向勝負を掛けとるようにしか思えんしの。」
助手 「それだけ社運を掛けたプロジェクトだというコトでしょ。」
所長 「補助金分を差し引いて300万もする不便な乗り物が、ポンポン売れるとは思えんのじゃがの。」
助手 「でも今年度の販売分の6,000台はあっという間に完売だそうですよ。」
所長 「らしいの。不況とかなんとかいいながら、金を持っとるモンも結構おるというコトじゃの。ま、自治体や企業を除いた個人がどれぐらいおるかわからんが。」
助手 「やっぱりEVは時期尚早というコトですか。」
所長 「いや、そうは言っとらん。問題なんて解決しようとしてもいくらでも出てくるモンじゃ。どんなモノでもいきなり上手くいくコトってないしの。結局出てきた問題をひとつひとつクリアするしかないんじゃ。リーフにしてもインフラにしても次の世代ではもっとよくなるじゃろうし、その次の世代ではもっともっとよくなっとるじゃろ、そんなモンじゃ。」
助手 「それはそうでしょうね。」
所長 「じゃから問題が出るからと怖がっとるよりも、まずやらんと始まらんじゃろ。じゃないといつまで経ってもよくはならんしの。そういう意味では、電気自動車が普通に買えるようになったのは大きいじゃろうな。」
助手 「ですね。」
所長 「ただ今の日産を見とると博打を打っとるように思えて仕方がないんじゃ。上手くいけば、世界の勢力図を塗り替えるコトになるかもしれんが、下手をすると取り返しのつかん事態にならんとも限らんじゃろ。」
助手 「・・・・。」
所長 「そのとき舵を取っとった船頭が、真っ先に逃げ出すようなコトにならんといいんじゃがな。」
参考資料
日産 リーフ(日産自動車株式会社)
三菱 i-MiEV(轟クルマ文化研究所)
2シーターなら冷暖房効率良さそうだし、オープンカーならエアコン使用減るし。
リーフはEVだっての割り引いてもカッコワルイと思います。
ビートみたいなEV、いいですねぇ。
毎日の通勤が楽しくって仕方がないでしょうね。
やっぱり、欲しいって思えるクルマでないとダメですよね。
http://www.nissan-global.com/JP/NEWS/2011/_STORY/110201-01-j.html
すでにコンビニなどに充電できる設備が設置されています。
今年は電気自動車元年かもしれません。
>沖縄県では2/1から観光客相手にレンタカー開始(220台)です。
沖縄県はEV化に最適なのかもしれませんね。
リーフの航続距離200キロに対して、本島の南北の直線距離が約107キロ。
観光客が多く、鉄道がないのでレンタカーの需要が高い。
温暖な気候でエアコン(特に暖房)をあまり使わなくてすむ。
限られた範囲での使用になりますし、インフラも進みそうですね。
これは一足早く、沖縄で電気自動車元年を迎えるかもしれませんね。
ネット上でも周囲でもリーフのエクステリアをカッコいいと評する人を少なくとも僕は見てはいないんですし、でんきキューブという前兆はあったものの、リーフががかなり唐突なデビューした点とか。
シムドライブの「SIM-LEI」は前面投影面積を小さくする為に全幅を1600mmとしています。
このせいか室内幅が狭いと思われ、実際本当に定員が4名ですし、エクステリアが芋虫にしか見えないですが、この大胆なパッケージングは中々面白いと思います。
ただシムドライブという会社そのものが10年後も存在しているのかなと…
>失礼ですが、所長と助手の会話がi-Miev記事と殆ど同じ?なのが気に食わないです…他に突っ込みどころはあるように思えますが。
なんですと!殆ど同じで気に食わない!?
読み返してみたんですが、確かに似たようなコトを言ってました(笑)
決してEVが嫌いなワケではないんですが、現在の性能では実用化に対して問題が山積みだと思うんですよね。
でも新聞、雑誌なんかで絶賛されてる記事を読んでると、ついつい書きたくなってしまうんですよね。
>ネット上でも周囲でもリーフのエクステリアをカッコいいと評する人を少なくとも僕は見てはいないんですし、でんきキューブという前兆はあったものの、リーフががかなり唐突なデビューした点とか。
リーフのデザインについては、他所でいろいろ書かれてますので、似たような意見ならあえて触れる必要もないんじゃないかなと思ってます。
かなり唐突にデビューした点については、言われてみればそうですよね。水面下で開発が進んでいたのかもしれませんが、どっかの持ち込み企画って可能性も・・・。
>シムドライブの「SIM-LEI」は前面投影面積を小さくする為に全幅を1600mmとしています。
>このせいか室内幅が狭いと思われ、実際本当に定員が4名ですし、エクステリアが芋虫にしか見えないですが、この大胆なパッケージングは中々面白いと思います。
SIM-LEIの画像を確認しましたけど、三菱のiをギューッと伸ばしたような印象を受けました。
フォルクスワーゲンの1リッターカーもそうでしたけど、空力を突き詰めると細長いクルマになっていきますよね。市販時にどんなカタチに落ち着くのか楽しみです。
>ただシムドライブという会社そのものが10年後も存在しているのかなと…
EVビジネスはベンチャー企業が新規参入し、群雄割拠云々言われてますが、気がつけば昔ながらの自動車メーカーしか残ってないような気がします。