あ、私は生半可なジョージファンだ。
もちろん会ったし、日本公演も2公演以外は観た。レコもCDもたんまり
持ってる。なんどもヘンリーのクラッカーボックスパレスに詣でて、
豪華サイン本も全部買った。そして、今日もニュージーランド盤の帝国を
聴いている。
でも、やっぱり彼のような純粋な心にはなれない。
それは彼がビートルズ時代、一番メンバーの中でひねくれていたから
だと思う。そのひねくれ度が極まると、パティとクラプトンとの三角
関係が普通に成立するのだろう。
私には、やっぱりその関係が理解できない。
Can't Stop Thinking Abou You、この曲を聴くたびに、これはパティを
歌った曲なのか、オリビアを歌った曲なのか、毎回毎回結論が違う。
そんな生半可なジョージファンだ。
でも、1つだけ。
ジョージとキャピタル東急で会った時、この人はすでに神に会って交信し
幸せを得たんだと思った。あの笑顔と視線は忘れられない。
で、その時、ちょっとだけジョージのことが理解できた気がした。
その10年後の同じ日に、この世を去った。
悲しかった。
Isn't It A Pity、日本公演の最終日に、前から3列目で一人ユニオンジャック
を持った少年にずっと笑いながらジョージは歌った。あの笑顔と視線も
全くキャピタル東急でのものと同じだった。
カッコいい人だった。
私にはこれくらいしかジョージのことはわからない、生半可なジョージファン
だ。