ロバート・J・ソウヤーのネアンデルタール・パララックスシリーズ第1作『ホミニッド -原人-』です。
ネアンデルタール人が進化、繁栄している世界で、量子コンピュータの実験中に物理学者が、こちらの世界に転送されてしまった。。。というお話。
ネアンデルタール人の物理学者というのに興味を引かれて、買ってすぐに読み始めました。
こちらの世界と、ネアンデルタール人の世界の2つの物語が同時進行で進みますが、どちらもそれぞれ興味深く、一気に読んでしまいました。
ストーリーは、予定調和的な感じもしましたが、面白いです。
ちょっとひっかかったところもあります。
転送してきた物理学者の話を聞いて、「うん、うん。確かにネアンデルタール人に間違いない。」と納得するシーンです。
こちらにある世界の化石、遺跡から、そのまま進化したらこうなるだろうという予想と一致しているからなんですが、通常そのまま何の変化もなく進化するものなのかな。
どうもこじつけっぽい感じがしたのでした。
それに、こちらの世界とネアンデルタール人が進化した世界は、別物でしょ。
こちらの世界のネアンデルタール人は、特定の部分が欠けていた、あるいはある種の特徴のために絶滅したとも言えるわけだし。
宗教の問題も興味深かったです。
無宗教の私(多分、一般的な日本人)としては。
ネアンデルタール人の社会には、宗教がないのですが、それに対して、こちらの世界の人が「じゃあ、どうやって人々に道徳を学ばせるのか?」と質問していました。
盗んじゃいけない、傷つけてはいけない、殺してはいけないのはなぜか、皆が納得する理由というのは、宗教でしか与えることができないというのが、少なくともキリスト教徒の間では一般的な認識だというわけですね。
なるほど、それで無宗教だというと、嫌われるんですか。
ネアンデルタール・パララックスシリーズは、第二作『ヒューマン -人類-』、第三作『ハイブリッド -新種-』と続きます。
刊行は、まだこれから。楽しみです。
ヒューゴー賞受賞
OZAKUさんにTB
ネアンデルタール人が進化、繁栄している世界で、量子コンピュータの実験中に物理学者が、こちらの世界に転送されてしまった。。。というお話。
ネアンデルタール人の物理学者というのに興味を引かれて、買ってすぐに読み始めました。
こちらの世界と、ネアンデルタール人の世界の2つの物語が同時進行で進みますが、どちらもそれぞれ興味深く、一気に読んでしまいました。
ストーリーは、予定調和的な感じもしましたが、面白いです。
ちょっとひっかかったところもあります。
転送してきた物理学者の話を聞いて、「うん、うん。確かにネアンデルタール人に間違いない。」と納得するシーンです。
こちらにある世界の化石、遺跡から、そのまま進化したらこうなるだろうという予想と一致しているからなんですが、通常そのまま何の変化もなく進化するものなのかな。
どうもこじつけっぽい感じがしたのでした。
それに、こちらの世界とネアンデルタール人が進化した世界は、別物でしょ。
こちらの世界のネアンデルタール人は、特定の部分が欠けていた、あるいはある種の特徴のために絶滅したとも言えるわけだし。
宗教の問題も興味深かったです。
無宗教の私(多分、一般的な日本人)としては。
ネアンデルタール人の社会には、宗教がないのですが、それに対して、こちらの世界の人が「じゃあ、どうやって人々に道徳を学ばせるのか?」と質問していました。
盗んじゃいけない、傷つけてはいけない、殺してはいけないのはなぜか、皆が納得する理由というのは、宗教でしか与えることができないというのが、少なくともキリスト教徒の間では一般的な認識だというわけですね。
なるほど、それで無宗教だというと、嫌われるんですか。
ネアンデルタール・パララックスシリーズは、第二作『ヒューマン -人類-』、第三作『ハイブリッド -新種-』と続きます。
刊行は、まだこれから。楽しみです。
ヒューゴー賞受賞
OZAKUさんにTB
そういう意味ではキリスト教に基づく道徳と言える部分もあると思います。
ソースは無いのですが、ネアンデルタール人の
死体の周辺から花粉が検出され、死者に花を手向ける原始宗教があったのではないかと言われていますよね。
どうなんでしょうか。ちょっとよくわからないです。
一夫一婦制の貞操観念というのは、キリスト教なのかなぁ。
神教や仏教だと、どうなんだろう?
疎くて、すいません。
こういうのを調べてみるのも、面白そうですね。
>死体の周辺から花粉
おお!!ひぃさん、詳しいですね!
確かに、学校で、そう習いましたよね!
ところが、ところが、最近の学会では、たまたま他の
時代の花が紛れ込んだけという意見が主流だそうですよ。
この本にそう書いてありました。
私も、ちょっとびっくりしましたよ。
特に性風俗はキリスト教的道徳に押しやられたと思います。
夜這いの習慣とか、
それによって生まれた父親のわからない子を集落全体の子供として育てるとか、
遊女の社会的地位の高さとかですね。
>花粉
偶然なのかぁ、ちょっとショック。
最近、日本の遺跡でも土で作った米のような物を
擬似米といって儀式に使っていたのだろうと思われていたのが、実はカブトムシの幼虫のフンだとわかりましたね。
ネアンデルタールは現生人類より脳の容積が大きく、でも前頭葉が人類より発達していなく、人類と系統樹が分かれているから、独自の文化を作った可能性はありますよね。
鯨、馬、イルカも人類と同じかそれ以上の脳の容積があるので一概には言えませんけど。
って、とりあえず、この本を買って読めって事ですね。
私の日記にTBありがとうございます。
しかし、いろんな方のこの本の感想を読んだら、自分のあの感想がなにやらしょーもない文に思えてきてしまいました。
例えばてくりさんがひっかかる、とおっしゃっていた部分ですね。何も不思議とも思わず読んでました~。私はとりあえず話が面白ければ、後はあまり深く考えないのかもしれません。
でも、他の方々の感想、読んでて面白いです。又よろしくお願いしますね。
なんだか間違った検索にひっかかりそうな危ないワードだ。。。
武家のあいだだけですね、こっち方面に儒教思想が浸透していたのは。
そういえば、間引きも罪悪感なくやってましたしね。。。
>集落全体の子供として育てるとか
へえぇ。そうなんですか。
やっぱり、面白そうですね。
関連する本とか、もしご存知なら、教えてください。
なんだか、ひぃさん、妙にネアンデルタール人に詳しいですね。
考古学が好きなのかな。
この『ホミニッド』にも、ひぃさんが言われたことがしっかり出てきます。
お話としても面白く、ノンストップで読めますから、是非、どうぞ。
新しいから、本屋で普通に売ってると思いますし。
ひっそりブログは、読んでましたけど。。。
本の感想って、難しいですね。
OZAKUさんの記事、とてもわかりやすく、良かったと思います。
私の書く記事は、妙に細かい部分について書くだけで、その本のどこが面白いと感じたのかという肝心なことを書いてないので、ものすごくわかりにくいと思います。
「本でいっぱい」に転載しようと、記事を読み直すと自己嫌悪で一杯になります。これじゃあ、どんな話なのか全然わからないよ~と叫んでます。
OZAKUさんを含め、他の人の感想記事を読んで、勉強ですね。。。
チーズケーキのことなのですが、クリームチーズ1箱とは
200gでした。生クリームも同じです。
また何かわからないことがありましたら、
教えて下さいね☆
チーズケーキ楽しみに待ってますね~♪
そうですか、やっぱり200gですか。。。
私が買ったクリームチーズは、120g入りだったんですよ。
スーパーにそれ1種類しかなかったのですが、
なんだか、あまり一般的じゃないような気がして。。。
教えてもらって、本当に良かったです。
生クリームも、ありがとう。
これから買いますね。日持ちしなさそうだったので、
買うのを控えていました。
バージェス動物群やエディアカラ動物群とか、
進化の系統樹で消えてしまった、現生生物と
全く異なる生物とか夢がありますよね。
ちょっと脱線しますが、東京大学総合研究博物館 データベースです。
結構面白いです。
http://umdb.um.u-tokyo.ac.jp/umdbtop.htm
バージェス動物群のCGが見られます。
http://homepage1.nifty.com/burgess/
へえぇ。
名前も聞いたことがありませんでした。
面白そうですね。
教えてもらったページも、じっくり見てみたいと
思います。
進化の別系統ではないですが、500万年後、
人類が滅亡した地球という想定で、そのほかの
動植物がどのように進化するかを描いた本
『アフターマン』を持っていますが、絵も綺麗で
とてもよいですよ。