9月7日にバンコク都内各所が洪水に見舞われたことについて、チャチャート都知事は同日、6日夕方から都内複数か所で過去20年で最高とされる降雨量が記録され主要な運河の排水能力が追いつかなくなったことが原因と説明した。
バンコクの北部と東部および隣接するノンタブリ県とパトゥムタニ県の一部が大雨により8日午後、再び冠水する事態となった。とりわけラクシー区のチェーンワタナ通りは冠水がひどく深刻な交通渋滞が発生。
タイ地理情報宇宙開発機構(GISTDA)が衛星写真から算出したタイ国内の洪水している地域の面積は7日時点で、北部のスコータイ県、ピジット県などを中心に2650平方キロに上った。このうち農地は1138平方キロだった。
昨日の大雨は実にすさまじかった。
長くタイにいますが、あれだけ強い雨が長く振ったことはありません。
で、ニュースを拾ってみましたら、やはり直近20年で一番の降雨量だったようです。
今日はまだ降ってはいませんが、いつ降ってもおかしくない雲行きです。
洪水冠水が発生すると水の被害だけではなく、多くの問題が出てきます。
まずは道路が運航不可能となり、輸送などが大幅に遅延します。経済に影響が出るほどです。
農地では作物が全滅します。畜産も漁業も林業も大きな被害が出ます。
昨日、通常なら10分かからない距離を、3時間半かかったことで洪水がいかに道路状況を悪くするか実感しました。
次に、感染症です。
洪水の水はものすごく汚く、汚染されています。
下水だけではなく、化学物質、浄化槽などの大量の糞尿が混ざるからです。
水が引いた後もあの強烈な匂いは当分消えません。
当然、様々な感染症の要因になるのは明らかです。
我が家には今も「オスバン」という殺菌消毒剤を数本保管しています。
水で希釈し、壁などの洗浄殺菌に使うものです。
昔、医者が治療前に手を洗うために使っていた消毒液がこれです。
次は大量の蚊の発生によるデング熱、ジカ熱の蚊による感染症です。
今のタイは薬もワクチンもあるコロナなど誰も気にしていません。(今日の感染者は全土で1000名程度死者は20名です。もうすでにインフル並みです。)
誰もが気にするのが薬もワクチンもないデング熱です。
対処療法しかなく、運に任せるだけの治療となります。
雨期のタイでは蚊の感染症の免疫がない日本人は極力肌の露出は控えるべきです。
さらに、タイの電線はむき出しになっているところが無数あり、しかも電圧は日本の2倍、漏電箇所に振れれば即死です。
むき出しの垂れ下がった電線が冠水した水に触れればどうなるかお分かりになりますよね。
こういう事故にあってもタイ政府はせいぜい多くて10万円程度の保障しか出しません。それがタイの考える人にの命代です。まあ少しでも出ればいい方ですが・・
こういうことを知らない人は平気で冠水した道路を歩こうとしますが、かなり危険です。
またタイには無数の毒蛇や毒虫が存在しており、水中で噛まれたりする事例もたくさん出ています。
どうしても冠水道路を歩く場合、膝以上長い長靴をお勧めします。(水深が膝以上の深さの場合は歩行すべきではありません)
決してサンダルで歩くような無謀はやめたほうがいいですよ。
タイで車を運転することは一般旅行者にはあまりないとは思いますが、
日本でももし冠水した道路で車が立ち往生した場合、
バッテリーケーブルを外すことをお勧めします。
外さないと主要な電気部品がすべてショートし使い物にならなくなるからです。
エンジンはオーバーホールで復活する場合もありますが、水没したエンジンは使えなくなる可能性が大です。
それと水の力を侮ると命の危険にさらされます。
4輪駆動車ですらある程度の水深になれば進むことができなくなるほどです。
波乗りをやっている人なら、いかに水の力が強いかわかると思います。
私も若い頃よくやりました。
リップカレントという潮の流れに流されると、はるか沖まであっという間に体を持っていかれます。
最期にBLACKPINKの「Pink Venom」をカバーした洪水の中でのタイ人たちのダンスです。
洪水だろうが何だろうがタイ人はずば抜けて明るい!
https://youtu.be/j7ScyQBFZso ←タイの洪水ガールたち
https://youtu.be/gQlMMD8auMs ←こちらは本物