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ミステリーな森の生活

洋書ミステリー、英語学習、洋画レビューなどから始めましたが、今は、種々雑多(山岳小説、落語など)です。

貸本屋おせん(高瀬乃一)

2025年03月17日 | 時代劇はミステリー

オール読物新人賞を受賞して初めての単行本で、書評の
評判も良かったので読んでみた。

5話の短編集なのだが、どれも、良質の作品に仕上がっている。

特に気に入ったのは、幼馴染で、恋人でもある『登』が、
活躍する第二話 版木どろぼう と第5話 火付け だ。

母には、捨てられ、父は自殺して、天涯孤独となった主人公の
おせんが、周りの人に助けられながら、かつ、気丈な強さを
発揮して自活していく姿が描かれる。

ちょっと、謎解きのような部分もある。江戸の生活をよく
描けている。おせんと登の、淡泊ともいえる男女関係も
面白い。

最後の『火付け』の終わり方も希望に満ちていてすがすがしい。



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