原題:『Wonder Woman』
監督:パティ・ジェンキンス
脚本:アラン・ハインバーグ
撮影:マシュー・ジェンセン
出演:ガル・ガドット/クリス・パイン/コニー・ニールセン/ロビン・ライト/エレナ・アナヤ
2017年/アメリカ・イギリス・中国・香港・イタリア・カナダ・ニュージーランド
戦場に存在しない「女性目線」について
本作が成功している理由は、舞台を第一次世界大戦時のヨーロッパにし、連合国軍に加担するアメリカ軍のパイロットのスティーブ・トレヴァーと共にワンダーウーマンを、秘密裏に「マスタードガス」を製造しているドイツ軍と戦わせているところにあると思う。当時実際には現場にいないはずの「女性」に戦争を目撃させることで戦争の理不尽さが暴かれるからである。
そしてスパイだったスティーブ・トレヴァーが自分の身を犠牲にしてまで人々を救う善人で、彼らを支援していたパトリック・モーガン卿こそが悪者であるという矛盾に晒されるワンダーウーマンの葛藤も描かれており、なかなか良くできた脚本なのだから、ワンダーウーマンの誕生までの物語も描かなければならなかった上映時間の30分ほどの冗長さは許してあげてもいいと思う。
本作が海外ほど盛り上がりに欠けるとするならば、ワンダーウーマンを演じたガル・ガドットが日本人好みの美人ではないからであろう。今回の「ミス・ワールド2017 日本大会」のニュースの扱いを見ても分かるように日本人は「ミスユニバース的」美人にあまり興味を示さないのである。
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