自然からのたより

四季の生き物たちの命の輝きを写真でお伝えします

ムラサキホコリの仲間

2021-10-20 00:00:51 | 粘菌
初登場の粘菌というカテゴリーの生き物をご紹介します。

「粘菌生活のススメ」という本を読んで、興味を持って朽木を観察していたら見つけました。

粘菌はアメーバー動物の一種で、動物でもなく、植物でもなく、菌でもない、単細胞生物。
性の異なる粘菌が出会うと融合して、2つの核がくっついた状態、接合体になり、さらに変形体に。
変形体は多核単細胞で、核が数億個という場合もありますが、これほど核をもつ生物は粘菌だけです。
変形体が小さな塊に分かれて子実体になるまでは24時間以内です。

粘菌の最後は子実体でいわば植物でいう花で、胞子を多数ふりまきます。この子実体がとても綺麗です。
粘菌が「・・・ホコリ」と呼ばれるのは、風に飛ばされる胞子がほこりのように見えるからです。
子実体は夕方形成され、次第に伸びてきます。深夜胞子の成熟が進むにつれて、色が濃くなり、朝には下のようになります。
昼になると太陽の光を浴びて乾燥し、胞子を飛ばします。

粘菌は変形菌とも呼ばれます。世界中で1000種、日本で500種確認されているとか。

撮影 2021.08.31


子実体の高さは10mm位、なるべく高く伸びて胞子を遠くに飛ばしたい



子実体は胞子を詰め込んだ袋、子嚢しのうの集合です



子嚢は風に揺れて胞子を飛ばします



下の茶色の粉のようなものが胞子



粘菌はじめじめした暗い森の中で静かに生きていますので、見つけるのも大変ですし、その写真を撮るのはもっと大変です、なにしろ小さいので。
これから何種類の粘菌にあえるかわかりませんが、新しい扉を開けて冒険の旅に出てみました。
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