イスラム教徒のメッカ巡礼、ラマダンとハッジで新型コロナウイルスMERS-CoVの感染拡大が懸念されていることは各国のメディアで繰り返し報じられているところです。
400万人が世界中から集まり押し合いへし合いするハッジ巡礼、いかに感染症拡散リスクが高かろうとも、イスラム教徒の信念・・一生に一度はメッカ巡礼、死ぬまでに一度はメッカ巡礼・・からキャンセルというわけにはゆかず悩ましいところです。
サウジのハッジ省(という省がある)は、ハッジビザ発給面からいくらかのコントロールを試みる模様です。
ハッジ巡礼にあたっては、ハッジビザという特別のビザが、無料で発給されるのですが、発給条件から
- 「高齢者・終末期患者・妊婦・子供は今年は巡礼を延期するよう」明記されました( f. Health experts advise the following groups to postpone their plans for Hajj and Omrah this year for their own safety: The elderly, the terminally ill, pregnant women, and children.)
実際、 こういった宗教巡礼は、不治の病にかかった方々が藁をもつかむ思いで参加してくる事も多々あります。
管理人はメッカには行ったことがありませんが、フランス在勤中にルルドには数回行ったことがあります。仏南西部のルルドはキリスト教の聖地でパリからTGVで直行できます(途中から在来線乗り入れ)。あそこも、聖水を汲む蛇口のあたりにはそれなりの行列ができます。全身沐浴プールもそれなりの混雑。今後の展開次第によっては、新興宗教を含めて世界中の聖地(=免疫能の低下した方々が藁をもつかむ思いで集う場所)の管理が必要でしょう。巡礼を制限するならば、その方々のフォロー・代替手段の検討も含めて。
ソースは在米サウジ大使館HP
http://www.saudiembassy.net/services/hajj_requirements.aspx
Hajj Requirements: (updated annually)
サウジのハッジ省HPにはその他の条件もいろいろ記載(イスラム教徒の男の証明が必要だとか、髄膜炎ワクチンが要るとか、エトセトラ)
http://www.hajinformation.com/index.htm