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「引き抜き屋」雫井脩介

2024年03月18日 07時22分41秒 | 読書(小説/日本)

①「引き抜き屋 鹿子小穂の冒険」雫井脩介
②「引き抜き屋 鹿子小穂の帰還」雫井脩介

読み返し。
新米ヘッドハンターの活躍を描くお仕事小説。
 
①P156
 ヘッドハンティングは、その業界ではエグゼクティブサーチとも言われ、ヘッドハンティング会社はサーチファームという名で呼ばれている。ヘッドハンターはコンサルタントという肩書きが付くのが一般的だ。(中略)
必要な資格はなく、参入障壁もないから、ビジネススタイルもそれぞれだ。ただし、人脈がなければ何もできないし、能力がなければ信頼は勝ち取れず、依頼は回ってこない。誰でもできるようでいて、誰もができるわけではない仕事である。


①P357
矢来が見るに、花緒里は離婚を経てから、自分の眼力でどんな人物をも見極められるというような驕りを捨て、ヘッドハンターとしても一皮むけたように感じられる。ウォートンスクール出身というプライドもどこかに置き、夜はいとこのママがやっている銀座のクラブで、財界人らを相手にせっせと酌をしているという。そこまでやられると、ヘッドハンターとして勝ち目はないと、矢来は白旗を揚げたくなる。
 
ドラマ化されたけど、小説の方がずっとおもしろい。

【ネット上の紹介】
父が創業した会社で若くして役員となった鹿子小穂は、父がヘッドハンターを介して招聘した大槻によって会社を追い出されてしまう。そんな小穂を拾ったのは、奇しくもヘッドハンティング会社だった。新米ヘッドハンター・小穂は、一流の経営者らに接触するなかで、仕事や経営とは何か、そして人情の機微を学んでいく―。緊迫感溢れるミステリーで人気の著者が新境地に挑んだ、予測不能&感涙のビジネス小説。
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