2009年の米国エドガー賞受賞作だ。
元ロサンジェルス市警の警官4人組が、仲間を殺人する現場を、釣りに行った姉妹は目撃してしまう。
逃げた姉妹を、その元警官四人は、保安官の捜索に協力することを装って、口封じを画策するのだ。姉弟が逃げ込んだ牧場主のジェスは、二人を救うことができるのか?訳者のあとがきが面白い。「読みだしたら止まらない」の常套句が、この本にぴったり当てはまるという。
牧場主のジェ . . . 本文を読む
何と、26人の海外のミステリー作家によってリレー形式で、書かれた一冊のミステリー小説が、この本だ。
どうやって見つけたか、忘れてしまったが、おそらく、ジェフリー・ディーバーの小説を探していて、偶然見つけたのだろう。
読んだことのある作家としては、ジェフリー・ディーバーのほか、トマス・H.クック、テス・ジェリツェンなどがいる。目的は、癌の慈善団体への寄付のために、アンドリュー・F.ガリーという編 . . . 本文を読む
読売新聞の書評に、大人気の警察小説、21世紀の「87分署」シリーズと絶賛されており、早速、読んでみた。
警察小説で、「87分署」という名前は、知っているが、実は、読んだことはない。しかし、結構、警察小説は、面白い。間違いはないと思っている。図書館で、借りだすと、すぐに予約が入っており、もしかしたら、私以外にも、読売新聞の書評で、選ぶ人がいるのではないかと思い、ちょっと、親近感を覚えた。
さて、 . . . 本文を読む
ヘミングウェイの「老人と海」を読んでみた。
ヘミングウエイと言えば、学生の頃、「誰がために鐘が鳴る」などを読んで以来となる。
何故、今、ということだが、前から読んでみたかったが、読みそびれていたとしか答えようがない。
子供の時から、海洋もの、ロビンソン・クルーソーとか、十五少年漂流記とかが大好きで、今でも、漂流ものは読んだりしていた。
英語版で読もうかどうか迷ってもいたが、今回は、とりあえ . . . 本文を読む
2012年のエドガー賞受賞作、喪失(モー・ヘイダー)を読んでみた。
同年、東野圭吾氏の「容疑者Xの献身」と競って、受賞したとのことだ。
著者は、東京でホステスや英語の教師をして暮らしたこともあるというからユニークだ。和書なのに488ページもあり、ちょっと、分厚いと尻込みをしたが、84章に分かれており、約5ページごとに場面が変わるというのが、非常にスピーディーに感じた。ストーリーとしては、少女が . . . 本文を読む
2018年エドガー賞受賞作、「ブルーバード、ブルーバード」を読んだ。英国のダガー賞も受賞とあったが、英国のダガー賞には、いろいろあって、ゴールド又はシルバー・ダガーではなく、優れたスリラーに送られるイアン・フレミング・スティール・ダガー賞であることがわかった。
さて、テキサスで、黒人弁護士の遺体に続いて、白人女性の遺体が見つかる。白人女性の方が先なら、報復かと思いきや、順序が逆なのだ。知人の黒人 . . . 本文を読む
1977年エドガー賞を取ったロバート・B・パーカーの「約束の地」の翻訳版を読んでみた。
かなり前になるが、原書で、「FAMILIY HONOR」を読んだことがある。
ずいぶん、雰囲気が違うと思って、FAMILY HONORの書評を見てみると、女性が主人公のサニー・ランドルシリーズで、今回読んだのは、ハードボイルドで有名な、スペンサーシリーズということだ。当時は、ミステリー四天王と言われていたと . . . 本文を読む
2019年のアメリカのエドガー賞受賞作、「流れは、いつか海へと」を、翻訳版で読んだ。身に覚えのない罪を着せられて、ニューヨーク市警を追われた主人公が、私立探偵となる。10数年後、彼の冤罪について、真相を告白する手紙が届く。一方、警察官射殺により死刑宣告された黒人ジャーナリストの無実を証明して欲しいと依頼される。
この二つの案件を主人公は調査し始めるというストーリーだ。ハードボイルド的なのだが、今 . . . 本文を読む
ジャック・カーリイのカーソン・ライダーズシリーズで翻訳されている最後の作品を読んだ。
全く、つながりのない無差別とも思われる連続殺人が起こる。
それは、カーソン・ライダーが、ポリスアカデミーでした講義によって刺激されたとのうわさが流れる。また、カーソン・ライダーに挑戦する手紙が届く。
本書は、カーソンライダーの一人称と並行して、殺人鬼の言葉が交互に出てくる。
正直言って、途中までは、市警本 . . . 本文を読む
ジャック・カーリィの「髑髏の檻」を読んだ。
このシリーズは、独特の魅力があり、6作目になるが、今回も、期待を裏切らなかった。
相棒のハリーは、ほとんど出てこなかったが、兄のジェレミーは、大活躍だった。
ストーリーとしては、元格闘家の殺人犯に逃亡されたあと、休暇を取ることにしたライダーは、そこで、また、異常な殺人事件に遭遇し、捜査に巻き込まれていくのだ。
休暇と取ることにしたのも、あるホテル . . . 本文を読む
ジャック・カーリィのカーソン・ライダーシリーズの5作目を読んだ。
シリーズ物で読み続けたい作品だが、図書館にはあと一冊。翻訳もあと2冊のようだ。実際には、更にかなり書かれているが、最近の翻訳されたものは、2冊飛ばされているようだ。
英語で読んでも良いのだが、手にはいるだろうか。また、日本語を読む限り、かなり、手ごわそうだ。翻訳家の三角和代さん、頑張ってください。
さて、今回の作品は、前回、収 . . . 本文を読む
ジャック・カーリィシリーズの4作目だ。
ついつい、読み続けてしまっている。本作では、いよいよ、父親殺しの上、連続婦女殺人犯である兄、リッジクリフが、矯正施設から、
外に解き放たれる。
兄が、なぜ、矯正施設から、抜け出せて、何をしようとしているのかが、最後まで、謎として、本作を読ませる原動力になる。
舞台は、ニューヨークになり、ジャック・カーリイは、出張扱いと . . . 本文を読む
ジャック・カーリィのカーソン・ライダーシリーズ2作目を読んだ。3作目、1作目、2作目の順番で読んだことになる。
この作品が、一番、読むのが大変に感じた。理由はなぜだろう?
何人もの異常な殺人者が出てくるばかりか、殺人者の持ち物をキャラクターする異常な人間も出てくる上に、今回の連続殺人の動機や、犯人像が最後の最後までわからないからだろう。
序盤では、捜査が遅々として進まない。そのうちに、アート . . . 本文を読む
図書館が再度、貸出停止になる前に、借りられた「百番目の男」を読み終えた。
この表題の意味は、15ページ目に早々と出てくる。コンタクトを公園でなくしたのに、明るい街灯のある道で探していた男は、言った。「ここのほうが明るいから」
「暗闇でなにかを求めて手探りするか、それともあかりのなかで楽に見つけられると楽観するか。選ばせると、人は、百人中、九十九人までは、あかりを選ぶ」しかし、本書の主人公は、百 . . . 本文を読む
現在最も注目すべきミステリー作家、ジャック・カーリイの「毒蛇の園」を読んだ。
この作家の名前を知ったのは、新聞のコラムからだった。処女作の「百番目の男」の洋書を図書館に予約したのだが、蔵書が見つからないとのことで和書を借りようかと思ったが、貸出中で、3作目だが、本書を貸し出した。読んでみて、これは、洋書を読むのは、結構きついかもと思った。翻訳家の方も、苦労しただろうなと思われた。
あらすじは、 . . . 本文を読む