登山者のためのブックガイド(山と渓谷)に載っていた「脱獄山脈」を読んでみた。
著者は、もともとは時代小説作家だったが、山岳ミステリーを書くために改名したらしい。
この作品は、発想が奇抜だ。脱獄した囚人が、奥多摩やアルプスを縦走しながら日本海側の親不知海外までいき、無実の罪を晴らすと同時に殺された妹の復讐を果たすというものだ。
日帰りのミニ縦走しかしたことがない中で、何日もかけて縦走するのがす . . . 本文を読む
新田次郎の「雪の炎」を読み終えた。
あまり知られてない作品だ。裏表紙にも山岳ミステリーの異色作とある。
それ以上に裏表紙の概要で目についたのは、谷川岳で疲労凍死した登場人物の名前が、自分の名前だったことだ。
この疲労凍死した男の妹が、遭難現場にいたメンバーに不審を抱き、真相に迫るという物語だ。
謎の外人やら、産業スパイの話が出てきたり、ちょっと、新田次郎らしくない作品でもあるが、今風という . . . 本文を読む