新型インフルエンザ・ウォッチング日記~渡航医学のブログ~

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opinion@zav.att.ne.jp(関西福祉大学 勝田吉彰研究室)

米国のキュウリ騒動はサルモネラ400例以上!

2015-09-18 09:15:24 | 渡航医学関連

少し以前、7月3日から、米国ではメキシコ産輸入キュウリを食ったらサルモネラ感染してしまった!というケース広汎発生で結構な騒動になっています。マスコミ騒動も大変なのですが、CDCまとめ。すでに400例超。

  • 原因菌はSalmonella Poona 調査はまだ進行中。
  • 31州にわたり418例。州ごとの発生数はAlaska (10), Arizona (72), Arkansas (6), California (89), Colorado (16), Hawaii (1), Idaho (14), Illinois (6), Indiana (2), Kansas (1), Kentucky (1), Louisiana (4), Minnesota (20), Missouri (8), Montana (13), Nebraska (2), Nevada (9), New Mexico (22), New York (4), North Dakota (2), Ohio (2), Oklahoma (10), Oregon (8), Pennsylvania (2), South Carolina (8), Texas (20), Utah (37), Virginia (1), Washington (15), Wisconsin (9), and Wyoming (4).
  • 91例が重症化入院例。2例犠牲(カルフォルニアとテキサスで1例づつ)。
  • 52例が18歳未満の若年例。
  • 調査の結果有力とされているのがメキシコ産、Andrew & Williamson Fresh Produce 取扱い。
  • 8月から自主回収の動き。Fat Boy labelやノーブランド品など。写真公表。流通している州はAlaska, Arizona, Arkansas, California, Colorado, Florida, Idaho, Illinois, Iowa, Kansas, Kentucky, Louisiana, Minnesota, Mississippi, Montana, Nevada, New Jersey, New Mexico, North Dakota, Oklahoma, Oregon, South Carolina, Texas, and Utah
  •  リコールされた製品を家庭で食べたりレストランで出したりしないよう呼びかけ。

2015年のUSAは、鳥インフルで卵価格が暴騰したり感謝祭の七面鳥が品薄になったり、レジオネラ騒動にキュウリ騒動と、米国市民右往左往状態の散々な一年です。渡航医学的アドバイスとしては、アンテナを立てて常に情報に敏感でありましょうということに尽きます。たとえ先進国であろうとも。(上記リコール対象のアブナイきゅうりなど、アンテナ次第で結果は違う)
あと、平凡ですが、海外旅行に出たらナマモノな避けて加熱したものを食べましょうという基本ももう一度おさらい

しかしそれにしても、ヘルシー食品の代表みたいなキュウリに、なんでFAT BOYなんてメタボなブランドつけるかなあ。そしてそれで倒れる人大発生なんて、まるでギャグですね。犠牲となられた方のご冥福をお祈りします。

ソースはCDC
http://www.cdc.gov/salmonella/poona-09-15/index.html
http://www.cdc.gov/salmonella/poona-09-15/advice.html
Multistate Outbreak of Salmonella Poona Infections Linked to Imported Cucumbers


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