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新型インフルエンザ・ウォッチング日記~渡航医学のブログ~

照会・お便りetcはこちらへどうぞ
opinion@zav.att.ne.jp(関西福祉大学 勝田吉彰研究室)

毎日の現地ルポは秀逸(新型インフルエンザ)

2008-12-13 13:53:36 | マスコミを考える

今週の国内報道で面白かったのが毎日の3部作。

「新型インフルエンザの火種」と題しインドネシア農村部から現地ルポ。

第一部は鶏市場に入り込み、商人から「扱う鶏の何割かは病気で死んでいるが、気にしたことはない」なるコメントを引き出し。
第二部は鳥インフルエンザ ヒト感染犠牲者の父親宅へ突撃インタビュー。公式に鳥インフルとされた犠牲者の兄弟2名も、別の(鳥インフル診断能力がない)病院で死亡していたこと→暗に、患者数は1名じゃなくて3名と 
第三部は、インドネシアの現場で汗を流す日本人医師たちの紹介。「携帯電話は日本政府などからの問い合わせで鳴り続けた」「当分日本に帰れないかもしれない」と覚悟した」「調査表を作り、州内を回る」と、、「そうだ、そうだった、そうなんだよな現場は!」と03年SARS流行の北京ですごした管理人は膝を打ちながら懐かしさを感じていました。 この報道で高く評価するのは、この、異国の辺境で汗を流す様子を「垣本和宏医師」「吉田眞紀子医師」「田中好太郎医師」「平山隆則医師」と実名できちんと報じ「日本の支援、着実に」とポジティブな見出しをつけているところです。こういうことが、現場のモチベーションを上げ、さらに良い仕事に結びつく一因となるのです。この新聞の進歩にを贈りたいと思います。 署名になっている「関東晋慈」氏は社会面あたりでよく目にする名前ですが、いっそのこと、このままずっとインドネシアにいて(あるいはアッサム州といったり来たりして)日本語記事をどんどん送ってくれれば・・なんて無理なこと考えたりしてました(笑)

http://mainichi.jp/select/science/news/20081209dde007040062000c.html
新型インフルエンザの火種:インドネシアから/上 鳥の感染は日常化
http://mainichi.jp/select/world/news/20081210dde007040029000c.html
新型インフルエンザの火種:インドネシアから/中 見逃されてきた死
http://mainichi.jp/select/world/news/20081211dde007040071000c.html
新型インフルエンザの火種:インドネシアから/下 日本の支援、着実に


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くりかえし報道すれば怖くなる

2008-11-01 20:36:58 | マスコミを考える

米mcmaster大学からメディア研究の興味深い発表がでています。

ある病気について、繰り返し繰り返し繰り返し報道されたもの(SARS/鳥フル/炭そ)は、それほど報道されていないけれど実はもっと危険なもの(ラッサ熱/黄熱)よりも、社会一般から、より危険だと受け取られている・・というものです。

つまり、繰り返し報道されるとイメージが独り歩きして、実際以上のコワイものと社会一般に受け取られる傾向があるということです。

また、病気の名前だけじゃなくて、事実とセットにして報道すればそのイメージ独り歩きはある程度抑えられるとの所見も付け加わっています。

これは私もある程度実感できます。
セネガルに在勤していた頃、セネガルを含む髄膜炎ベルトと称される地域で、細菌性髄膜炎w135というのが大流行しました。いちばんヒドイ目にあったのがブルキナファソ。そして次の年、北京に転勤辞令をもらい着任するや否やSARSの修羅場が始まったわけですが、SARSの全世界の死者数はブルキナファソ1国の髄膜炎死者数を下回る。でも、日本人100人に聞きました、SARSと細菌性髄膜炎、怖いのはどちら?と聞いたら、アフリカ在勤経験者や感染症専門家といった人々は別として100人中98人ぐらいはSARSと答えるでしょう。

逆にいえば、新型インフルエンザのように非常に怖いことになるかもしれないものは、頻繁に報道すれば怖いということが認識されるわけで、地味でも頻繁に頻繁に報道していただくことを期待するものです。

ソースは10月30日付softpedia↓
http://news.softpedia.com/news/The-Media-Influences-Popular-Perception-On-Diseases-96831.shtml

The Media Influences Popular Perception on Diseases

Frequent reports could make an outbreak seem more serious than it is


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ジャーナリストのワークショップ(新型インフルエンザ)

2008-08-14 20:41:00 | マスコミを考える

パプアニューギニアの首都、ポートモレスビーでジャーナリストが集い、新型インフルエンザのワークショップ開催(スポンサーはユニセフと日本政府)。

パンデミックにあたり、いかに正確に短時間に情報を伝えるか活発なディスカッションがおこなわれた・・とあります。

現地紙の報道内容は以上、限定的なものですが、日本のマスコミの方でこれに参加された方おられたらコメントください。

ソースはpost-courier↓
http://www.postcourier.com.pg/20080813/news03.htm
Journos look at avian flu


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情報求む(by日経)

2008-07-04 11:41:48 | マスコミを考える

昨日紹介した日経メディカルオンライン「パンデミックに挑む」ですが、新型インフルエンザ訓練の情報を求めているようです。

今後、新型インフルエンザ訓練/公開講座をされる予定があれば、同サイト(編集部アドレスmiwa@nikkeibp.co.jp)に情報入れると取り上げてくれるかと思います。 また、あわせて、当ブログ冒頭に公開しておりますopinion@zav.att.ne.jpにもいただければ当ブログでも紹介させていただきます

以下、同編集部からのメールをペーストします。3日ほど前に、ある医療関係MLに流れたものですが、当ブログへ転載OK取り付けに時間かかってました。

以下ペースト
*****************************************************
日経メディカルの三和です。この7月に「パンデミックに挑む」を立ち上げました。以下です。ご覧ください。
http://medical.nikkeibp.co.jp/inc/all/special/pandemic/

 「パンデミックに挑む」では、新型インフルエンザ対策の訓練の模様を取材し、そのリポートを掲載することで、皆様との情報共有を図りたいと考えております。7月以降、新型インフルエンザ対策の訓練を計画されている方は、ご一報ください。市民向けの公開講座などの情報でも構いません。

 どうぞよろしくお願いいたします。

 三和護
miwa@nikkeibp.co.jp


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パンデミックに挑む!

2008-07-03 23:00:00 | マスコミを考える

日経メディカルオンラインHPが「パンデミックに挑む」開設しています。
http://medical.nikkeibp.co.jp/inc/all/special/pandemic/

「パンデミックに挑む」私的にはこのタイトル好きです。
前向きな響きが・・

ともすれば「どないしょ、どないしょ・・」「○○万人死んじゃう・・」暗くなりがちな新型インフルエンザ関連情報で、これからこういう響きのサイトが増えてゆくと良いなあと思います。

本日のテーマは新型インフルエンザの下手人はH5とは限らんぜ(H7かも?)と。
フォローしてゆきましょう

コメント (1)
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たとえ話に使えるか・・(アキバ事件)

2008-06-09 09:39:13 | マスコミを考える

アキバの通り魔事件、学会帰りの大阪で号外を手にしてびっくり仰天しました。犠牲者の方々には心よりご冥福をお祈りいたします。

この事件の犠牲者数が7名(合掌)。 パンデミック犠牲者数64万人なら本件の9万倍強、210万人なら30万倍、600万人なら86万倍弱。

「パンデミックの事、話しても、かみ砕いても、繰り返しても、どうしてもピンと来てくれない人」にするたとえ話として「アキバ通り魔事件の加藤容疑者みたいのが全国に9万人~86万人うろつくに等しい事態なんですよ。これは!」と、「H5N1ウイルス」を「加藤容疑者」にたとえる・・なんてのも一法かもしれませんね。

それにしても、よりによって、新聞休刊日の前日かつ、マスコミ学会に重鎮が集まっている当日というタイミングには何とも・・・休みが飛んでしまった方々にも同情ですね。

コメント (2)
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アフリカに想う(TICAD Ⅳ)

2008-05-31 11:52:21 | マスコミを考える

昨日で閉幕したTICVAD Ⅳ@横浜、当ブログに関連できそうな話題なく推移しましたが、アフリカネタでは朝日が充実ですね。

朝日のアフリカ特集↓
http://www.asahi.com/international/africa/

そういえば、私がセネガル在勤していた頃、朝日の編集委員のお嬢さんが青年海外協力隊でいらしていて、お父上も一度セネガルにいらして(私自身はお会いできなかったのですが)、滞在中の行動を協力隊のお嬢さんが機関紙に書いてたのを読んだことがあります。日本からぽっとやって来たにしてはすごい好奇心だなあ・・と印象。アフリカに思い入れのある人がいろいろいるんでしょうね。

「アフリカの水を飲んだものはアフリカに還る」なるフレーズがあります。私もスーダン勤務が終わり、パリにいたら再びダカール行きの辞令が来て・・ということがありましたが、協力隊OBも、JICA専門家や調整員になって舞い戻る人も多く、不思議な魅力をもつ場所です。

日本での関心度は今ひとつのところはありますが(かつて私が「スーダン見聞録」を出版したときも、「アフリカものは売れません!」のひとことで原稿読んでくれない出版社多数。それでも結局1年ぐらい彷徨った原稿受けてくれるところが見つかったのはラッキーでした)、アフリカへ投資促進→日系企業進出!となったら、アフリカ関連の本が(中国みたく)どんどん出てくると良いなあと思います。

保健医療関係のニュースでは
http://www.asahi.com/international/update/0529/TKY200805290281.html
5歳未満の子供の死亡、世界全体では1000万人を切るところまでいったのに、そのうち500万人がアフリカだとか・・・
スーダンでも子供の死亡原因第一位は下痢。 下痢して脱水になったらなすすべもなく死んでしまう。四川の現場でさえちゃんと処置されているのに・・・
福田さんのアフリカ援助倍増発言(現場では色々な声承知していますがそれでも)率直にしたいです。

Yahooニュース↓
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080530-00000336-reu-int

 


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新型インフルエンザ報道の予行演習?(地震報道)

2008-05-15 11:08:15 | マスコミを考える

中国四川省、被災現場は私の知人も含め日本のメディア各社入り乱れて報道合戦中の模様。

で、今朝の各紙読み比べ。

なのは朝日の社会面肩&産経=共同。「事実ではない噂」の流布にきちんと焦点を当て、飲料水がなくなった顛末を紹介。新型インフルエンザでは日本でもこういう事が起こると(SARS@北京の経験から)私は確信しているので、その予行的な意味合いで拍手です。出来れば、「結局みんな水は飲めた。脱水死なんてなかったヨ」という続報を期待したいです。
http://www.asahi.com/international/update/0514/TKY200805140289.html
http://sankei.jp.msn.com/world/china/080514/chn0805142354027-n1.htm

産経・伊藤総局長の「広まる民間支援」
中国人の意識変化をありのままに。地震の現場でこういう考察ができるのは永年の中国ウォッチャーならでは。”刑事コロンボ”そっくりのスタイルで日本人会場を歩き回っておられた姿を思い出します。
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/china/144929/

一面トップに奪い合いの写真を持ってきた読売ですが、これはちょっと・・・幾人か手を伸ばすものの右下の男や左上の男は余裕の笑顔。真ん中の男は「カメラ目線(笑)」 中国生活経験者から見ればこれ「普段の駅窓口」程度のテンションです。記事も何としても中国政府はけしからぬに結びつけようと一生懸命空回りしてるみたいで、”右陣営”では産経に軍配ですね。
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20080514-OYT1T00789.htm?from=any

洛水にはいった毎日は、子供たちの表情に焦点。「被災民に虚無感」と描き出し。 災害直後(今の時点)では、急性ストレス反応の時期で、現実感がわかない、感情の波がなくなったような状態(激しい現実から本能的に守る反応)が出てくる時点です。おそらくこの急性ストレス反応(ASD)と思われる状況が出ていますが、引続き、2週間以上後、PTSDの状況のレポートも期待したいですね。
http://mainichi.jp/select/today/news/20080515k0000e030033000c.html

引続き、各社記事に注目してゆきましょう。

Yahooニュース↓
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080515-00000068-san-int


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重い整理部の責任(新型インフルエンザ)

2008-04-10 16:46:46 | マスコミを考える

今朝、電車の中で思わず「それはないだろう」と口走ってしまったのが写真の見出し。

今朝の大ニュースは新型インフルエンザ発生時の在留邦人(海外に3ヶ月以上在住している日本人)の支援策でしたが、「在外邦人の帰国制限」の大見出し、これはいけません。本旨は、”明らかな症状を示している発症者は航空機に搭乗できないので在外公館から支援”という話なのに、いきなり(感染者じゃなくて)「在外邦人」では、海外(発生国)にいる日本人=アブナイ存在と刷り込まれてしまう。

2003年SARS流行中、北京に住んでいた日本人はこれを見たら当時のトラウマがフラッシュバックするはず(冒頭の私の電車内独語もその症状)。あの頃、「北京から帰ってきた」というだけで、様々な迫害を受けました。たとえば
*ばい菌扱いされた
*肉親の葬儀に(親戚一同から)出席拒否された
*北京日本人学校から(帰国して日本の小学校に)転校しようとしたら入れてもらえなかった
*出社したら白い目で見られた
*石を投げられた   etc etc・・・
私自身は職務上、帰国不可の立場だったのでこれらの事象に直面はしなかったものの、SARS終息後に戻って来られた皆さんから上記の話をうかがい憤慨していたものです。

こうした差別が蔓延した要因、スティグマ蔓延のひとつに、当時、あらゆるマスメディアに踊ったこの種の見出しの存在があります。

新聞の見出し、「整理部」というセクション(社により編集センターとか色々な名称あり)でつけられることが多いようです。どちらかといえば「縁の下の力持ち」的地味なこのセクションが、新型インフルエンザの社会不安ではすごく大きな責任を持ちそうな気がします。 この見出しの新聞社も、私が知る範囲(n=3ですが・・)ではとても真摯なディスカッションがSARSでも鳥フルでもなされているようですが、そして、書かれている記事自体はまっとうなのですが、この見出しは・・・
「整理部」の人々へのアプローチ何とかないものでしょうか・・

なお、この新聞含め、ウェブ版では各社妥当な見出しになっているようです。
朝日
http://www.asahi.com/national/update/0410/TKY200804090500.html?ref=any
読売
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080409-OYT1T01017.htm?from=any
毎日
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20080410k0000m040130000c.html
産経
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/living/health/136501/
Yahoo
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080409-00000153-mai-soci


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無差別殺人の報道に思う(新型インフルエンザ)

2008-03-24 13:52:03 | マスコミを考える

今朝のYahooのトップニュースはもちろん、土浦の8人殺傷事件。
「なぜ防げなかった・・・警察の対応に不満。○○の現場」といかにも”いつも通り”的見出しが躍っています。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080324-00000913-san-soci
刺殺犯は「誰でも良かった」と言っているとか。
ヒトなら”誰でも良く”って無差別・・・そう、「新型インフルエンザウイルス」に連想がはたらきますね。”ヒトなら誰でも良い”無差別ウイルスがどこかの国から入ってきてしまった時、どんな見出しが躍るのか。今回同様「なぜ防げなかった・・検疫の対応に不満。○○の現場」なんて思考停止的見出しが躍り現場のモチベーションを下げることが無いことを祈るばかりです。

本件も「自社が警察だったら、こういう風に張り込む」とか、前向き提案的報道を期待したいところです。

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