無名会

連 句 で 遊 ぼ う!
楽しくなければ連句ではないよね。

無名会7月

2010-07-30 22:10:47 | Weblog
無名会7月2010年7月30日発行

暑いですね~。せめてこのワタスゲの空気を感じられたら・・。(田代湿原)


 二十韻「傘も連なる」
    

  あじさいに傘も連なる東慶寺     星 明子
   願いごと秘め歩く晩涼       玉木 祐
  水晶の玉いろいろと選びいて     古賀直子
   ひときわ目立つドレスはなやか   藤尾 薫

  この頃は独り眺むる盆の月      峯田政志
   鯊大漁の背の君が寄り      おおた六魚
  さわやかな顔して彼は美人局        直
   力士の世界粛清の風           薫
  思い切り結局年貢の納め時         祐
   初孫誕生吾もばばさま          直
ナオ
  熱燗で次から次へとまわしのみ       明
   猫の尻尾の先に凍月           六
  蔵の壁振子時計の音止みて         明
   座敷わらしとジャンケンをする      祐
  あの夫婦「銀河鉄道」縁結び         薫
   筋骨隆々放さない癖           志
ナオ
  山と川森と林も輝きて           六
   セーヌに船の通う永き日         祐
  唄いあい花の宴の盛り上がり        志
   亀聞くとくぞ今日も過ぎゆく       薫


平成 22年7月3日首尾   於 関戸公民館



 

二十韻「犬も合羽を」

    
  梅雨深し犬も合羽を着ていたる      古賀直子
   でで虫愛でる縁に幼子         藤尾 薫
  懸賞の創作料理応募して         峯田政志
   古民家に住みハーブいろいろ      星 明子
ウラ
  山間の色なき風に月のぼる        玉木 祐
   菊の酒には指もつい触れ       おおた六魚
  わたくしは乙姫ですと秋の蚊帳        直子
   神社に祀る赤いロウソク           薫
  輩と浪曲唸りきりもなし           政志
   宇宙の謎を語れ「はやぶさ」        明子
ナオ
  木星の月駆け回る兎ちゃん          六魚
   クリスマスイブやっと二人に         祐
  射止めんと彼女とりまく貢物          薫
   男ぎらいがはらり崩れて          直子
  それがしは行くところまで行く覚悟      明子
   曾孫誕生満面の笑み            政志
ナウ
  ウィーンの森に響けるモーツァルト      六魚
   夕東風の中走るハーレー           祐
  たたずみて流れる川の花筏           薫
   太公望の竿ののどけし           執筆

平成22年7月3日起首 於関戸公民館第3学習室 

エンレイソウ


二十韻「ポップコーン」


  海の日や鴎にほうるポップコーン     古賀直子
   やわらかな頬なでる薫風        梅田 實
  空港へ抜ける道路の混みあいて      峯田政志
   歌はそこそこバスガイド嬢       藤尾 薫

  月を見る下町わたる橋ひとつ      おおた六魚
   秋の袷は彼の好みに            直子
  この頃は松茸ご飯味うすく           實
   話しかけられ逃げてゆく猫         政志
  エジプトの守護神巡る旅ありて         薫
   カエサルのことはカエサルに聞け      六魚
ナオ
  丁半と賽子を振る冬座敷           直子
   機嫌で歩む鐘冴ゆる月            實
  眠れずに枕返しのきりもなく         政志
   飲んでみなさい養老の酒           薫
  衣干す女帝は少し照れている         六魚
   野越え山越えつのる恋しさ         直子
ナウ
  紛争をパイプラインは撒き散らし        實
   つばくらめ飛ぶ球場の空          政志
  歓声の拍手どよめき花吹雪           薫
   影と光の春を惜しみつ           六魚


平成22年7月18日 首尾  於関戸公民館創作室