よれよれ日記

谷晃うろうろ雑記

大自然と不自然な私みたいな人間

2005年02月28日 | Weblog
四万十川の川下り遊覧船に乗った。沈下橋と沈下橋の間を1時間半かけて往復。

河原の背後に川下にむけてねじ曲げられた体(てい)の柳の林が、枯れたように立ち並び、その背後の山肌の木々に、白や黒のビニール袋やら流木・竹が引っかかっている。川面からは10メートルを遙かに超えている。去年秋口の台風の時、増水してその高さまで水嵩があがったという。

清流というより凄流、と思った。スマトラ沖地震津波ぐらいのことがここでは時々おこっている。

家に帰ってきて、テレビをつけたら蜷川幸雄演出「オイディプス王」アテネ公演の録画をやっていた。息子二人と一緒に見入ってしまった。ビデオに撮って夜妻とも見た。話の筋立ての悲劇とは別の何か大きな力が後ろでうごめいているような気がした。蜷川がどうとか、萬斎がどうとか、というのではなく、アテネの劇場の裏にある神殿の遺跡から何か聞こえてくるのでは。ひょっとしてあの劇場も、洪水か異民族の侵入か何かの異変で、水の底、地の底をくぐったことがあるのではないか。何か途轍もない力が、この世にははたらくときがあるらしい。
http://www.oedipus-athens2004.jp/index2.html

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする