on the rise

日本初のプロバスケリーグ
「bjリーグ」と日本のバスケを
それとなく応援するブログ。

二つの戦いを越えて

2006-08-21 09:26:43 | Weblog
正直、本物の評論家でもない人間がこういうことを書くのは
あんまり好きではないんですが・・・
まあいろいろ思うことがありましたので、書いてみました。

ドイツ戦。
国歌を聴いて震えが走る。
といっても「軍靴の足音が・・・」とか、バカなことを言う気は無い。
身が引き締まる、という意味である。

で、試合開始。確かファーストポイントは五十嵐あたりだったような・・・
1Q開始当初はよくくらいついていました。
しかし、やはりノヴィツキーはすごい。
外も中も強い。
このサイズで外も中もできる(途中ドリブルで中央突破とかしてたし)
選手をマークするなんて経験、日本ではそうそうできないだろう。
そういう点では、非常に(特に竹内兄弟とか)勉強になったのでは?
で、ノヴィのワンマンチームかと思ったら、
他にもいい選手がいっぱいいました。
欧州らしい、どこからでも撃てるけど当たりは弱い5人、かと思ったら、
SFのオクラヤがけっこう泥臭い仕事もこなしてた。
もちろん彼も外から撃てるけど。

それ以降は日本も息を吹き返し、相当な善戦。
五十嵐は速い。折茂は非常にうまく、もっと撃たせてあげられれば・・・
古田・山田も非常に効率よく上背のある相手を抑えていた。

正直、コテンパンにやられると思っていたので、
「日本強いじゃねーの!」という感じ。
ノヴィを温存した感もあり、まだかなう相手ではないのが本当のところだろうが、
非常に見ごたえのある内容でした。

しかしヨーロッパ勢は、どんなに身長あろうともスリーが撃てるのね。
下手すりゃセンターでも撃ってくる勢い。
竹内兄弟はあくまで「世界標準」なんだなぁと痛感。

で、アンゴラ戦。スーパーアリーナのパブリックビューイングで見ました。
ずっと見てたのは20人くらいか?
でも、お祭りを見に来てた家族連れなんかも結構見てましたね。

第一クォーター。数字的には勝っていて、
よさ気な印象を受けるが、実際は五十嵐が完全に警戒され、かつ調子も悪く、
精彩を欠いており、いやな予感・・・
そして予想通り第二クォーターからアンゴラ・ショータイム。
とにかくシュートが落ちない。ばっかんばっかん決まる。
スリーもFTもさくさくと。
確かチーム3PG%50%とかだったかな?
難しい体勢からもすっぽんすっぽん決める。

で、日本は?というと・・・
インサイドで勝負するシーンほとんど皆無。
竹内兄弟は3Pライン近くを主戦場とし飛び込みもなし。
インサイドでの攻め気が感じられないため、
アンゴラのディフェンスは中を気にせず仕事ができる。
結果、折茂への供給は途絶え、ボールが入ってもいい形を作れない。
攻めあぐねてペネトレイト→外へのパス失敗もしくは中でつぶされる、
なんてなパターンの繰り返し。
リバウンドはダブルスコアの完敗。
だってスクリーンアウトしてないし。そりゃ取られるよ。

ところで、ドイツ戦の項で欧州はどこからでも撃ってくると書いたが、
アンゴラもすごかった。でかいやつもきれいに決めてくる。
正直bjにきたら面白いだろうな、とか感心して見てました。

パブリックビューイング会場、最後の3分間はみんな、
心がぽっきり折れてました。
現地の応援もまばらだったけどね。

気になった点
リバウンド時スクリーンアウトしない。(スラムダンク世代じゃないのか?)
システマティックなオフェンスができない
(1対1、2対2くらいまで。相手がローテーションで守ってきたら簡単に止められる拙攻。)
シュートチャンスをうまく作れない。
ワンチャンスで終わってしまう。
インサイドで勝負しない(相手は高くて速いが力強さはないように見えたが・・)
そのためアウトサイドへのプレッシャーがきつい。
イージーミスも多い。
ガード陣も突っ込んでこぼして突っ込んで取られて、一本調子の繰り返し。
で、一番気になったのが、
「貪欲さ・気迫が感じられない」ということ。
格下と思っていた相手にいいようにやられて、心が負けたのか?
正直、3Q途中からこんなことを妄想していました。
「波多野や牧、長谷川あたりがいたらなあ」
波多野なら、上背で劣っても気迫でリバウンド取ってくれる。
牧なら、うまくペースを変え、相手のフラストレーションを高めながら
イヤーなプレイをするはず。
長谷川あたりなら執拗なディフェンスからリズムをつくり、
ロースコアに持ち込むはず。

足りないよ日本代表。何かが足りないよ。
で、終わってみれば大敗。
ジェリコ帰っちゃうんじゃないかと気が気じゃなかった。
ドイツ戦が予想外の好ゲームだっただけに、余計がっかりしてしまいました。
ドイツにあれだけやられてもなお、
「デカイやつはロングシュート撃ってこない」ものと思い込んでいるのだろうか。
結果、ドフリーで撃たれすっこんすっこん決められて・・・
まあアンゴラにシュートの神様が降臨してたってのもでかいですが・・・

せめて未来につながる負け戦であってほしかった・・・