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ミステリーな森の生活

洋書ミステリー、英語学習、洋画レビューなどから始めましたが、今は、種々雑多(山岳小説、落語など)です。

エラリー・クイーン

2007年08月18日 | 海外ミステリー(和書)
エラリー・クイーンから始めよう。

ミステリーとの出会いのきっかけになったエラリー・クイーンの作品のベスト5を自分なりに選んでみました。
もう何年も洋書にはまり、エラリー・クイーンの洋書を何度かアマゾンに注文したが、何ヶ月かしてキャンセルされ、がっかりしています。


①Yの悲劇
悲劇シリーズの第2作。一作以上に感動した。てんかんを遺伝子に持つ家族の悲劇。その舞台設定の異様さが不思議に感じ、いままでに読んだ推理小説の最高傑作の一つに数えられる。又、怪奇さでもマークスの山や、横溝の世界をほうふつとさせた。

②靴家の老婆
エラリークイーンの傑作の一つと言って過言ではなかろう。実際、10位にランクされているが、7位くらいの災厄の町よりも、私にとっては、面白く読めた。Yの悲劇の次くらいにランクしても悪くないように思えた。マザーグースの言葉から殺人事件が起きる異常さと、不思議さが秀逸。

③ニッポン樫鳥の謎
証拠のない密室殺人事件、それも実際に手を下さない殺人事件に対して、どういった審判を下したら良いか、いや、人間が審判を下すべきではないといった問題にも立ち入ったエラリークイーンの傑作の一つといって良いだろう。家柄を越えた本当の恋愛まで描かれていた。ニッポンについての記述があるが、それも、決して、嫌みにならないように書かれてあり、一見、非合理的なトリックも筆力により、説得力のある合理的な説明になっているところがすごいと言わざるおえない。

④災厄の町
ライツビイルシリーズの第一作である。エラリークイーンの作品の中でも、従来のものと異なり、残虐な殺人もなかった。むしろ、この世の中にありそうな事件であり、その背景である人間関係の描写に多くの時間が割かれている。
そして、一つ一つの事件が不思議にからみあっていながら、それが、最後に説明されても不自然に感じないのは、プロットがしっかりしているせいかも知れない。

⑤中途の家
エラリー・クイーンの自薦ベスト3に選ばれている作品。今まで読んだ作品に比べ、感情表現がよく書かれている。
犯人が全く意外というか、少々、無理矢理、押し通した感じがした。証拠がない犯人をどう犯人わりだしするかが、エラリー・クイーンの晩年のテーマだったのかも知れない。構成力などからベスト3にするのは理解できる。

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1 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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僕も「Yの悲劇」が一番 (daydreamer)
2007-08-18 20:07:43
こんばんは
はじめまして 洋書の書評期待しています^o^/

エラリークイーンは中学生時代に読んでました。「Yの悲劇」は推理小説のベストテンに必ず上げられるだけあって面白かったです(はるか昔ですけど)

つづいて「Xの悲劇」「Zの悲劇」と読んだけどいまいちでした^^;

他の作品は読んでいないなぁ^^;
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