先般、過去に読んだ作品を選んでしまったので、別の作品も読みたいと、本書を選んだ。
「犯罪」を凌駕する短編集とのことだが、正直言って、少し、この作家の短編に慣れてしまったのか、初めて、「犯罪」を読んだときの、驚きなどは、起きなかった。
15作品からなる短編ということで、中には、かなり、短いものもある。最後の作品、「秘密」などは、何と、4ページしかないのだ。まるで、小話のような趣だ。
どれも、本 . . . 本文を読む
読売新聞の書評を読んで、この本を図書館から借りたのだが、シーラッハという名前に記憶があり、調べたところ、何と、2011年、12年前に、はやり、読売新聞の書評でこの本を借りていることに気が付いた。
内容については、まったく、覚えていなかったが、作者の名前のみ薄っすらと記憶があったわけだ。
その時のブログの抜粋を書くことにしよう。---------------------------------- . . . 本文を読む
T.ジェファーソン・パーカーが、米国のエドガー賞を2度目に獲得した「カリフォルニア・ガール」を読んでみた。
最初の受賞作、「サイレント・ジョー」に負けない厚さ(646ページ)にちょっと、疲れたが、読み終えると、その満足感に浸ることができた。
首を切り落とされて殺害された女性の幼いころを知るベッカー家の4兄弟の物語だ。長男は、牧師。次男は、刑事。三男はベトナム従軍。四男は、記者。とそれぞれの人生 . . . 本文を読む
T.ジェファーソン・パーカーは、米国のエドガー賞を2度獲得した数少ない作家だ。’2002年、2005年)
その最初の受賞作、「サイレント・ジョー」を読んでみた。
600ページ以上あり、ちょっと、大変だなと思っていたが、読みやすく、どんどん引き込まれていき、あまり、気にならなかった。
赤ん坊の頃、父親から硫酸を顔半分にかけられ大やけどをおった少年が、施設にいるところを、政界の実力者 . . . 本文を読む
2009年の米国エドガー賞受賞作だ。
元ロサンジェルス市警の警官4人組が、仲間を殺人する現場を、釣りに行った姉妹は目撃してしまう。
逃げた姉妹を、その元警官四人は、保安官の捜索に協力することを装って、口封じを画策するのだ。姉弟が逃げ込んだ牧場主のジェスは、二人を救うことができるのか?訳者のあとがきが面白い。「読みだしたら止まらない」の常套句が、この本にぴったり当てはまるという。
牧場主のジェ . . . 本文を読む
何と、26人の海外のミステリー作家によってリレー形式で、書かれた一冊のミステリー小説が、この本だ。
どうやって見つけたか、忘れてしまったが、おそらく、ジェフリー・ディーバーの小説を探していて、偶然見つけたのだろう。
読んだことのある作家としては、ジェフリー・ディーバーのほか、トマス・H.クック、テス・ジェリツェンなどがいる。目的は、癌の慈善団体への寄付のために、アンドリュー・F.ガリーという編 . . . 本文を読む
読売新聞の書評に、大人気の警察小説、21世紀の「87分署」シリーズと絶賛されており、早速、読んでみた。
警察小説で、「87分署」という名前は、知っているが、実は、読んだことはない。しかし、結構、警察小説は、面白い。間違いはないと思っている。図書館で、借りだすと、すぐに予約が入っており、もしかしたら、私以外にも、読売新聞の書評で、選ぶ人がいるのではないかと思い、ちょっと、親近感を覚えた。
さて、 . . . 本文を読む
ヘミングウェイの「老人と海」を読んでみた。
ヘミングウエイと言えば、学生の頃、「誰がために鐘が鳴る」などを読んで以来となる。
何故、今、ということだが、前から読んでみたかったが、読みそびれていたとしか答えようがない。
子供の時から、海洋もの、ロビンソン・クルーソーとか、十五少年漂流記とかが大好きで、今でも、漂流ものは読んだりしていた。
英語版で読もうかどうか迷ってもいたが、今回は、とりあえ . . . 本文を読む
2012年のエドガー賞受賞作、喪失(モー・ヘイダー)を読んでみた。
同年、東野圭吾氏の「容疑者Xの献身」と競って、受賞したとのことだ。
著者は、東京でホステスや英語の教師をして暮らしたこともあるというからユニークだ。和書なのに488ページもあり、ちょっと、分厚いと尻込みをしたが、84章に分かれており、約5ページごとに場面が変わるというのが、非常にスピーディーに感じた。ストーリーとしては、少女が . . . 本文を読む
2018年エドガー賞受賞作、「ブルーバード、ブルーバード」を読んだ。英国のダガー賞も受賞とあったが、英国のダガー賞には、いろいろあって、ゴールド又はシルバー・ダガーではなく、優れたスリラーに送られるイアン・フレミング・スティール・ダガー賞であることがわかった。
さて、テキサスで、黒人弁護士の遺体に続いて、白人女性の遺体が見つかる。白人女性の方が先なら、報復かと思いきや、順序が逆なのだ。知人の黒人 . . . 本文を読む
1977年エドガー賞を取ったロバート・B・パーカーの「約束の地」の翻訳版を読んでみた。
かなり前になるが、原書で、「FAMILIY HONOR」を読んだことがある。
ずいぶん、雰囲気が違うと思って、FAMILY HONORの書評を見てみると、女性が主人公のサニー・ランドルシリーズで、今回読んだのは、ハードボイルドで有名な、スペンサーシリーズということだ。当時は、ミステリー四天王と言われていたと . . . 本文を読む
2019年のアメリカのエドガー賞受賞作、「流れは、いつか海へと」を、翻訳版で読んだ。身に覚えのない罪を着せられて、ニューヨーク市警を追われた主人公が、私立探偵となる。10数年後、彼の冤罪について、真相を告白する手紙が届く。一方、警察官射殺により死刑宣告された黒人ジャーナリストの無実を証明して欲しいと依頼される。
この二つの案件を主人公は調査し始めるというストーリーだ。ハードボイルド的なのだが、今 . . . 本文を読む
ジャック・カーリイのカーソン・ライダーズシリーズで翻訳されている最後の作品を読んだ。
全く、つながりのない無差別とも思われる連続殺人が起こる。
それは、カーソン・ライダーが、ポリスアカデミーでした講義によって刺激されたとのうわさが流れる。また、カーソン・ライダーに挑戦する手紙が届く。
本書は、カーソンライダーの一人称と並行して、殺人鬼の言葉が交互に出てくる。
正直言って、途中までは、市警本 . . . 本文を読む
ジャック・カーリィの「髑髏の檻」を読んだ。
このシリーズは、独特の魅力があり、6作目になるが、今回も、期待を裏切らなかった。
相棒のハリーは、ほとんど出てこなかったが、兄のジェレミーは、大活躍だった。
ストーリーとしては、元格闘家の殺人犯に逃亡されたあと、休暇を取ることにしたライダーは、そこで、また、異常な殺人事件に遭遇し、捜査に巻き込まれていくのだ。
休暇と取ることにしたのも、あるホテル . . . 本文を読む
ジャック・カーリィのカーソン・ライダーシリーズの5作目を読んだ。
シリーズ物で読み続けたい作品だが、図書館にはあと一冊。翻訳もあと2冊のようだ。実際には、更にかなり書かれているが、最近の翻訳されたものは、2冊飛ばされているようだ。
英語で読んでも良いのだが、手にはいるだろうか。また、日本語を読む限り、かなり、手ごわそうだ。翻訳家の三角和代さん、頑張ってください。
さて、今回の作品は、前回、収 . . . 本文を読む