見知らぬ街へ足を運んだ。
ピンキーちゃんのお誘いである。
二子玉川にある
静嘉堂文庫という小ぶりの美術館へ行ってきた。
その少し前に上野の「茶の湯展」に行ってきたのだが、そこに出展されていた国宝の「曜変天目」を見逃した。閉会間近に行ったので曜変天目の展示時期が既に終わってしまっていたのだ。
誠に、あら残念である。
いまだかつて見たことがないから、なんとも分からない。
TVで曜変天目の複製再現の難しさを描いたドキュメンタリーを目にしたくらいである。
いまだに、その技の全容が解明されていないのだそうだ。
静嘉堂で曜変天目が特別展示されるというので、ピンキーちゃんと行ってきた。
なんとなくピンキーちゃんの誘いの口ぶりから行って、おそらく特別なパスなどを購入しているから自分は安く行ける(というか、無料)ので、一人で行くには遠いからアテクシを誘ったって感じだよねと思っていたら案の定、その通りであった(笑)。一人っ子の彼女らしく、なににおいても自分最優先なのは実にピンキーらしいよなぁ(笑)。
二子玉川、初めて行きました。
ま、でもこんな誘いでもなければ行くこともなかったでしょうから、ある意味ありがたいとは思っていますョ。
なんというか、お洒落タウンですねぇ~~。
外国みたい。
オープンカフェとか、普通にあるし。
嗚呼、アテクシには似合わない街だなぁと(笑)。
アテクシは実に庶民なので、谷根千とかの方が好きよ(笑)。
恵比寿とか広尾とか、青山とか落ち着かない(笑)。
分不相応だゎ。
静嘉堂は旧三菱財閥の岩崎彌之助の所有していた建物である。
静嘉堂のレンガ積みの建物が「イギリスっぽいなぁ」と思っていたら、実際彌之助の息子、小彌太はイギリスのケンブリッジ大学に留学していたそうで、この建物もそこから学んでいるのだろうなぁと。(金持ちとは言え、当時はいじめられたろうよね、東洋の黄色い猿って)
レンガの積み方がイギリスっぽいんすよ。見ただけで、アテクシなんとなく分かるのョ。
曜変天目はね。
なんでしょね。
とくに感想はないです(笑)。
元々それほど好きでも、関心もないんだよね。
ただ、いまだかつて見たことがないから、現在でもその技術を再現できないという茶碗はどんなものだろうと思って。
確かに深い宇宙のような色味ではあった。
ドットを基調とした模様ができていて、草間彌生が喜びそう(笑)。
ただ、なんだろう?
特筆すべきなにかは生まれなかったなあ、アテクシの中には。
深いブルーで綺麗だねとは思ったけれど。
あんまり感銘は受けなかった。
すまねー。
もともと生理的に、ドット柄ってそれほど好きじゃないんだと思う。
ドットって「目」を感じさせるものだし、「恐怖」に繋がるものだから。
生理的に、ちょっと警戒してしまう。
草間さんはちょっと頭がイカレているから、たぶんこれに固執するんだろうなぁ…。
生命の象徴と言えば、そうだしね。
ほんの1mmほどの小さなメダカの卵の中でも。
まっさきに目につくのは、そのぎょろっとした「目玉」だしな。
あれがぐりぐり回っていると、結構怖いぜ(笑)。
半ばホラー。
梅津かずおや伊藤潤二的な、なにか。
でも、茶の湯展の狂ったような人混みに比べて、静嘉堂のアクセスの悪さと平日に行ったということもあって、とても空いていた。非常に快適。
美術館というのは、これぐらいの人数で見たいものだと思った。
茶の湯展で狂ったように並んで見ていたであろう皆さんに申し訳ないような気持。
静嘉堂なら、「のんびり」見られます。
ピンキーちゃんは暑いというのに気合を入れて着物で来てねぇ。
ご苦労なこった。
帰り道は美術館から歩いて帰った。
着物だし「タクシーで帰る?」とも言ったのだが、「大丈夫」というのでのんびりと。
駅までの道沿いに、美しい緑が植えてあって、あぁ、なんかハイソだなぁと。
人目を意識した緑の植え方なんですよ。
満開のくちなしも見かけてね。
宅のクチナシはちょっと虫にやられてしまっているのだが、この道ぞいのクチナシは満開であった。
いい匂いだよとピンキーちゃんにも勧めたのだが、彼女はあまり植物には関心ないのね。鼻を近づけもしなかった(笑)。ま、着物で歩いていたから、疲れていたろうしね。
工事中のビルみたいなものがあったのだが、その敷地内に大きな柳の木があって。
工事のトタン塀が、その木を囲むようにして立てられていた。
木がにょきっと壁から生えてるの(笑)。
いいなぁと。
こういう優しさが、「日本らしい」なぁと。
見上げるほどの見事な柳の木であったしね。樹齢も相当のものかと。
それからヴェトナム料理のフォーに舌鼓を打ち(ヴェトナム料理はあまり辛くないから好き♪辛いの、苦手なの~)、その後にワインセラーのエノテカの店内に併設されているバーみたいなとこに連れていってもらった。アテクシ、実はワインが一番飲めないのね、たぶん。体質的に一番合わないんだろうと思う。嫌いじゃないんだけど、同じ量を呑むなら日本酒の方がたぶん飲めるね。「葡萄的要素」が自分の中にない(笑)。
でも、久々のワインだったし、ピンキーちゃんが行きたいんだろうなって感じがしたからお付き合い。
結構いい値段でね。
リーデルのグラスで出してくれるんだけど、ほんのグラスにちょびっとで(30mlとかそんくらい)1000円越えとかですからね(笑)
ひゃー!だよ。
でもね、そこで飲んだ
アマローネ。
すっごく美味しかった♪
あとでお店で見てみたら5000円くらいするものだったので、レストランで出せば15000円~20000/本くらいのものでしょうね。
ほんとに美味しかった。
おつまみででた少しスモーキーなチーズも。
アマローネ、結構好きなんでしょうね、アテクシ。
自分一人ではたぶん行かないコース。
ピンキーちゃんはいつも新しいものを教えてくれるので、そういう意味では楽しいし、ありがたい友です。