立てばシャクヤク

　自宅から歩いて5分ぐらいのところに「池田城跡公園」がある。阪急池田駅から徒歩約15分。五月山のふもとで、阪急バスなら駅から2つ目の「大広寺」が最寄りの停留所になる。
　
　平成12年4月にオープンした。入り口の説明板によると、戦国時代に周辺を支配していた国人（こくじん）・池田氏の居城の跡地。織田信長の摂津入国で降伏し、やがて廃城に。武将の一人であっても、弱かったのだ。発掘調査で城の出入り口や井戸などが確認され、「歴史の保存と活用」から遺構を復元して、「憩いの場」として公園化した。
　
　櫓（やぐら）風の展望休憩舎がひとつのシンボル。建物やデザインは「史実には基づきませんが、城跡のイメージを演出」と断っている。
　
　公園整備事業に対しては「この財政難の折、池田市は何を考えているのか」と、批判もあった。しかし、今はあまり反発の声は聞かない。「できてしまった以上、利用した方がいい」ということなのか。私自身は、自宅から近いこともあって、この公園によく出かけ、“庭がわり”にさせてもらっている。自宅と言っても、賃貸の団地住まい。個人の庭はないから…。
　
　公園内は植物がたくさん植えられ、四季の花が咲く。今は「シャクヤク（芍薬）」が見ごろ。きれいな赤、ピンク、白のやわらかい花を咲かせている。満開からつぼみまで。段階的に開いて長く楽しめるよう、管理する職人さんが配慮したのだろうか。

　写真は、櫓をバックに下から見上げるように撮りました。