ジャック・カーリィシリーズの4作目だ。
ついつい、読み続けてしまっている。本作では、いよいよ、父親殺しの上、連続婦女殺人犯である兄、リッジクリフが、矯正施設から、
外に解き放たれる。
兄が、なぜ、矯正施設から、抜け出せて、何をしようとしているのかが、最後まで、謎として、本作を読ませる原動力になる。
舞台は、ニューヨークになり、ジャック・カーリイは、出張扱いと . . . 本文を読む
ジャック・カーリィのカーソン・ライダーシリーズ2作目を読んだ。3作目、1作目、2作目の順番で読んだことになる。
この作品が、一番、読むのが大変に感じた。理由はなぜだろう?
何人もの異常な殺人者が出てくるばかりか、殺人者の持ち物をキャラクターする異常な人間も出てくる上に、今回の連続殺人の動機や、犯人像が最後の最後までわからないからだろう。
序盤では、捜査が遅々として進まない。そのうちに、アート . . . 本文を読む
図書館が再度、貸出停止になる前に、借りられた「百番目の男」を読み終えた。
この表題の意味は、15ページ目に早々と出てくる。コンタクトを公園でなくしたのに、明るい街灯のある道で探していた男は、言った。「ここのほうが明るいから」
「暗闇でなにかを求めて手探りするか、それともあかりのなかで楽に見つけられると楽観するか。選ばせると、人は、百人中、九十九人までは、あかりを選ぶ」しかし、本書の主人公は、百 . . . 本文を読む
現在最も注目すべきミステリー作家、ジャック・カーリイの「毒蛇の園」を読んだ。
この作家の名前を知ったのは、新聞のコラムからだった。処女作の「百番目の男」の洋書を図書館に予約したのだが、蔵書が見つからないとのことで和書を借りようかと思ったが、貸出中で、3作目だが、本書を貸し出した。読んでみて、これは、洋書を読むのは、結構きついかもと思った。翻訳家の方も、苦労しただろうなと思われた。
あらすじは、 . . . 本文を読む
またまた、ボブ・ラングレーの冒険小説を手にとったが、期待を裏切らなかった。
英語名は、AVENGE THE BELGRANOとある。
フォークランド紛争の中で、撃沈されたアルゼンチンの巡洋艦の報復のため、英国の原子力潜水艦を撃沈するプロジェクトが組まれる。
物語は、そのための特殊な技能を持った要員のリクルートから始まる。
そして、数々の困難を乗り越えて、原潜に、機雷を取り付ける。
英国の . . . 本文を読む
ボブ・ラングレーの「北壁の死闘」に魅了されて、「オータム・タイガー」を読んでみた。
これは、山岳冒険小説ではなく、完全なスパイ小説だが、非常に面白かった。
東ドイツ諜報機関の大物が、亡命を希望してきたが、指名してきた要員が、退官まじかの第一線から長く遠ざかっていた平凡な人間、タリーだった。
その大物から渡された古いライターから、古い記憶が蘇える。
ボブ・ラングレーの小説は、荒唐無稽にも見え . . . 本文を読む
先般洋書を読み終えたJULIAN BARNESがミステリー小説も別名で書いているというので読みたくなって探してみた。
残念ながら、洋書はなかったが、和書で早川ミステリーから出ていた「愚か者の街」を見つけて読んだ。
舞台は、ヒースロー空港、そこの運輸会社で、抜き荷が目立ち、警備保障会社(といっても、主人公のダフィー一人だが)の人間が潜入捜査をするというストーリーだ。
イギリス製、軽ハードボイル . . . 本文を読む
図書館の予約で20番以上待った末、ようやく貸出しすることができた。読売新聞の書評など、ずいぶん、評判になった本のせいかも知れない。
刑事事件弁護士である著者が淡々と異様な罪を犯した人間たちを描いた11の短編傑作集である。
しかし、非常に淡々と描かれているせいか、異様な事件であっても、水墨画で描かれたかのように血なまぐさくないのだ。
しかし、とても事実とは思えないくらい異様な事件の連続で、ドイ . . . 本文を読む
フェルメールの名前のはいったミステリーを見つけたので、思わず、また、読んでみた。
しかし、ちょっと、しまったと思った。
理由は、小学生が主人公で、ヤングアダルト向けのものだったからだ。
しかし、2005年のアメリカ探偵作家クラブのエドガー賞、アガサ賞の 児童書部門の受賞作というだけあって、物語の発想は素晴らしかった。
特に、最初に、3人の人物へ送られた下記手紙の書きだしなどは、わくわくして . . . 本文を読む
フェルメールが好きで、この本を手に取った。
すごい軽い作品だった。洋書で読んだ中ではJANET EVANOVICH のONE FOR THE MONEY に近いか。
田舎娘が、ひょんなことから、遺産を相続して、その中に、フェルメールらしき絵が入っていたことから、ニューヨークにいって鑑定してもらうのだ。
すると、偽物だという人と、本物だという人がいて、事件に巻き込まれていくという筋だ . . . 本文を読む
今年になって、洋書だけでなく、和書も並行して読んでいるが、海外ミステリーの和書は、何と、4年ぶりだった。
選んだのは、パトリシア・コーンウエルの捜査官ガラーノだ。
パトリシア・コーンウエルは、和書も洋書も一作ずつ読んだことがあるが、どちらも、それなりに面白かったのだが、少し、自分の嗜好と違うせいか、一作で終わってしまっていた。
おそらく、やたら、冗長に感じたり、検死のシーンなど専門用語が多か . . . 本文を読む
エラリー・クイーンから始めよう。
ミステリーとの出会いのきっかけになったエラリー・クイーンの作品のベスト5を自分なりに選んでみました。
もう何年も洋書にはまり、エラリー・クイーンの洋書を何度かアマゾンに注文したが、何ヶ月かしてキャンセルされ、がっかりしています。
①Yの悲劇
悲劇シリーズの第2作。一作以上に感動した。てんかんを遺伝子に持つ家族の悲劇。その舞台設定の異様さが不思議に感じ、いまま . . . 本文を読む