管理人も知らなかったのですが、要処方薬がTVのCMとして流れるのは米国とニュージーランドだけとのこと。米国の問題視。
- 最初の一例は、1983年5月19日のこと。Boots社が処方薬のrufenのCMを流した。このときには、2日とたたぬうちに政府から警告を受け取り下げた。
- しかし、処方薬を直接消費者にPRされてしまう問題はまだまだ続いている。これにより、(患者のプッシュにより)不必要な処方がなされてしまうことから、アメリカ医学協会はこれをストップしたいと考えているが、たばこ広告の問題同様に、大きな障壁に直面している。
- 1980年代は(米国で)消費者の権利が声高に叫ばれていた時代であり、1981年にはBoots社は紙での宣伝はやっていた。しかしTVの影響力を意識しだしたのはこの時から。
- そのとき、FDAの広告規制の基準は1960年代のままだった。それはTVのCMを予測したものではなかった。
- 他の広告同様、効能とともに副作用を入れるべきであるが、実際、効能もうたうことない例。Rufenでは同成分薬に比べて安いことをアピールするだけだったし、クラリチンの例ではただ医者に行けと。
- メルク社がVioxxを1999年に上市したときにはプロスケーターの華麗な演技とともに、彼女がいかにこの薬で骨関節炎を克服したかをアピールしていた。しかしながら5年後のこの薬が販売停止になったことから、議会が問題視した。
- 2007年にケネディ議員は大幅な広告規制に向けて動き、FDAは2年間広告禁止を検討したが、ここで大きな障壁にぶつかる。表現の自由。
処方薬のCMにはさまざまに問題を指摘され、医師会も議員も禁止に動きたいのだけれど、表現の自由という概念にも阻まれうまくゆかないという話です。
米国から離れますが、素朴な形でありますが、インドの製薬会のミャンマーでのやりたい放題もスゴイです。この写真はヤンゴン中心部から車で1時間ほど北に向かったある病院の光景。病棟内の案内板のそれぞれに、患者さん用図書室の本に、自社要処方薬の名前やら自社マークを片っ端から入れている!
製薬会社おそるべし! モンスター相手は一筋縄ではゆきません。
ソースのStat、クリックしていただくと、CMの動画を見ることが出来ます
http://www.statnews.com/2015/12/11/untold-story-tvs-first-prescription-drug-ad/?utm_content=buffer5db00&utm_medium=social&utm_source=twitter.com&utm_campaign=buffer
The untold story of TV's first prescriptiondrug's ad