「館蔭の杜」を眺めつ つれづれに

窓外の森を眺めながら時々の想いを綴る

天祥山保福寺と芭蕉句碑(吉岡)

2015年06月05日 | 日記
大和町吉岡の自衛隊駐屯地の近くに「天祥山保福寺」がある。門前に「芭蕉の句碑」があるというので訪ねてみた。

国道457号線から県道147号線に入り船形山方向に500メートル位進み「保福寺」の案内板に従い右折すると大きな松の木の袂に寺への案内柱と石碑が立っている。



杉の木立に囲まれた参道が200メートルくらい続き、その先に寺の山門が見えた。



門前には大和町の文化財指定柱が建ち、寺の概要が書かれていた。

「臨済宗の寺で、本尊は釈迦如来である。1665(寛文5年)年、吉岡館主・奥山大学常辰によって開設される。
開山は洞水東初和尚で、境内には奥山家と後の館主・但木家の墓所等がある。」



この山門は「薬医門」といわれる建築様式で特徴があるものらしい。


◆境内から見た山門

門の裏に山門様式についての説明書きが掲示されていた。




寺の本堂は改築されたばかりのようで、白木の肌がまぶしく浮き立ち、屋根の大棟の中央に伊達の紋所も付けられていた。



あらためて山門の周りを見ると、向って右側に2基の石碑が建っていて、手前の石碑に「芭蕉の句」が刻まれていた。



「卯の花や くらき 柳のおよひこし」 芭蕉翁 



元禄7年(1694) 発刊の俳句撰集「炭俵」にある芭蕉の句で、

「暗いほど濃い葉色の柳が、明るく白い空木(うつぎ)の花の上にしだれている。人が及び腰で手を伸ばしている格好に似ている」

との趣意。