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ビジネスにも料理にも役立つ“ネタ”が満載!社労士・診断士のコンサルタント立石智工による経営&料理ヒント集

[マネジメント] 今日の一手は明日の百手を省く

2005-04-19 | マネジメント
昨年度受託したのプロジェクトの請求額確定のため、お役所の監査を受けました。官庁のプロジェクトの場合、実際の執行(支払)ベースで請求額が確定するので、請求の前に証憑類の照合をはじめとしたチェックを受けなければならないのです。

私の所属部門では、このような官庁プロジェクトの受託を受けることは極めて稀です。このため、今年度についてはノウハウがなく、「まぁ、こんなもんでしょう」といった感じで事務処理を進めていました。(もちろん社内処理としてはきちんと行っていました。)しかし、実際の監査を受けて分かったことは、「非常に細かなレベルで記録や証憑を残さなければならない」ということでした。例えば、交通費の精算一つとっても、実際の支払が分かる会計記録だけでなく、自分たちの活動記録(いつ、何のために、誰が、どこへ行ったのか?)と会っていなければなりません。従ってで、手帳や残っていた記録類から1年近く前の活動を思い出しながら記録を作っていかなければならない状況になりました。このようなことを「あらゆる支出」についてチェックされましたので、後追い後追いで資料を用意しなければならず、非常に大変でした。
また、過去をなんとか思い出しながら、後追いで記録作りをやることとなってしまったために、非常に手がかかってしまい、多くのロスも発生してしまいました。サポートスタッフの方々にも大変なご迷惑をかけてしまい、大変恐縮しています。

このように、事務処理をためてしまうと、「思い出しながら」処理をすることになり、非常に大変です。したがって、事務的な処理について、なるべく楽に済まそうと思うのであれば、とにかく「仕事をためないこと=都度都度処理をしていくこと」が肝心です。

「仕事をためない」ようにするコツは、「『ルール(手順)』と『道具(様式・帳票など)』を予め決めてしまう」ことに尽きます。一度ルールと道具を決めれば、あとはそれに従って粛々と処理を進めるだけになり、思い出したり考え込まずに済みます。

もし、今後以降に同じような仕事をするのなら、今年のノウハウをいかして、「記録・事務処理のルール」と「記録フォーマット」を作っておこうと思います。そうすれば、後から請求や監査をスムーズが出来るのではないかと思っています。

もし、将来の仕事を楽にしようと思うのなら、今少しだけ頑張って「ルール」と「道具」を用意することにトライしてみてください。いまの「ちょっとの手間」が、あとからの「めんどくさい」をきっと打ち消してくれます。