人類滅亡のシナリオと資本主義の終焉
太陽の寿命はほぼ100億年とすれば、現在50億年が経過してい
るのであと50億年で太陽は消滅し我々の住む、地球を含む太陽系の
惑星は消滅すると言われている。しかし、700万年程度の人類の歴
史からすれば50億年と言う年月は我々の通常の感覚では途方もない
ほどの遠い未来でしかない。
46億年の地球の歴史の中で、これまで地球上に登場した全生物の実
に99%の種が絶滅してきたといわれている。6500万年前の隕石の衝突
による恐竜の絶滅に代表されるようにこの地球上の生物は、我々の想
像をはるかに超える勢いで種の絶滅が進行している様である。
この地球上の全生物の頂点に君臨する我々人類も例にもれず、太陽系
の消滅以前に自滅的滅亡のシナリオが幾つか取りざたされている。
巨大隕石の衝突、地球温暖化によるCO2問題、核戦争、コンピュータ
ーの反乱等々である。どちらも全て可能性があるが現在一番可能性が
高く時限予測的にも早いといわれるのが「コンピューターの反乱」だ
といわれる。
我々人類の知能は精々遺伝子レベルの進化発展しかできないが、人工
知能はその何倍もの速さで進化発展するので、人間の頭脳が人間が作
った機械に凌駕されるのは時間の問題と言われる。究極のコンピュタ
ーが意志や感情を持ち始めると当然人類との対立が生じ、生身の人類
の頭脳はコンピュータに勝てないというのである。
かくて人類は機械の奴隷になるかはたまた、滅亡の道を辿るのである。
夢幻の類に思えるがこれが一番可能性が高いようである。
このコンピュターの反乱による人類滅亡の危機よりももっと早く、
到来するといわれるのが「歴史の危機としての資本主義の終焉」と言
われる。
パリ経済大学のトマ・ピケティ教授は「いつの世の資本主義社会に
おいてもr(資本収益)>g(経済成長率)の不等式は議論の余地の
ない歴史的現実で、資本主義は格差を拡大するメカニズムを内包して
いるとし、トリクルダウン理論の効果も明確に否定したうえで、富裕
層(資本)に対する累進的な財産税の導入と労働所得に対しての減税
を実施し不平等を解消しなければならない、さもなくば中間層は滅亡
する」と提言している。
、
一方、日大水野教授は資本主義滅亡のキーワードの一つに世界的な
低金利時代の到来をあげている。金利は大枠で言えば利潤率に等しく
ゼロ金利時代の到来は資本が自己増殖のできない致命的な状況として
捉えている。
2番目は資本主義の歴史は常に列強国資本による、周辺国(後進国)
からの利潤の隗集・収奪の歴史でしかないが、今やその周辺国は強欲
なグローバル資本により焼き畑農業的に殆んどが焼き尽くされてしま
い、残りはアフリカのみになってしまっているという。
更に、IT(情報技術)と金融商品を組み合わせた「電子・宇宙空間」
もリーマンショック後は周期的な金融危機に見舞われ実体経済の大き
な足かせになっている。
このような現状に在りながらもアベノミクスを始め殆んどの経済政
策は依然として、需要もない空間で利潤の出ない市場への投資を促す
ような緩和政策を取り続け、結果金融バブルを煽るだけにしかならな
い。おまけに日本においては日銀の資金のみで飽き足らず、年金等の
公的資金まで投入し「官制相場」と揶揄されるような、なりふり構わ
ぬ株高操作にまで手を染めている。外国人投資家のシェアが6割をし
める日本の株式市場で国民の年金保障まで質草に入れるようなやり方
はもはや政策的にも制度的にも政治倫理的にも末期的な症状を呈して
いるとしか言えないのではないのか。
水野教授は歴史にソフトランディングのヒントを求めている。
「道徳教育論」でお金持ちがより多くの富を求めるのは「徳の道」か
ら堕落すると説いた、18世紀の経済学者アダム・スミスや「資本論」
で資本家の搾取こそ利潤の源泉とした19世紀のカール・マルクス、
そして失業は市場では解決できないので、政府が責任を持つべきとし
た20世紀のケインズなどをあげている。
そして、教授は「グローバル資本にブレーキを掛けるとしたら、それ
は世界国家のようなものを想定せざるを得ないが現在の国民国家はあま
りにも無力。世界国家、世界政府が想定しにくい以上、世界のGDPの
86.8%を占めるG20が連帯して巨大企業に対抗する必要がある。
具体的には法人税の引き下げ競争に歯止めをかけたり、国際的な金融取
引に課税するトービン税のような仕組みを導入したりする。そこで徴収
した税金は国境を越えて分配機能を持たせる」などの提案をしている。
いずれにしても裸の王様が主導する「アベノミクス」は、多くの中間
層を疲弊させ多くの国民を苦しめながら、次世代への破滅的ハードラン
ニングへの道か資本主義終焉の最短コースをひた走っているようにしか
見えない。
かって通ったこともない20年近くも続く「ゼロ金時代の無節操な金
融緩和策」、かって通り抜けた「戦争への道」への行進は、まさに「こ
の道しかない」破滅への道でしかない。
太陽の寿命はほぼ100億年とすれば、現在50億年が経過してい
るのであと50億年で太陽は消滅し我々の住む、地球を含む太陽系の
惑星は消滅すると言われている。しかし、700万年程度の人類の歴
史からすれば50億年と言う年月は我々の通常の感覚では途方もない
ほどの遠い未来でしかない。
46億年の地球の歴史の中で、これまで地球上に登場した全生物の実
に99%の種が絶滅してきたといわれている。6500万年前の隕石の衝突
による恐竜の絶滅に代表されるようにこの地球上の生物は、我々の想
像をはるかに超える勢いで種の絶滅が進行している様である。
この地球上の全生物の頂点に君臨する我々人類も例にもれず、太陽系
の消滅以前に自滅的滅亡のシナリオが幾つか取りざたされている。
巨大隕石の衝突、地球温暖化によるCO2問題、核戦争、コンピュータ
ーの反乱等々である。どちらも全て可能性があるが現在一番可能性が
高く時限予測的にも早いといわれるのが「コンピューターの反乱」だ
といわれる。
我々人類の知能は精々遺伝子レベルの進化発展しかできないが、人工
知能はその何倍もの速さで進化発展するので、人間の頭脳が人間が作
った機械に凌駕されるのは時間の問題と言われる。究極のコンピュタ
ーが意志や感情を持ち始めると当然人類との対立が生じ、生身の人類
の頭脳はコンピュータに勝てないというのである。
かくて人類は機械の奴隷になるかはたまた、滅亡の道を辿るのである。
夢幻の類に思えるがこれが一番可能性が高いようである。
このコンピュターの反乱による人類滅亡の危機よりももっと早く、
到来するといわれるのが「歴史の危機としての資本主義の終焉」と言
われる。
パリ経済大学のトマ・ピケティ教授は「いつの世の資本主義社会に
おいてもr(資本収益)>g(経済成長率)の不等式は議論の余地の
ない歴史的現実で、資本主義は格差を拡大するメカニズムを内包して
いるとし、トリクルダウン理論の効果も明確に否定したうえで、富裕
層(資本)に対する累進的な財産税の導入と労働所得に対しての減税
を実施し不平等を解消しなければならない、さもなくば中間層は滅亡
する」と提言している。
、
一方、日大水野教授は資本主義滅亡のキーワードの一つに世界的な
低金利時代の到来をあげている。金利は大枠で言えば利潤率に等しく
ゼロ金利時代の到来は資本が自己増殖のできない致命的な状況として
捉えている。
2番目は資本主義の歴史は常に列強国資本による、周辺国(後進国)
からの利潤の隗集・収奪の歴史でしかないが、今やその周辺国は強欲
なグローバル資本により焼き畑農業的に殆んどが焼き尽くされてしま
い、残りはアフリカのみになってしまっているという。
更に、IT(情報技術)と金融商品を組み合わせた「電子・宇宙空間」
もリーマンショック後は周期的な金融危機に見舞われ実体経済の大き
な足かせになっている。
このような現状に在りながらもアベノミクスを始め殆んどの経済政
策は依然として、需要もない空間で利潤の出ない市場への投資を促す
ような緩和政策を取り続け、結果金融バブルを煽るだけにしかならな
い。おまけに日本においては日銀の資金のみで飽き足らず、年金等の
公的資金まで投入し「官制相場」と揶揄されるような、なりふり構わ
ぬ株高操作にまで手を染めている。外国人投資家のシェアが6割をし
める日本の株式市場で国民の年金保障まで質草に入れるようなやり方
はもはや政策的にも制度的にも政治倫理的にも末期的な症状を呈して
いるとしか言えないのではないのか。
水野教授は歴史にソフトランディングのヒントを求めている。
「道徳教育論」でお金持ちがより多くの富を求めるのは「徳の道」か
ら堕落すると説いた、18世紀の経済学者アダム・スミスや「資本論」
で資本家の搾取こそ利潤の源泉とした19世紀のカール・マルクス、
そして失業は市場では解決できないので、政府が責任を持つべきとし
た20世紀のケインズなどをあげている。
そして、教授は「グローバル資本にブレーキを掛けるとしたら、それ
は世界国家のようなものを想定せざるを得ないが現在の国民国家はあま
りにも無力。世界国家、世界政府が想定しにくい以上、世界のGDPの
86.8%を占めるG20が連帯して巨大企業に対抗する必要がある。
具体的には法人税の引き下げ競争に歯止めをかけたり、国際的な金融取
引に課税するトービン税のような仕組みを導入したりする。そこで徴収
した税金は国境を越えて分配機能を持たせる」などの提案をしている。
いずれにしても裸の王様が主導する「アベノミクス」は、多くの中間
層を疲弊させ多くの国民を苦しめながら、次世代への破滅的ハードラン
ニングへの道か資本主義終焉の最短コースをひた走っているようにしか
見えない。
かって通ったこともない20年近くも続く「ゼロ金時代の無節操な金
融緩和策」、かって通り抜けた「戦争への道」への行進は、まさに「こ
の道しかない」破滅への道でしかない。