67歳からのフランス語学習

フランス語、時々仕事、たまには英語

単語を暗記する方法の2

2017年10月10日 16時23分38秒 | 語学

前に単語を暗記する際に単語カードに書いて、時々見直してみるという事を書きました。またそこで7-8枚ほどめくると最初の単語の意味を忘れているという事を書きました。それで7-8枚の単語帳をもって繰り返し見返してみると、結構覚えられますというお話を書きました。

さらに効率的な方法がないか模索しておりました。覚えるために必要なことは単語カードを見て、意味や発音を理解し、次の単語カードに移動したのち最初の単語に帰ってくるまで覚えておくことに尽きると思いますが、時間が長いと忘れてしまいます。忘れないためには何回ターゲットとなっている単語にアクセスし記憶を固めてゆけばよいのかという問題になって来ます。

新しい方法を試しておりますので、ご参考までに述べてみます。

この数週間は単語を手に持つのではなくテーブルのような平面に意味や発音を確認したものから順に並べて置くという方法を取りました。左上から下に順にカードをめくって意味と発音を確認し、次に進み、一番下まで来たら右のコラムに移動します。カードを見て即座に意味が頭に浮かんだ場合はそのカードを記憶したという意味で取り分けておきます。記憶したものをテーブルに載せておかないということは重要で、その単語がなければ、知っている単語を読み返すその時間だけまだ覚えていない単語に割くことが出来ますので、効率的に覚えられます。この方法の最大の利点は30枚ほど仮に置いた単語カードを俯瞰して、俯瞰しながらその単語に目を止めたときに、覚えていれば、その意味や発音を瞬間的に思い出すことが出来ます。つまり短期間のうちにカードをひっくり返すまでもなく、記憶作業を行っていることになります。順番に覚えている単語カードに来るのを待つまでもなく、テーブルから引き揚げて取り分けておけます。するとその分、覚えにくい単語に時間をさくことが出来ます。つまりテーブル上は常になるべく速やかに知らない単語だけにしておくということになります。

テーブルからカードを撤去するタイミングはご自分で覚えたという感覚に至った時点で取り除けばよいことで、覚えていないかもしれないとか、不安があるうちはテーブルに残しておきます。

このようにしますと、自分の場合で申し上げますと、毎日トイレに座っているときにこれを行いますが、20-30個の単語を単語帳のリングからはずして、新しい単語をリングに取り付けることが出来ます。翌日仕事を始める前に覚えたと思われる単語カードをひとつづつめくって意味と発音を理解しているかチェックして、覚えていない単語カードはリングに戻しておき、暇なときに眺めることにしています。概ね70%ほどは覚えているように見えます。

また不思議なことなのですが、どうしても覚えられない単語と出会います。いつまでもリングに残る単語カードです。このような単語はその単語カードとは別に改めてカードを作成し、発音記号があっているか、他の辞書の発音も確認し、同時に複数の辞書の説明を読み、例文を追加してカードを作成すると覚えることが比較的簡単になります。意味があやふやな場合は覚えるのが難しくなります。また複数の異なる意味がある場合は一時的に副次的な意味、あるいはまったく異なる意味は無視したほうが覚えやすいとおもいます。

年を取りますと、子供の時には出来ていた機械的に覚えるということが難しくなります。そこで、解らない単語をいくつか集めて一つの文章にしておくと関連が解り、また文章にするうえで少なくとも自分で納得できる理解に至りますので覚えやすくなります。例えば「血管の中に炎症,vasculitis」が起こり、そこから「血小板の血栓,thrombus」が発生し、その結果、血管の「狭窄,stenosis」という病気だと診断されます。

For example, when vasculitis takes place, thrombus is generated, and then you are diagnosed as a sickness of stenosis as the result.

複数形にすべきと思いましたが、複数形は現時点で不明ですので、単数で記載してあります。何はともあれ、門外漢なので医学用語は覚えられませんというのが実感ですが無理にでも関連付けると専門家の方にはどう映るかわかりませんが、自分なりに理解して記憶の中に収めることができるようになるとおもいます。ちなみに今日聖書から学んだフランス語は Car rien n'est impossible a Dieu. なぜなら神にとって不可能なことはありません。ルカ1章の32節当たりにありました。

 

 


70歳過ぎてからの単語の暗記法

2017年07月10日 21時42分23秒 | 語学

10代のころの記憶力と70代の所謂高齢者の記憶力には雲泥の差があります。

昔は解らない単語を辞書で引いて、そのまま覚えてしまうこともあれば、ノートに控えておいて何回か見直すうちに覚えてしまったという経験があるとおもいます。しかし70歳を過ぎると状況は一変します。辞書で単語を引いて辞書を閉じて原文に戻ると忘れているという状況が普通になってきます。個人差はあると思いますが、年と共に記憶力は落ちてきます。「少年老い易く、学成り難し」と父が言っていたことの意味が解るような気がします。その上、古い記憶も徐々に薄れてきますので、覚える速度が忘れる速度を超えていなければ、単語量は時間の経過とともに減ってゆきます。

ます70歳の記憶力は忘れることとの戦いの中にあります。しかも覚えるのに10代のころの何倍もの時間が掛かります。そこで繰り返し簡単に見直すことができる幅3cm長さ8cm程のリングに付いた単語帳を百円ショップで購入してきまして、解らない単語や、意味があいまいな単語をこの単語帳に書いて持ち歩いています。

その結果解ったことは、やはり高齢者とも呼ばれる頃になりますと、何度繰り返して覚えようとしても覚えられない不思議な単語が増えてきます。その原因は単語帳をみて単語を読み意味を確認して次の単語に進んで初めの単語に戻るころには完全に忘れ程印象が薄い単語だという事でした。そこで気が付いたことは、忘れるのは何枚目か確認しますと、7-8枚に来た時にはほとんど忘れているということに気づきましたので、単語を5枚ほど手に持って、単語を読み、意味を確認するという作業をしますと、忘れないうちに単語をめくることができ、何回か繰り返しますと覚えたという感覚に至りますので、次の単語を4-5枚手に取り同様の作業をします。

このようにして覚えた単語は別のリングに移して、翌日覚えていれば、リングから外して、保管しておきます。覚えていない単語は最初のリングに戻します。ともあれこのようにして保管した単語を数週間後に再度チェックします。経験からしますと2週間ほど見ない単語は75%その意味を覚えていません。しかしながらこれを年単位で繰り返すことでボキャブラリーを構築できるのではないかと思います。

この作業の良いサイドエフェクトは単語帳に書く単語を集めるためにYoutubeから単語を拾いますので、耳から原語を聞く機会がたくさん生まれます。その結果その言語が口からよく出るようになったことかもしれません。辞書から単語を書き出しますと単語を覚える意欲を減退させてしまう気がして、行っていませんが、実際に何かの説明で聞いた単語は連想が働いで覚えやすいように感じます。


シャドウイングについて

2017年06月07日 17時48分47秒 | 語学

英語を集中的に使用する機会が無くなり、英語に関してはこのまま忘れてゆくのだろうとぼんやりおもっておりました。またなかなか英語が口から出ないということに漠然とどうしたものかと考えておりました。去年の末に教会で英語の上手なご夫婦に会いまして、どのようにして英語をキープしているのか尋ねて見ました。するとご夫婦で英語のシャドウイングをしているという事でした。

それで試しにYoutubeから10分程度のスピーチをダウンロードして、会社の行き返りや散歩のときに聞いてきました。これは前にもこのブログで記載した通りです。語学というのはすぐに結果が出ないものと了解しておりましたので、結果を気にせず、そのスピーチの面白さも手伝って7-8か月にわたり聞いておりましたところ、英語の文章が細部までよく聞こえるようになりました。これは不思議な体験で英語の音の細部まで聞こえるということは日本語と同じように細部が解るように、英語が意味をふくめて非常にはっきりと聞こえるようになってきたとも言えます。英語の音の中に聞き分けられない不明な音が無くなってきました。すると音を聞いて辞書を引くことが簡単になりますので、スピーチの原稿がなくても一向にかまわないということになります。(ただし英語には思いもよらない発音をする単語があるということも心に止めておく必要もありますが)

シャドウイングの正しいやり方があるのかもしれませんが、基本的に意味の分からない単語は辞書を引いて調べておく必要があるとおもいます。わからない文章を何度聞いても学習効果はあまり期待できないとおもいます。また会社への行き帰りや、散歩のときに行いますが、人が居ないところではなるべく大きな声で発音することにしています。これは結構、恍惚とする時間で自分の発音の可否や英文の理解の度合いなどもこの時にわかります。もちろんシャドウイング中は日本語に訳しませんが、発声ができているときは意味は解っていますので、単に英語の音を出しているわけではございません。日本語に訳さないで意味だけが理解できるようになりましたので、英語の長い文章もあまり苦痛ではなくなったように思います。

そんなわけで英語を母語にする人向けのフランス語教材を録音して同様にシャドウイングをしますと、英語もフランス語も知らずに学べるという利点がありますので、是非試してみてください。

 


今日のフランス語聖書箇所

2017年04月07日 12時42分57秒 | 語学

英語の知識を活用しますと、フランス語がきわめて身近な言語になります。私ども日本語を母語にする者にとって、英語の語順が日本語と概ね反対になることが英語を頭から理解することを妨げています。つまり英語の学習の多くの時間が意識するしないにかかわらず、この理解の妨げになる言語の構造に費やされています。もし英語の語順でそのまま理解できるのであれば、日本人はもっと簡単に英語を習得したのではないかと思います。

フランス語の場合も同様で、日本語とは語順が反対になっています。しかし日本では幸い誰でも義務教育の中で英語を学んでおりますので、そのまま学んだ英語の語順でフランス語を理解すればよいという事をここで再度お示ししたいとおもいます。

フランス語の聖書のマルコの福音書の4章4節に以下のような記述があります。

  Ecoutez : un semeur sortit pour semer. Or comme il répandait sa semence, des grains tombèrent au bord du chemin ; les oiseaux vinrent et les mangèrent. 

直接訳すことも可能ですが、英語に置き換えてみますと以下のようになります。

Listen: A sower went out for sowing. Now as he spreaded his seeds, the grains fell to the edge of road; some birds came and ate them. (seedもgrainも同じ種ですが、ニュアンスは違いますが、ここでは無視します。)

フランス語文と英文を比較してみますと一字一句と言えないまでも、まるで単語を置き換えただけで、語順はまるで変わりません。英語から日本語へ訳しますと、以下のようになるとおもいます。

(筆者訳)聞きなさい:種まきをする人が種をまくために出かけました。さて彼が種をまきますと、その実は道端に落ちました。;複数の鳥が来てそして種を食べてしまいました。

(新改訳聖書)よく聞きなさい。種を蒔く人が種蒔きに出かけた。蒔いているとき、種が道ばたに落ちた。すると、鳥が来て食べてしまった。

同様にマルコの福音書4章1節でも同様な変換ができます。

Autour de lui, la foule s'assembla si nombreuse qu'il dut monter dans une barque. Il s'y assit. La barque était sur le lac et tous les gens, tournés vers le lac, se tenaient sur le rivage.

Around him, the crowed themself assembled so many that he had to get into a boat. He himself sat there. The boat was on the lake and all the people faced to the lake, staying on the riverside. (si....queは英語のso....thatにそのまま当てはまることが解りました。siは必ずしもifではないということもわかります。)

(筆者訳)彼の周りに、多くの人が集まり、あまりにも多くの人であったので、彼は船に乗らざるを得ませんでした。彼はそこに座った、船は湖に浮かんでおり、多くの人が湖に向かって、岸辺に陣取りました。 

(新改訳聖書)おびただしい数の群衆がみもとに集まった。それでイエスは湖の上の舟に乗り、そこに腰をおろされ、群衆はみな岸べの陸地にいた。 

フランス語の聖書を毎日(土日は除く)読むことを自分に課して1年近くがたちました。またフランス語を学び始めてこの9月で4年目を終了するのですが、フランス語の学習になる以上に聖書の学びになっており、またフランス語の学び以上に英語の学びになっているということがわかり、一石三鳥を体験しております。この秋にはモントリオールに行く予定にしていますので、フランス語で街中の散策を楽しめればと願っています。


フランス語の学習は時には英語の学習になります。

2017年02月17日 10時38分09秒 | 語学

聖書をフランス語で読み始めて、漸くマタイの福音書を27章まで進んできました。マタイは28章からなっておりますので、残り1章となりました。聖書は全体で66の本から成り立っておりまして、新約聖書の最初の本がマタイの福音書となっております。福音書は聖書の中でほかに3冊ありまして、それぞれがマルコの福音書、ルカの福音書、ヨハネの福音書となっております。この4冊はイエスの生涯を4名の異なる視点から書き記しておりまして、同じ場面がそれぞれの観点から書かれている場所が多くあり、歴史的事実として検証することも可能です。その他の本、たとえば旧約聖書全体は極論すればイエスという人間がこの地上に生まれますという予告であり、新約聖書の福音書はイエスが何を語り、行ったか詳細に述べております。その他の新約聖書の記述の多くがパウロによって書かれましたが、イエスが行ったあるいは述べたことを聖書的な意味でどういう受け取るべきか解説しています。

ともあれ、人生を終えるまでに聖書全体をフランス語で読破することは難しいと思われる現在の速度ですが、始めたころは一日1節を読むことを日課にしておりましたが、現在は1日4節ほど読むことを自分に課しております。結果的に1日1章ほど読み進めることができるようになれば、人生を終えるまでにフランス語で聖書を読了するとことできそうです。これは英語でも日本語でも達成していないことなので、今後も継続してゆきたいものだとおもいます。

フランス語学習の最大の問題点は会話学校にでも行かない限りフランス語を話す人を探すのが難しいということと、フランス語の需要は英語と比べると無いに等しいので、モチベーションを維持するのがきわめて困難だということに尽きるとおもいます。そこで対策として、フランス語会話はまず横に置いておいて、フランス語の単語量を増やすということに重点を置き、私が座右の銘としている聖書を読了したい、少なくとも毎日読むという目的を設定して、義務感で読み進めています。

その結果1年が経過し、フランス語を始めて3年半が経過しました。今回はその結果報告ですが、言語を学習されている方の参考になれば幸いです。

聖書を読んでいて、フランス語の単語量が増えたという実感はありませんが、フランス語の中には英語からの類推が可能な単語がたくさんあります。これはイギリスがかつてフランスに占領されていたことと関係がありそうです(学生時代に学んだドイツ語もまた実は英語とかなり似ていますので、占領とはあまり関係ないかもしれませんが)。「また単語だけでなく、文の構成も英語とかなり似ているというか、時には英語単語に置き換えてみると、其の儘理解できる文章と出合います。昨日読んだ聖書の箇所マタイの福音書27章では以下のような単語が見られました。

du temple = the temple 寺院

saints = saints 聖徒たち

ressuscitèrent = resurrected 復活した

résurrection = résurrection 復活

entrèrent = entered 入った

grand = grand (many) たくさん

sainte = ここでは聖いという形容詞、saintの女性名詞、

personnes = persons 人々

以上はマタイ福音書27章51節から53節の間に散見された類似語です。英語の意味から類推してほとんど間違いがないといえるとおもいます。しかも文章を見ていますと、其の儘英語置き換えても違和感があまりありません。

52 les sépulcres s'ouvrirent, et plusieurs corps des saints qui étaient morts ressuscitèrent. 

52 The tombs itself opened, and several body of saints who were dead ressurected.

52 墓が開いて、その後、死んでいた複数の聖徒の体がよみがえりました。翻訳

52 墓が開いて、眠りについていた多くの聖なる者たちの体が生き返った。新共同訳

フランス語は英語の語順で英語の単語から類推できる多くの単語から成り立っていることがよくわかります。つまり英語が解ると、フランス語はかなり類推できることが解ります。問題は今後の学習により類推の幅を狭くして、直接理解できるように、英語も日本語も介在させずに理解することを目標にすればよいということになります。

フランス語の辞書はWordReference.com を用いていますが、対応する英単語の意味が不明ということがありますので、改めて英語辞書を引くことがあります。英語の学習にもなるということではないでしょうか。