幸せの1ページ
2008年/アメリカ
「ニム」という名のゲーム
総合 80点
ストーリー 0点
キャスト 0点
演出 0点
ビジュアル 0点
音楽 0点
邦題の『幸せの1ページ』というのはジョディ・フォスター目線から付けられたものであろう。確かに日本ではジョディ・フォスターを主役のように扱った方がプロモーションしやすいという事情は理解できるが、この映画の主役はあくまでも『ニムの島』という原題通りニム役のアビゲイル・ブレスリンである。
家に引きこもっていて潔癖症のアレクサンドラ・ローバーと孤島で思いっきり自然に浸っているニムは一見対照的な存在であるが、2人とも他者と関わらないという点では同じである。特にニムの他者に対する拒否の仕方は酷い。アレクサンドラは大人であるため11歳の女の子が一人で苦しんでいることを放っておけずニムに会いに行くが、ニムは船で島に遊びに来た人々を実力行使で追い返してしまう。アレクサンドラを呼んだのはあくまでも自分の父親に似ている‘アレックス・ローバー’が来てくれるものと思い込んで呼んだだけである。だからニムと唯一会った少年はブサイクのためニムに相手にされなかったのである。
ところで主人公に何故‘ニム’という不思議な名前が付けられているのだろうか? 実は‘ニム’という名のゲームがある。簡単に説明すると、2人のプレイヤーがコインの山からコインを取り合い、最後のコインを取ったプレイヤーが勝者となる。
主人公のニムは島に来る人々(=コイン)を追い出す。アレクサンドラも出会う人々から逃げるようにして二ムに会いに来る。結局、溺れているアレクサンドラの手を取って助けたニムが‘勝者’となり、この場面がこの作品のクライマックスなのだと思う。だから『幸せの1ページ』という邦題ではクライマックスがずれてしまい不満が残るのかもしれない。
年金改竄疑い6万9000件 厚労相「組織的関与非常に疑わしい」(産経新聞) - goo ニュース
勿論ここで問題となるのは舛添の「(組織的関与に関して)非常に疑わしいと思って
いる」という発言ではなく、その発言に対する町村の「組織的犯罪であったかどうか
分からない。(舛添氏の答弁は)少し言葉が走りすぎている」という発言である。
この場に及んでもいまだに社会保険庁に対する認識がこのように甘い官房長官
の知性とは、最近再び急増している振り込め詐欺に引っかかってしまう老人の知的
レベルと変わらないであろう。そういう人が農水相まで兼務できるのだから日本は
一応平和ではあるのだ。バカな役人がのさばれるのはバカな国会議員たちがいて
こそなのだ。年金問題は受給者がいなくなるまで終わりが見えなくなった。
太田農相と次官、ダブルで引責辞任…汚染米問題(読売新聞) - goo ニュース
農水大臣に就任した当初の「国民がやかましい」発言から太田には全くやる気を
感じられなかったから、辞任したところで当たり前という感想しかない。それにしても
白須次官の「私どもに責任があると考えているわけではない」という発言もそうだが
この“他人事気質”はトップにいる福田の気質と同じものであり、“汚染米”同様この
“他人事気質”の“汚染”も深刻に考えなければならないであろう。大臣になって
示せたのは実績ではなく恥だけであった太田だったが、大臣だけではなく次の
選挙で議員も辞めることになるだろうから、そのことに関しては安心している。
まさか福岡県民が太田を当選させるはずはないと信じているのだが。
【コラム】 千葉真一に聞いてみた! なぜアメリカ人は忍者を恐れるのか?(R25) - goo ニュース
何故アメリカ人が忍者を恐れるのかという疑問に対して千葉真一の回答は回答に
なっていない。何故アメリカ人が忍者を恐れるのかといえばアメリカ人は今でも忍者
がいると思っているからである。おそらくアメリカ人は忍者を日本版のスパイという
認識なのだと思う。だから例え日本にライフルを持ったカウボーイが現れたとしても
日本人が驚くことはない。驚くとしても頭のおかしな人が現れたという意味でである。
千葉真一は本当の忍者の姿を知ってもらうためにハリウッドで映画を制作する
計画があるらしいが、日本人を主役にするのならば日本で制作すればいいのだ。
まさか会話は英語ということはあるまい。
巡査部長がマンガ万引きで依願退職 愛知県警公表せず(朝日新聞) - goo ニュース
愛知県警は当初、書店で漫画本9冊(4770円相当)を万引きした巡査部長の
逮捕を「万引きで被害額も少ない」として公表しなかった。しかしこの公表しなかった
理由は愛知県警の体質そのものを表している。たとえ個人での万引きの被害額が
少ないとしても万引き犯は一人ではない。ただでさえ書店は書籍の売り上げが減少
しているため厳しい経営なのに、愛知県警のこの甘い認識は万引きという犯罪を
子供が考えるようなレベルで捉えており、当然許されない言い訳であろう。おそらく
愛知県警は同様の事例を隠蔽しているはずだから、愛知県民は愛知県警に対して
情報の開示を求めるべきであろう。
イケメンだと思う日本の文豪ランキング(gooランキング) - goo ニュース
このランキングが微妙なものだと思う理由は写真で選ばれているところである。
だいたい残されている写真というのは写りが良い写真なわけなのだから、実物が
必ずしもイケメンではないと思う。私の勝手な思い込みによるとイケメンの書く作品
に面白いものはない。例えば島田雅彦の書く小説に面白いものがあるだろうか?
例えば辻仁成の書く小説に面白いものがあるだろうか? 辻にいたっては作る映画
も音楽も全然面白くない。イケメンは本人がそう思ってはいなくても無意識に顔に
頼ってしまうのだと思う。つまり女性ファンは“顔”で買っているのに本人は自分の
才能が買われているのだと誤解してしまうのである。喜劇なのかもしれない。
ウォンテッド
2008年/アメリカ
Bullet Ballet
総合 10点
ストーリー 0点
キャスト 0点
演出 0点
ビジュアル 0点
音楽 0点
たぶん普段は仕事は上手くこなせず、ガールフレンドは親友に寝取られしまうような主人公でも頑張って努力すれば「自分の人生を上手くコントロールできるように僕はなった。君たちは最近上手くいってる?(This is me taking back control of my life. What the fuck have you done lately?)」と最後に言えるような人物になれるという物語なのだろうが、物語に全く説得力がない。
幼い頃自分を捨てた父親の復讐をしたいと思うだろうか? フォックス(=狐)に騙されたということなのか? その上主人公のウェスリー・ギブソンは父親が殺されたことを精確に確認していない。すご腕の暗殺者になるためのトレーニングが拷問であることも気になる。ウェスリーはクロス(=十字架)という名前の自分の本当の父親を殺してしまう。ラストシーンで暗殺組織のトップであるスローンがあのような子供騙しの罠に引っかかるだろうか? 何よりも‘運命の織機’に名前を告げられたらいくら抵抗しても運命には逆らえないというのが暗殺組織の核であることをスローン自身が十分に分かっていなければならないはずである。
だから私は最後のウェスリーのセリフに‘自己啓発セミナー’で洗脳されて身勝手な男に成り下がってしまい、自分のしていることに何の疑いも持つことがなくセミナーに勧誘しているような気持ち悪さを感じてしまったのである。
ハンコック
2008年/アメリカ
名前の由来
総合 80点
ストーリー 0点
キャスト 0点
演出 0点
ビジュアル 0点
音楽 0点
この作品を観て私は自分が勘違いをしていたことに気がついた。スーパーマンやバットマンなど特異な力を持つスーパーヒーローは強靭な精神と真摯な態度を当たり前のように持っていると思い込んでいた。しかしこの作品は特異な力を持て余しているスーパーヒーローが描かれている。確かにスーパーヒーローが紳士である保証などどこにも無い。だからこれは初めてフランケンシュタインからスーパーマンへと成長する過程で「Asshole」という汚い言葉に敏感に反応してしまい四苦八苦するスーパーヒーローが描かれた作品として映画史に残るだろう。愛する女性と別れることで‘紳士’になった演出など粋だと思う。
ちなみにハンコックという名前の由来は、「Hancock's Half-Hour」というBBCのコメディ番組で自分を大物と思い込んでいる Anthony Aloysius St. John Hancock を演じて、アルコール依存症でもあったイギリスのコメディアン、トニー・ハンコック(Tony Hancock)からだと思う。
セックス・アンド・ザ・シティ
2008年/アメリカ
愛情の‘純粋さ’
総合 90点
ストーリー 0点
キャスト 0点
演出 0点
ビジュアル 0点
音楽 0点
主人公たちはコラムニスト、PR会社社長、弁護士などセレブばかりなので物語は私とは全く縁もゆかりも無いのであるが、あえて40歳を過ぎた彼女たちを映画化したのは愛情の‘純粋さ’を描きたかったのだと思う。
メインストーリーはキャリーとビッグの結婚にまつわる騒動である。キャリーもビッグも社会的に成功し、地位を確立している。だから2人は結婚もそれに見合ったものにしようとする。しかしビッグはなんとなく気がついていたが、愛情自体は社会的成功とは関係なく‘純粋’なままであるため、却って愛情は2人が持つ社会的成功に振り回される事態に陥り、2人の想いに微妙な齟齬を生じさせてしまうのである。キャリーのアシスタントとして働く若いルイーズの存在自体がそのことをキャリーに気づかせる‘アシスタント’として機能していると思う。
言うまでも無く4人の性欲も‘純粋’なままである。
「岡崎だったからいいけど…」豪雨災害で麻生氏発言(読売新聞) - goo ニュース
言葉尻を捉えるつもりはないけれども、普段から失言に気をつけるように言われて
いながら言葉尻を捉えられてしまうのは政治家としての能力はないと言われても
仕方が無いだろう。私は麻生太郎がおたくと呼ばれている人たちに何故人気がある
のかが理解できない。麻生は裕福な家庭で育ったから漫画本などいくらでも手に
入れられた結果おたくのようになったが、秋葉原でたむろしているおたくの人たちは
他に行き場のない人たちであり、一見同じように見える両者は漫画を挟んで“対岸”
にいるはずなのだ。麻生の失言には差別が宿っているように思われる。