Sleeping in the fields of gold

小麦畑で眠りたい

ありがとう

2005-11-23 | Weblog
友人の皆さまへ

今までこのブログを気にかけてくださった皆さん、本当にありがとうございます。
このブログを報せている人は総勢10名にも満たないと思いますが、皆さんがかけてくださった温かいコメントに力をいただきました、何度も。心から感謝しています。

まだまだ浮上の兆しは見えないし、今心底ひとりだなと噛み締めています。
正直、ここからいつ抜け出せるのか、抜け出せる力が果たして自分にあるのかも疑問です。

ノブちゃんのことは悲しいことですが、始めから分かっていた事でした。彼の死はもうそんなに引きずっていません。心の準備をする時間は十分ありましたし、私にどうにかできることでもありませんでした。時々に思い出はふっと浮かんでくるでしょうが、それはそれで良いと思っています。

私という人間はどうにもダメなようで、どうしてもその穴を埋める男性が必要なのです。たくさん思いやってくれる女性の友人にも心から感謝しているのですが、私だけを、私を一番に必要としてくれる男性がいないと、私は今自分がここにいる、生きている意味が見出せません。

本当に、一人になったなと思います。

以前、ある男の人が私に向かって手を広げ、「ここにおいで」と言ってくれました。決して長続きはしなかったけれど、私の人生で一番幸せな瞬間だったかもしれないと思います。

ひょっとしたら永遠に出会えないのかもしれないけれど、おそらく私は、私のためだけに広げられた両腕を求め旅し続けることを止めないのだと思います。たった一人で背負わなければならない孤独を、ほんの一瞬忘れさせてくれる、その両腕を求めて。

きっと書く事は止めないでしょう。
書く事だけが、私を繋ぎとめているのですから。

ただ、このブログは今日で最後にしようと思います。
丁度良い節目にもなりました。

ノブちんと出会って一年。本当に、彼の為だけに生きた一年でした。
その時間ももう終わります。

つたないブログに長い間おつきあいくださり、また温かい言葉をかけてくださり、ありがとうございました。

また、いつか。
どこかでお目にかかる機会がございましたら、その時はお声をかけてください。
その頃にはもう少し元気になって、新しいスタートを切れていると良いなと思います。

皆、それぞれに悩みを抱え、孤独を抱えているとは思いますが、皆さんの幸せを心よりお祈り致しております。

心から、ありがとう。
そして、さようなら。


2005年11月23日

ぽっちり 拝
コメント (8)
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それから、一年。

2005-11-23 | Weblog
今日が丁度一年目の記念日だった。

一年前の今日、お昼過ぎに私は直接ノブちゃんに「確かめたいこと」があって、新幹線に乗った。途中、綺麗な富士山が見えた。その写真はいまだに携帯の中に、小さく残っている。良く晴れた日だった。

その日、ノブちゃんはある詩のイベントに出ていた。勝ち進むつもりで出場していたのに、あえなく一回戦で敗退。仲間と昼から飲んでいたと言う。私からの報せでその場を途中から抜け出したらしい。でも、負けたのが良かったのだ。彼がその時負けていなかったら、きっと会うことはなかっただろう。仮に翌日会っていたとしたら、こういう関係にはならなかったかもしれない。きっと違う関係になっていた。

不思議。
ほんの些細なことで人の出会いは変わる。

それまで実際に会ったことはなかったのでどんな顔をしているのだろうと物凄く緊張していたし、ドキドキもしていた。新幹線のホームから階段を下る足が震えていたのを覚えている。

確か。私は紅いコートに黒いブーツを履いていた。中には何を着ていたか覚えていない。精一杯お洒落をするわけでもなく、でも全く手を入れないわけでもなく。ほどほどに見えるように多分化粧をしていた。

初めてあった彼は、あまりにぶさいくでその瞬間新幹線に乗って帰りたい気持ちになった。

「実物の方が、綺麗やなぁ。」

まぁ、ありがちなお世辞だ(笑)。
バンダナとマスクをしている事をやけに気にしていて、電車の中でも視線が集まっていると繰り返しつぶやいていた。自信過剰なんじゃないのか、誰も見ていないのに。そう思った。

病院に財布を取りに行くと言って、二人で戻った。大学病院で大きな清潔感のある病院だった。ロビーで待っているうちにノブちんが戻ってきた。大学を出る時にふざけて手を組んだら照れていた。守衛さんに挨拶をしながら、彼が目で追っているのが分かる。バツが悪いのだろう。

以前に彼が青いクリスマスツリーの写真を送ってくれていた。幻想的でホテルのロビーか何かに飾ってあるようなイメージを抱いていた。ところがそのツリーはごくありきたりの地下レストラン街の一角に立っていた。とても安っぽい場所にとても安っぽく。そのクリスマスツリーが、写真を送られた人間には実際よりも深い意味を持つようになるとは当のツリーは知る由もなかったろう。

食事の席で彼がマスクを外した。さらにブサイクだということだけが判明した。お店のウェイトレスに関西特有の掛け合いをし、半ば彼女も迷惑だろうになかなかしっかり切り返しをしていた。

「確かめたいこと」はすんなり確かめられた。
その時点で、帰るなり、今後の連絡を断つなりすれば、今ここに至るようなことにはならなかっただろう。

けれども、結局私はホテルで彼と一泊した。
もう面倒くさいから一泊してそれで終わりにすれば良いと思っていたのだ。

唯一の誤算は彼とのセックスがとても良かったことだ。そして、彼の肌は朝鮮人特有の肌理の細かさと滑らかさを持っていた。とても強引でこちらの体調も考えない失礼なセックスであったのに、その強引さがどこか心地良いものでもあった。

場末のラブホテルで始まった。
それから、一年。

彼はこの日を一緒に祝いたいと言っていた。
できればクリスマスまで。


今頃、あの場所にはあの青いクリスマスツリーが飾られているのだろうか。


今日で丁度一年、約束の時間が終わろうとしている。

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男ってのは・・・

2005-11-21 | Weblog
かーっ。
全くどいつもコイツも男ってのは、って気分。

昨晩、4-5年前の年下の元彼からたまたまメールがきた。
以前、恋愛のことで相談したい、ってのの続き。

いつもなら無視するんだけど、昨夜は酔っ払っていたのもあって、つい書かんでいいことまで書いて返事を出してしまった。

早速返事あり。
なんてーことはない。
彼は今、既婚者と不倫していて、相手が自分と付き合いだしてから別居に踏み切ったと。
でも自分が我慢できなくて別れ話を何回か持ち出しつつも、結局別れられずに今に至っていると。

良かったら近いうちに会いましょう、だってさ。

なんで私と話したかったのか、理由を知ったら興醒め。
そんなことだろうとは思ったけれどもさ。

相変わらずの坊ちゃんぶり。
不倫なんだから、どうにもなるわけないでしょ?
最初から分かってるじゃん(笑)。
私より、その事を分かっている奴はいないって。(爆)
知らないで適当なこと言ってると思わないでね。
あなただって、知ってるとは思うけど。

あぁ、もう男なんて元彼女なんかを思い出すのは
そんな時。女もそうだし。私もそうだし(笑)。

良かったら会いましょう、と言うから。

今お互いそんな状態で会ってもいいことなんてないから。
答えはもう分かっているんだろうし、自分で決めなよ、と。(笑)
これまた、冷たいでー。

でも、こんな男に構ってられない。
不倫の始末くらい自分でつけろ、ってのよ。
つけてから、連絡するならしてこいって。

ばーか。

あんたにゃ、10年早いよ、私は(笑)。
くっくっく。

全く、男なんて、バカばっかだぜ。
つきあってらんねー。


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病と擬似餌

2005-11-21 | Weblog

なんだかねー。
S氏が風邪で具合が悪いそうである。
この前から調子が悪いなんてことはちらと聞いていたような気はするけれど。

なんていうか、私、君に対して冷めちゃったんだよね。
友人としても、セックスフレンド候補としても。

ノブちんの訃報に関しての君の無関心さ。
それはそれで、ある種の思いやりなのかもしれないと思うし、余計な期待を抱かせないという意味でなら、それは当たりだったと思う。

この訃報の件の前なら、家も近いし独り身でもあることだし、なんか作りに行こうかとも思わないではなかったけど。今はそういう気持ちは起きない。弱っている時に冷たくするのもなんだから、お大事にね、という言葉はかけたけど。それ以上自分から動こうという気にはならない。

可哀想だなとは思う。
思うが、弱っている時に優しくされたら人はほだされる。
特別な好意を抱いているのかと勘違いもする。
だから、そういう誤解を引き起こすようなことはしないでおくよ。

都合のよい距離が欲しいのは君の方だろうし、何も期待しない、されない、責任もない気楽な関係を望んでいるのも君の方だろう。冷たいようだけど、こういう形で君に答えるよ。

私も今はそれ以上の関係は望んでいないし、連絡が途絶えても別に一向に気にならないくらいになってしまったから。

まぁ、冷たい(笑)。
でもま、そんなもんだろ。

私は捨て猫には餌はやらない。
ずっと飼う気がないなら、優しくなんて、しない。

そうではない人も世の中にはいるだろうけど、
私はあちこちに擬似餌撒くのは嫌いなんさ。

大切な一人以外は責任持てないから。
君も、そういうのは良く理解してるだろ?

温かくして、早く治すんだよ。
お大事にね。


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挑戦者

2005-11-20 | Weblog
Qちゃん、やったなぁ。
東京国際マラソンの中継を見ていた。
2年前に敗北を帰してから、しばらく休んでいた彼女。年齢的なこともあり、再帰を危ぶむ声もあった。同い年なので、正直体力的にはもう限界だろうかねと思わないでもなかった。

しかし、今日のQちゃんはこの2年の精神的成長を見せ付けるように走りきった。

自分の敗北の場所へ、戻ること。
自分の心の痛い場所へ、再び立つこと。

それは決して周りが思うほどには簡単な事ではないと思う。
自分が失速した上り坂へ向かう前には、きっと心が怯える。
悪夢のフラッシュバックが必ず訪れる。

どんなに訓練を重ねたって、きっと怖い。
それでも挑戦者にとって、絶望と慟哭、怖れを体感することは必要な事だ。
それ以外に、自分を更なる高みへ登らせる方法はないのだから。

フラッシュバックに果敢に挑み、軽やかに走りきった彼女はやはり強い。
肉体的なトレーニングもさることながら、精神的に。

とりたててQちゃんのファンということでもないのだけれど、今日は坂道前の様子をかじりついて見ていた。勝たせてやりたいなと思った。各々の選手がおそらくはそれなりの故障を抱え、ひたむきな努力を重ねて試合に望んでいる。誰が勝っても良いわけだし、誰もが勝利を切望している。勝者が出る以上、敗者もまた出る。悲しいことだが、仕方のないことだ。仲良く全員で勝つ、というわけにはいかない。

ただ、何事でもそうだが、「勝ち」というのは結局自分という最強の敵に対してだけだ。ライバルがライバル足りえるのは、自分の弱さ、自分の足りていない所を見せつけたり、長所としていたりするからだろうと思う。結局、最強の敵は自分の中に眠っている。

Qちゃんにとって今日の走りは、意義深い。
ただの勝利以上に、きっと意味のあることだ。

自分の負けた場所へ立ち戻り、一番弱かった所で勝負を挑む。
挑戦者の宿命というか・・・。

怖いだろうに、よくあの坂の前でスパートに出たなと思う。
あくまで立ち向かっていく強さ。
それは、サクセスストーリーなんかではなく、この2年間。
暗闇の中でも、ひたすらに自分を信じてトレーニングを続けていたから。

不屈の精神と努力。
うざったい言葉だし、青く響くけれど。
努力なしで、成功した奴なんていないし、たとえ成功したとしてもそれを維持し続けるのは尚更難しい。

乗り越えたんだな、自分の力で。
今日のQちゃんは、心底格好いいと思う。


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花の人

2005-11-19 | Weblog
花屋さんはいいな、と思う。
哀しみさえも越えて、微笑を運ぶ仕事だ。
花はいいな、と心から思う。

以前にも書いたと思うが。
「NY花物語」という映画が好きだ。

彼が送った花には、確か
私の好きな
グロリオサが入っていた。

グロリオサの花束が欲しいと
かつてある人に願ったことがある。

高価なプレゼントよりも
グロリオサの花束が欲しい、と。

私がその花束を手にすることは
決してなかったけれど。

活ける、というのは「生ける」ということ。

花を生かすも殺すも腕次第。
同じ花材を使っても、見事に出来あがる花は個性がある。
花には、その人が出る。
見事に、出る。

だから、好きだ。
言葉はなくても。
花には、詩がある。

そう信じて疑わない。

レンゲローズが好きだと言った人がいた。
慎ましやかで可憐な花。

私は蘭が好き。
儚げで貪欲な。

そして鷺草。
ひっそりと高貴に咲く。

欲しいのはブルーローズ。
真っ青な青ではなくて。
夢見るような蒼が欲しい。

ヒマラヤに咲く蒼い芥子。
いつか、それを目前に見たいと思う。
野生の蒼。

もしも。
いつか。
私が結婚することがあったら。
やっぱりその時はカラーのブーケを持ちたいと思う。

飾り気のない
真っ直ぐな
花。

そんな気持ちで
愛する人と
共にありたい、と願う。

レンゲローズを好きだと言った人。
彼の人に幸多かれ、と願う。
誰よりも。

'cause, you deserve it.
'cause, you sincerely deserve it.

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2005-11-19 | Weblog

長電話しちゃったよ
ごめんね

君も忙しいだろうに

決して明るくなりえない話だと
分かっているのに

電話をとってくれて
ありがとね

なんだかね
君の声を
聞きたかったんだ

しんしんと
降り積もる雪に包まれるような

静かな温かさ

君と話すと
ほっとする

師走
ほんの数時間

君の待ち望む時間

そんな話を聞くだけで

出歯亀気分で
楽しくなった

不器用な二人が
どんな風に
話をするのだろうと

想像しながら
楽しくなった

いい時間が
過ごせるといい

心から
そう思う

嫌味じゃなくてさ

一緒にいられる時間
大事な時間

心ゆくまで
楽しんでおくれよ

一緒にいられる時間はさ
大事な時間

たとえ
一瞬でもいいよ

そこには
永遠の幸せがある

君の幸せは
切なくも
私を幸福な気分にさせてくれる

あぁ
雪が降ったらいいと思う

その日に
雪が降ったらいいと

君たち二人の時間に

温かい
雪が降ったらいい

長電話
ありがとね

大好きだよ♪

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祭の後。

2005-11-18 | Weblog

あれは、祭だったんだと思う。


金曜夜の時代劇を父と一緒に見ていた。父が持っていた藤沢周平の本を読んでから、時代劇好きに拍車がかかったのかもしれない。(かと言って、水戸黄門は見ないが)

今回の話はダメな男に入れあげる女の話であった。
佐野史郎演ずる、藩から追われた浪人。金もない、仕事もない、挙句に病に侵されている。今で言う「宝くじ」になけなしの金をはたき、日々の生活もままならない。

そんな男に惚れた女は少ない給金から、くじを買う金を工面し、奉公していた店まで飛び出し男と一緒に暮らす。なんで、彼女は俺なんかと一緒にいるのかなぁ、と言う。何もないのに。いや、何もないからこそ彼女は一緒にいるのかもしれない。病気で余命幾ばくもない。毎日の日々の暮らしを、慎ましく楽しむ。寒さも身体を寄せ合って暖を取る。

女は「騙されて男と一緒にいるのではない」と言う。自分で選んでここにいるのだ、と。なんだかどこかで聞いたような話で苦笑した。

男はくじ引きの瞬間だけ、今までの自分とは違った活き活きした人間になれると言う。自分のくじが当たっているかもしれない。今まで散々辛酸をなめさせられた相手にそら見たことか、と言えるかもしれない。情熱と興奮。一瞬後にはそれはただの紙切れになり、貧しい生活が待っているだけだとしても。

佐野史郎がね、上手いんです。こういうだらしなくてどうしようもない役やらせたら、天下一品。(笑)死ぬにはちょっとふくよかすぎる顔だけど(笑)。

くじ引きの日、男は身体が衰弱していて思うように歩く事も出来ない。
それを見た女は手にしたくじを前に言う。

「これは当たりくじですよ。年末最後の当たりくじを手にして死ねたら、本望じゃありませんか。」

「お前は、俺を殺す気か。」

笑いながらも、女はしんみりとし男に抱きつく。さぁ、そろそろくじを見に行こう。

年末最後のくじ。
人々の興奮の中、男はぽつりと言う。

「今、この瞬間、『はずれくじ』はないんだ。」と。全ての人が自分のくじが当たっていると信じている。俺はこの瞬間が一番好きだ。

男は当たりくじの声を待たずして崩れ落ち、帰らぬ人となる。
それはきっとダメ男の本望な死に様だったのだろう。

そう。人は狂ったように情熱に身を任せていたい瞬間がある。麻薬に溺れるように。その後には決してバラ色の人生なんて待っていないことを知っていても。その一瞬の為に生きていたいことがある。

情熱と興奮の坩堝。
その盛りに息絶えることは、甘美なことだろう。

私もそうなのかもしれない。
そんな風に生きたいのかもしれない。
自分がそんな風に生きたいから、そんな風に生きたいという人の最期に手を貸したのかもしれない、と思う。


今は、昔。


祭は、終わった。


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だらだらな日

2005-11-18 | Weblog
使い捨てのコンタクトのストックが切れてきたので、購入しに行った。
バイクに乗ろうかと思ったけど、寒くてあえなく挫折。ダメじゃん(笑)。
格安コンタクトの店で、通常混んでいるのに、今回は待合室に誰もいなかった。
一瞬、面食らう。あれ?予約制とかになったのかしらん?なんて。
平日の昼間だったから空いていただけ。

思ったよりも早く事が済んで良かった。一時間くらいで無事終了。しかし、右目の角膜の強度がやや弱まっているとかで、少し度を落としたコンタクトに変えた。ちょっとまた視力のアンバランス感になれていないかも。

思ったより早く終わったので、近くのデパートで喪服でも見てみるかなぁ、などと。
実はきちんとしたブラックフォーマルというものを持っていない。持ち服は黒が多いので、いざとなればどうにかなってしまうのだが、この年になると入用になる機会も増えてくると思うので、一つちゃんとしたものを持っていた方がいいかもというのは前々から思っていた。

まぁ、ノブちゃんの時にはおそらく使わないだろうと思っていたのもあるが、親戚で具合が悪い人もいるし、遅かれ早かれ必要になってくるだろう。なかなか高い買い物だが、そこそこいいものの方がいいかな、などとも思う。

しかし。こんな田舎のデパートなのに、どうして店員というのは3mおきくらいに立っているんだろうか?うざくて仕方がない。必要があれば呼ぶけれど、私は店員について回ってこられるのが嫌いだ。海外のデパートでは必ず最初に応対には来るが、「見ているだけ」と言うとそのまま放っておいてくれる。その方が気が楽でいい。

ブラックフォーマルのゾーンは「いかにも」という具合に隔離されていて(笑)、とても「見ているだけ」が通じるような雰囲気ではない。しかも、そちらに歩いていく途中で、3mおきごとの店員が「いらっしゃいませ」を繰り返し、「黒い服などお探しではございませんでしょうか?」ときた。

抜かせ!それは私は黒が似合う。一番コストパフォーマンス度が高いし、あれこれ組み合わせを考えないでいいし、それでいてシックにも着ることができるから、好きだ。が。いきなり「黒い服をお探し~」はないだろうがっ。「黒い服はお探しですが、あなたが嫌いなのでやめます。」と危うく口をついて出るところだった。(笑)

大体、フォーマルの服ってださいんだゎ。気に入らない服に何万も払いたくないしなぁ。うざったい店員の相手をする気力がない。面倒臭くなって、結局や~めた、と迂回した。

となると、デパートで大して見るところなんて、ない。大抵アウトレットで済ませてしまうし、仕事もしてないから別に仕事着もいらんし。普段は楽な服しか着ないから、別にとりたてて今必要な物があるわけでもない。

仕方がないので本屋をウロツイただけで帰って来てしまった。本もいくつかみたけれど、結局一冊も買わずじまいで。柳田國男の日本の昔話の本と、つげ義春の新潮文庫から出ている漫画にはちと心魅かれた。つげの本はあぁ、つげワールド。ちらっと読んだだけなのに、すっかり読みたくなってしまった。でも、読みたいけど読みたくない。なんとなく、今つげワールドは「痛い」気もする。

まぁまぁ、いいや。

実はこの時期、私は異常に多汗症になる。掌の汗とか、本当にものすごい。買い物でお金のやりとりをしたりするのが、とても億劫になる。この汗が水泡になって皮膚の下にまでできてしまい、それがやがて破れて、一皮剥け変わってしまうのだ。(←脱皮かよ。)

そんなんだから、ちょっと気分が悪いのである。なるべく接触を避けたいという気持ちもある。ま、どれも"must"なわけではないから、先送りだ。(コンタクトはmust。これがないとバイクにもまず乗れない。視力がめがねだと出ないからね。)

電車に揺られながら、久しぶりに下り方面に来たなぁと思う。途中、よく通った茶華道の先生のご自宅がある辺りも通った。真冬でもよく通ったよなぁ。先生の家に行く途中に美味しい紅茶を出す喫茶店がある。今イギリスで勉強している友人と時々立ち寄った店。そんなことを思い出しながら、いくつか駅を通り過ぎた。

最寄り駅についてから、少しだけ心療内科に寄ろうかとも思った。新しく駅前にできたらしい。以前行っていたところは何駅か先だから。しかし、少し時間が遅いこともあり、面倒臭くなって止めた。駅前の花屋に行こうか。小さな花束でも買おうかな。そう思っていた所だったが、丁度バスが来てしまったので、そのまま乗り込んでしまった。

デパートでもクリスマス用の花がたくさん並んでいた。
ポインセチアやシクラメン、孔雀サボテンとか。コニファーなんかもお約束だ。
キラキラ、キラキラ。クリスマス。
あ~、やだね~。
今年は余計に寂しくなる。この時期って、一年で一番独り身には辛いわ。(苦)
街が華やぐ分、余計染みるんだよ。ちくしょう。(←かなりキテマス(笑))

ま、そんなわけでダメダメな一日である。

朝、アフリカ人の友人からメールが来た。今奴はモントリオールにいるらしい。
何年ぶりだろう、懐かしい。外に出て、楽しんでおいでって。はぁ。とりあえず、「外に出る」はクリアできたからよしとするかね。エェ。

なんだかんだで、ノブちんが亡くなってから一週間。
長いような、短いような。
今はさっさと過ぎてくれ、という感じだな。

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陽だまり

2005-11-15 | Weblog
その紅葉は、燃えるように美しい紅でした。
いつからでしょう、こんな風に紅が胸に響くようになったのは。
確かに同じ風景を見ていたはずなのに、
あなたの瞳にはこんな風に優しく、柔らかく全てが写っていたのだと。

本当は写真を撮っているあなたが嫌いでした。
写真ではなく、もっと同じ時を味わってくれたらいいのに。
そう、少しだけ思っていました。

そして、今日写真を見て驚いたのは。
思ったよりも私の写真があったこと。
気づかないうちに。
こんな目で、あなたは私を見守っていてくれたんだね。
ありがとう。

その紅が心を打つほどにあまりにも紅いから。
陽だまりに揺れる木々があまりにも美しいから。

あぁ、もうこれでいいと思った。

もう、これ以上進む事も出来ない。
戻ることも出来ない。
何よりも頼りない自分の心。

あなたの優しさに頼ってしまいそうで。
あなたの優しさに溺れてしまいそうで。
あなたの優しさを利用しそうで。

そうなってしまう前に。
ここで、終わらせよう。

陽だまりを思いながら、
その温かさをそっとひとり胸に留めておこう。

ありがとう
そして、さようなら。

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新しいカレンダー

2005-11-15 | Weblog

先日ノブちゃんが他界した時、色々励ましてくれた友人のRちゃんに一応報せをと思ってメールをした。忙しい方だから返信はなかったけれど、まぁ、こんな内容だから返信もしにくいだろうし、と思っていた。

午後、小包が一通届いた。
差出人はRちゃんから。

包みを開けるとそこにあったのは。
来年のカレンダー。

鳥かごの絵がついていて、籠には柔らかくツタが巻いている。
けれども鳥は籠の中にいるのではなくて、籠の上で気持ちよさそうに鳴いている。

私の好きな柚子の香りの入浴剤もついていた。
そして、丁寧な字で手書きの手紙が同封されていた。

そのカレンダーを目にし、その背後にある彼女の温かい思いに触れ、不覚にも涙がこぼれてしまった。

Rちゃんはとても忙しい人だ。
一生懸命額に汗して、働いている。私のようにだらだらするわけでもなく、誰にも甘えないで自分らしい生き方をしている。

その合間のわずかな時間に、こんな風に心を配ってくれることがとても嬉しかった。
相変わらずプレゼントの選択眼が「粋」だと思わずにはいられない。


そうだね。
私には新しいカレンダーが必要だね。

この鳥が囀るように。
私には、また新しい時が訪れるんだものね。

心から、ありがとう♪
とても胸に染入る贈り物でした。

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2005-11-14 | Weblog
友人のS氏は、やっぱり友人だなと思う。
何を期待しているわけでもなかったけれど、彼との事情も知っていて、彼の訃報を報せた時にも連絡は来なかった。

今日になって電話はくれたけど、そういうことには触れず、彼が今日見た映画の話。
彼が今日会って来たブログの友人の話。
それは彼なりの気の使い方なのかもしれないとも思う。

適当に話を合わせながら。
でも、適当に話を合わせるのに、相当努力していることを彼は知らない。
この人にはやっぱり頼れないなと思う。

一番心の触れて欲しいところには届かない。
それだから友人でいられるのだろうけど、それだからきっとそれ以上にはならない。

なんとなく今回のことで、彼に対しては心が閉じてしまったように思う。
肌の温もりは恋しいけれど、だからと言って誰でもいいわけではない。

やっぱり、心を捉えてくれる人でないとダメなんだなぁ。
その他の時に、放っておかれるのはいいにしても。

一番大切な時を逃しちゃダメなんだよ。
案外君は、奥さんにもそんな風にしてしまったんじゃなかろうか。

あぁ、やっぱり。
どの男性も、届くようで届かない。

静かに心が閉じてしまう今日この頃。


P.S. マダムO。S氏が「是非紹介してくれ。」と言っていますが(笑)?
コメント (2)
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Madam O

2005-11-13 | Weblog

以前やっていたブログの時から懇意にしていただいている「おねぇさま」がいる。マダムOとでも呼ぶか。人生、酸いも甘いも噛分けた、というようなしなやかな女性の魅力が文章からも滲み出てくる人だ。

少しばかり遠方に住んでいらっしゃって、そう簡単には会えない。何度か彼女の住まう地を通り過ぎたりすることはあったのだが、結局いつもお会いするチャンスがなかった。今回は突然、(そういえば彼女の誘いはいつも突然(笑))彼女が東京へ来ることになったので貴重な時間を割いていただいた。

待ち合わせはとあるホテルだったのが、なんと私の大学の真裏。奇妙な偶然。
時間が押していたので駅からタクシーで向かったが、車中懐かしい校舎の景色が見えた。よくここを歩いて通っていたんだよなぁ、とか。所々、大学へ至るまでの道の建物が変わっている。時の移ろいは確かにある。もう10年以上も昔の事なのか・・(←遠い目)

ホテルのロビーには思ったより人が多い。時間丁度くらいにマダムOからメールが入り、到着の報告があった。早速電話をかけながら探してみると、正面玄関真正面の椅子に座り、携帯を取っているとても綺麗なご婦人がいた。お子さんがいらっしゃる事は知っていたのだが、同世代が下手したら私より若く見られるんじゃないかと言うぐらい、若々しくお洒落な方だった。

何度もメールではやりとりしているし、私の事情などもご存知なのだけど、初対面はやっぱり緊張する(笑)。ロビーで食事を取りながら、お話を始めたものの、ホテルのロビーという場所がこんなりすんなり似合ってしまう人も珍しい。

私なんて本当にいつもの普段着で行ってしまったので、明らかにホテルの雰囲気からは浮いているか?まるでこれから乗馬にでもいくような格好だ(笑)はっはっは♪ま、楽だからいいんだよ。うん。

可愛らしい女性というのは、いくつになっても可愛らしいのだなぁと思う。話し方がとても可愛らしい。女の私から見ても可愛らしいなぁと思わせられる。よくバーなどで声をかけられるという話をブログで読んでいたが、さもありなん。それでいてさすが自立している女性だけあって、話をするとしっかりとした芯の強さが見て取れる。今まで経験してきたものの差もあるだろうが、やはり地に足がついているなと思わせられる。

美しく装って、お仕事も軌道に乗っていて。順風満帆にも見えるのだが、やはり色々話し出すとそれなりに家庭の事情というものもあって、難しいものだなぁと思わずにはいられない。ケラケラと笑う強さの陰には、それなりのものを背負ってこられたんだろうと思う。

ま。なんて言うか。私も何か元気づけられるほど自分に余裕がある状態でもないので(笑)。何しろ、今日はお葬式が執り行われているわけだし(笑)。そんな割には、自分でも割りと落ち着いているなとも思う。少なくとも人に会うだけの気力があるということは。マダムOは心配して、ドタキャンでもいいからね、と言ってくださったのだが、これまた時期を逃すといつ会えるか分からないし・・。(笑)こんな時に初お目見えするのも、また縁でしょうか。

マダムのお友達にも何人かちらとお会いしたのだが、皆さん本当に凄みのあるような美しい方ばかりで、ちょっと世界が違うかも、とも。ハイソな世界で育ったのねぇ、マダムO。旧友の集まりに、なぜか私まで混じって座っていたのだが(笑)、皆さんいらして即「この人は誰だっけ?」と一瞬考える様子が面白かった。初対面ですから。エェ。知らなくていいんですよ?(笑)。

そんなわけで、マダムOとの時間は優雅に過ぎた。ご馳走にまでなってしまって、ありがとうございました、本当に。

気づいていたかもしれませんが、やっぱり私の眼は今日は少し腫れておりまして。やっぱりどうしても覇気に欠けていたわけであります。諸々の事情により(笑)。


できれば次回はお互いに、スカーッと爽やかに、新たなスタートを切っているような状態でお会いしたいですね。今度はチョロリとお酒でも飲みながら。また、新しい恋愛話でもご披露できれば、と思います。

いや、しかし。
綺麗なものを見させてもらった一日でした。

ありがとう♪
コメント (6)
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Unsung Lullaby

2005-11-13 | Weblog
歌えなかった子守唄を・・・
どうか遠くに行った君の元へ届きますように・・・


***


夢を見なさい 僕の膝で
古いレコードを 聞きながら
風も光も 窓の外
それが三時の子守唄


誰かが扉を たたくまで
古い魔法の 瓶の中に
お茶と話を 詰め込んで
寒いトタンの 屋根の下


町の噂を 話すから
流行り唄でも 唄うから
聞かせて 夢の続きを
それが 僕の子守唄



By Ann Sally
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11月12日。

2005-11-12 | Weblog
今日という日の為に、この一年。
お互い頑張ったね。

風の強い一日。
スーパーまで生理用品と生理痛の痛み止めと、
そしてお酒を何本か。

少し高いおいしそうなお酒もあったけれど。
こんな日はどうせ味なんて楽しむわけではないから
手頃な値段のものを買う。

週末の街を歩くカップルや家族連れ。
ごく普通に通り過ぎる。

大切な誰かを亡くした日も。
ごくありきたりの日常の風景に消えていく。

今日は君からもらった香水をつけ、君からもらった指輪をつけて歩いた。
でも、もう多分普段はつけないよ。
縛られたくないからね。

多くの人が今夜はお別れに訪れるだろう。

君は信じないかもしれないけどね、
多分思っているよりもずっと
たくさんの人に

君は
愛されていたと思うよ。


街の風景の中に
小さな秋を見つけた

いくつも
いくつも

小さな秋を
見つけたよ

良い日を選んだね。
うん、ほんとにさ。

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