トルコ独特の鶏にhacıkadın種というのがあります。羽毛は黒と明るい色で、真っ黒な捻れた尻尾。とさかは左右に2つに分かれたような形でSinop地方の地鶏で絶滅危惧種のようです。(わが国のトキみたいな存在?)
もともと絶滅危惧種なのですが、トルコに発生した鳥インフルエンザをめぐる殺処分の犠牲になってしまったらしく、Sinop地方を探し回っても見つからない状態。
これに怒ったのがMelih Görgün なる芸術家。hacıkadın鳥がカゴに閉じ込められた像を作って公開してみたり、殺処分を糾弾する小冊子を42500部商店街でばら撒いてみたり、「貴重な伝統種がアホくさい恐怖症(silly phobia)でアカンなってもうた!!」と過激な発言をしてみたり・・・ 彼が日本人だったら、真っ先に岡田氏や厚労省と衝突する種のキャラでしょう。
これ、海の向こうの話と笑っている場合ではないと思います。
たとえば、トキやタンチョウヅルやコウノトリに鳥インフルエンザ発生! で殺処分しなければならなくなったとき、このトルコの芸術家のような人は日本でも発生するのではと思います。芸術作品で、あるいは、音楽にのせて人々の情緒にうったえかけて(結果的に)鳥/新型インフルエンザ対策の士気を低下させてしまう・・「(H5N1のトキを)殺処分から守ろうコンサート」なんてものを日比谷で開催されたら、新型インフルエンザ対策を”アホくさい恐怖症(silly phobia)”なんて音楽の調べに乗せてリピートされたら・・
こういう動きが出たときどう対抗するか、どう説得するか・・ある程度の検討はしておく必要があるのかもしれません。
ソースは8月21日付Turkish daily news↓
http://www.turkishdailynews.com.tr/article.php?enewsid=112941
A tragic end of endangered chickens of Sinop
Thursday, August 21, 2008