ミステリーな森の生活

洋書ミステリー、英語学習、洋画レビューなどから始めましたが、今は、種々雑多(山岳小説、落語など)です。

永遠の0(百田尚樹)

2019年06月23日 | 国内ミステリー

百田尚樹の「永遠の0」を読んだ。

最近、ミステリー、山岳もの、時代劇ものを除けば、手に取るのは、
百田氏の作品が多い。

それだけ、期待を裏切らない面白さ、読みやすさ、内容があるからだ。

正直言って、特攻隊もの、戦時ものというジャンルのイメージが
強く、この作品は、ちょっと、敬遠していたのだが、読み始めて、予想していたのと
全く違っているので驚いた。

まず、孫のルーツ探しであるのに非常に驚いた。誰でも、自分の祖先が
どんな人か気になるところだが、正直言って、あったことのある祖父、祖母
までだろう。

あったことがあっても、詳細はわからないものだが、あったことのない
祖父の実像を探して、祖父を知る人にインタビューして回るという物語だったのだ。

そして、その祖父の実像を探す中で、その二人の孫が、平和な時代において、
無造作だったり、打算的にになりがちな生き方を見直そうとする姿に感動を
覚える。

素晴らしい人物の伝記を読んだときの感動に似た感情が、フィクションで
ありながら、起き上がってくるのは、著者の力であろう。

最近、小説家としての引退を発表したのが、残念でたまらない。

 

 

 


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