欧州の”嫌ワクチンムード”はじめ、何かと話題になりがちなアジュバント(免疫賦活剤)。
New England Journal of Medicineの発表。
- UKレスター大の発表。
- アジュバントMF59入りと非添加で比較試験。
- 被検者は18~50歳の176名。ワクチンはA/calfornia/2009のアジュバント(MF59)入りと非添加。3.75μg、7.5μg、15μg。接種回数は1回群と2回群。2回群の接種間隔は14日、21日、42日。
- 副作用は局所痛70%、筋肉痛42%で、アジュバント入りの方が多かった。38℃以上の発熱は3例。
- 接種21日後における抗体価上昇はアジュバント入り1回接種の方が非添加1回接種より高かった。1:40以上の上昇した割合は、測定法により、アジュバント入りvs非添加が77~96%vs63~72%(hemagglutination-inhibition)、92~100%vs67~76%(microneutralination)。
- 接種42日後では、同様、アジュバント入りvs非添加が92~100%vs74~79%、100%(!)vs78~83%。
- 1回投与で十分な反応。
要は、「アジュバント入りの抗体上昇は42日後でほとんど、非添加でも8割ぐらい」ということのようです。副作用は、ちょっと痛くなったりという事はやはりアジュバント入りの方が多いようです。
ソースは12月17日付new england jpurnal of medicine↓
http://content.nejm.org/cgi/reprint/361/25/2424.pdf
Trial of 2009 Influenza A (H1N1) Monovalent MF59-Adjuvanted Vaccine
注射部位、従来の季節性についても、アバンティス製、ノバルティス製、グラクソ製とも筋注でして、管理人も海外医療現場ではそうしてきました。注射部位は、大人は肩、子供は年齢により(および親や本人に希望もうかがって)臀部か肩かに注射していました。