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新型インフルエンザ・ウォッチング日記~渡航医学のブログ~

照会・お便りetcはこちらへどうぞ
opinion@zav.att.ne.jp(関西福祉大学 勝田吉彰研究室)

今年も発生、上海の豚死骸大量漂着事件

2014-02-22 09:32:37 | 雑感/他分野ニュースから連想

 昨年に続いて今年も発生。上海の川に豚の死骸が大量に漂着事件。
インフルエンザではないと分ってはいるものの、H7N9と同時期同場所で発生するからイヤな感じを世界に発信しています。

  • 上海Huangpu Riverにて豚死骸10000頭(匹)分が漂着。
  • 昨年3月の件に続き2度目。
  • porcine circovirus
  • ヒト感染せず。

これの映像って、ぞっとするんだよなあ・・・ H7N9と相乗効果で。

ソースはThats
http://online.thatsmags.com/post/if-pigs-could-swim-more-found-in-river-china

More dead pigs found in Shanghai river

Shanghaiist
http://shanghaiist.com/2014/02/21/hog-wash-more-dead-pigs-surface-huangpu-river.php

Hogwash part II: More dead pigs surface in Huangpu River

HOGwashpt2.jpghuangpu-pigs3.jpg

 


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北京のケンタッキーやマックの氷はトイレよりバクテリア多しという報道

2013-07-22 10:10:50 | 雑感/他分野ニュースから連想

鳥インフルH7N9が久しぶりに感染者出た関連でいろいろ検索していて、つい道草食ってしまった話。インフルからは脱線ですが・・・

北京市内のケンタッキーフライドチキンやマクドナルドやKungfuの水は、細菌汚染がトイレの水レベル以上のものがあったとCCTVが報道して騒動になっている模様です。

北京のケンタッキーで出される氷は規定の20倍のバクテリアを含み、便器の水の13倍汚染されていた(KFC ice cubes were 20 times the limit, and 13 times higher than water samples taken from toilet bowls.)。

う~ん。この話、読む人により色々感想が出てきそうですね。

管理人としては:

1)途上国に旅行したら氷に注意するのは基本中の基本。外食したら氷は入れるなとリクエストすべしという基本をあらためて確認。数字で可視化してくれたわけで、教育材料としても有用。

2)もうひとつ感じるのが「トイレより汚い」というのは世界中のマスコミが本当に大好きな表現だなあと(笑)。これまでも「携帯の、スマホの画面は便座より汚い」「TVのリモコンは便器より汚い」「ドアノブが~」と色々聞き覚えがありますね。 マメに掃除されてる便器が、あるいは、普段衣類で覆われている臀部だけが接触する便座が、そこに付着する細菌が手洗いしない手で毎日触られる携帯よる少ないのはちょっと考えればわかることですが、それでもこの表現は(”細菌数が多い”という表現に比べて)インパクト桁違いに大きい。いや、管理人だって、何かおもろいネタつかんだら、この表現を使う誘惑に勝つ自信はまったくありません(笑)

ソースは上海デイリー
http://www.shanghaidaily.com/nsp/National/2013/07/22/Fastfood%2Bice%2Bdirtier%2Bthan%2Btheir%2Btoilets/

Fast-food ice dirtier than their toilets

By Hu Min | 2013-7-22 |


 
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アルジェリアの拉致事件に想う(無事祈願)

2013-01-17 10:17:18 | 雑感/他分野ニュースから連想

アルジェリアの日揮エンジニア拉致事件、心を痛めております。
5名の皆さまのご無事を心より願っておるものです。

 管理人は、フランス在勤時代にかの国に通いつめました。
 あの頃に、元大使(故人。非常にお世話になりました)からご依頼いただきしたためた拙文が、日本アルジェリアセンターのHPに残っておりました(12年前の肩書き)。

 かの国はこういう国ということでご参考まで。


 この文章をしたためてから12年の歳月が経っておりますが、この中で希望したシチュエーションへ何歩か近づきつつも、道半ばのところで今回のような事が起こったのは非常に残念です。

繰り返し、当事者の皆さまのご無事を心より願うとともに、大使館皆さまの奮闘を期待しております。

URLは↓
http://www.japan-algeria-center.jp/andalg/jp/andalg20011010j.html#andalg31j

****************************************************************************
(以下コピペ)

変化しゆく国に通いつめて

在セネガル日本国大使館
一等書記官 兼 医務官
勝田 吉彰

 私は在フランス日本国大使館の医務官として前任地パリに勤務していた頃、その職務の一 環として在アルジェリア日本国大使館への巡回検診として定期的にアルジェを訪れる機会 に恵まれた。

医務官としての職務だから、その本旨は大使館員のみなさんの健康管理、つまり診察や 血液検査・尿検査、保健指導といった事を2泊3日のタイトな日程でこなしてとんぼ帰り してくる…というものだから、基本的には"空港と大使館"だけの訪問である。

このような 訪問形態はアルジェリアに限ったことではなく、ガボン・カメルーン・コンゴ民主共和国 といった国々についても同様なのであるが、アルジェリアに関しては特に印象が強く、格 別の思い入れを感じるのである。

 当時のパスポートのビザ欄をめくって、赤いアルジェリアの入国ビザを数えてみると 、6回分押されている。初回は1996年、最終回は2000年である。  初訪問の96年、アルジェリアはテロリストの活躍最盛期であった。当時パリからの直 行便は運行停止され、行きも帰りもそれぞれ隣国チュニジアで1泊しての遠回りを強いら れた。

空港に着くと銃を持参の警備員にぴったりガードされ、囮と共に2台1組で猛スピ ードで疾駆する防弾車のスリルを味わうという、到着早々から他の巡回先では期待すべく もない経験が出来た上、高い塀と無数の監視カメラで守られた大使館コンパウンドに入る と、その分厚い鉄扉は固く閉ざされて帰りの日まで食べる時も寝る時も含めて一切外出不可となったが、しかしそれだけに館員の皆さんとは三食を共にして密接に接し、興味深き話を多々聞くことが出来た。

小生が到着する前日に空港管制塔に迫撃弾が打ち込まれた話 や市場の真ん中で爆弾が連発する話などは、窓外から聞こえてくる銃声のBGMによりリアリティーがぐっと増し、下手な怪談よりはるかに背筋を冷やしてくれるものであった。

もともとの本職は精神科医(精神保健指定医)で ある私は、未知の国を訪れると、その国の精神病院の見学をおねだりするのを楽しみにし ている。しかしこの国では、病院テロなるものが横行し、早い話、爆弾を積んだ"ニセ救急車"が病院敷地に侵入してドカン!というのが流行っていたので医療機関の視察は避けるべきことであった。

 こういった環境下で職務に邁進される館員の皆さんの心理的ストレス状況は想像に難く なく、そのフォローは極めて重要な任務の一つであった。  そのようなおどろおどろしい雰囲気で始まった私のアルジェ通いであったが、ブーテフ リカ政権の誕生を境にして、回を追うごとに変化が見られるようになってきた。

 99年あたりからは、空港送迎の防弾車はいつしか囮の1台がなくなり小生が乗車する 車の単独走行となり、その走りっぷりも、超特急から急行程度に、"形相変えた全力疾走" から、中央車線の車の流れとも協調できるものとなっていった。

仕事を終わり夜更けのグ ラスを傾けながらの語らいも、銃声のBGMは聞こえなくなり、心地よい酔いを自然に楽 しめる時間となっていった。

 その次の訪問からは、昼食ぐらいは外出も可能になり、アルジェ訪問5回目にして初め て空港ー大使館線以外の車窓をめでることができた。  

この街が緑豊かな美しき場所であるというのはこの5回目にして初めての発見であった 。車窓を説明してくれる同乗者によるガイドは「ここは銃撃事件の現場だった」「ここは 車爆弾で○人亡くなった現場」etc…と、ありがちな観光ガイドとはおよそかけ離れた内 容が続いたが、表面的に眺める限り日々の営みは粛々と流れているように観察された。

 

そして2000年に入り最後の巡回では、夜は大使館敷地から出て市中のホテルに宿泊 するという革命的(?)なことが可能になった。用意されたホテルは、敷地入口で車のトランクを開けさせて爆発物チェックをする強面ガードマンや玄関先でピーピー音をたてる 金属探知器といった少々ユニークな舞台小道具が気分を盛り上げてくれるけれども、これらを通過したあとはごく快適な四つ星ホテルであった。

緑豊かな中庭にはのどかな雰囲気 が流れ、昼下がりのカフェを楽しみつつ周囲のテーブルを眺め回してみると、ビジネスス ーツに身を包んだ英語、ドイツ語、フランス語の集団が三々五々、ポータブルパソコンを たたきながら何組もミーティングをしている。アルジェリアに平安の兆し(及びそれがも たらすであろう利権)を嗅ぎつけた目ざとい集団 が早くも蠢き始めている現場…・ということのようであった。

 セネガルへの転勤辞令により、2000年前半で終了したアルジェ通いであったが 、「政権の変わった国」「変化しゆく国」というものを、時系列を追って観察する機会に 恵まれたのは僥倖の限りであり、実に面白い体験であった。特にアルジェリアにおいては 、日常何げない所に"変化"を肌で感じることが出来(この点、同じ巡回検診先かつ「政権 の変わった国」という条件を満たしながらも終始同様の光景が目についたコンゴ民主共和 国あたりと対称をなす)、小生の思い入れもひとしおである。

 その後聞くところによれば、パリからアルジェへの直行便も再開され、小生の後任者は チュニジア経由の遠回りを強いられることなく、2時間あまりのフライトで欧州内路線の ような気軽さでアルジェ入りしているようである。

 さらに5年後、10年後、この国が「この仕事をしているのでなければ、まず訪れるこ とのない国」ではなくなり、アルジェ空港のロビーにお揃いのバッジをつけた日本人の一 行が闊歩し、"出国カードの書き方"を添乗員が大声で説明する…・といった光景が現れる日を期待したい。

その時には、小生ももう一度その場に降り立ち、「昔々自動小銃を持っ た軍隊が立っていた場所」や「かつて若かりし頃、防弾車に押し込まれて全力疾走した高速道路」で再びの感傷にひたってみたいと思っている。


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外務省医務官募集(2012.1.31〆切)

2012-01-17 10:20:08 | 雑感/他分野ニュースから連想

外務省医務官の募集がでています。
今回は願書〆切が1月31日、面接が2月です。

管理人の前職。辞令が来る国がすむ国ということで、運命にまかせながらさまざまな現実に対応してゆくことは、大変なこともありましが、非常に充実した日々でした。

要項取り寄せ、問合せは外務省福利厚生室まで(↓参照)

http://www.mofa.go.jp/mofaj/annai/saiyo/gaikokan/iryou.html

**************************************
(以下コピペ)

外務公務員医療職募集

平成23年12月16日

 外務省では、以下の医療職に従事して頂ける方を募集しています。

1.資格:

 臨床経験10年以上でプライマリーケアに対応しうる内科、外科等の医師

2.採用人員:

 若干名

3.勤務先:

 アフリカ諸国等開発途上国所在の我が国在外公館

4.身分待遇:

 国家公務員医療職(一)

5.選考内容:

 書類審査及び面接

6.応募締め切り:

 平成24年1月31日(火曜日)
 (当日の消印有効。但し、当日の消印となる場合は事前連絡のこと)

7.応募方法:

 応募を希望される方は下記9.に選考申込書を請求して下さい。

8.面接日:

 平成24年2月中旬(予定) (面接候補者のみ)

9.連絡先:

〒100-8919 東京都千代田区霞が関2-2-1
外務省福利厚生室医務官班
電 話:03-3580-3311 内線3812,3811
ファックス:03-5501-8110


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夏フェスのささえ方(野外コンサート)続編

2011-08-29 23:32:25 | 雑感/他分野ニュースから連想

夏休み2度目(たぶん今夏最後)の夏フェスのバイト(救護所医師)してきました。freedom2011@淡路島の2日目http://freedom-awaji.com/

今回はナースが(派遣会社でなく)地元淡路島の病院から、さらにベテランの1名は看護大学教員。「変わったことしたくて」と。そう、管理人と似たような立場で似たような思考回路の持ち主みたいで、実際ラッキーでした。

 

前回に続き「夏フェスのささえ方 続編」です。

 

運動会などイベント待機のバイトやボランティアをされる方、何かの参考になれば幸いです。

(前回「夏フェスのささえ方」は
http://blog.goo.ne.jp/tabibito12/d/20110806
参照ください(末尾にコピペ)。文頭の番号は前編からの続番になっています。

 

6.ミュージシャンの楽屋

救護所医療スタッフの集合時間はおおむね開場の2時間前(≒おおむね開演の4時間前)。舞台ではリハーサルが展開しています。彼らは舞台上か楽屋に待機。救護所スタッフに与えられる身分証は、舞台裏や楽屋まで入れる権限をもったものであることが多い(AAAと書いてあったりする)

 空いた時間があれば、ちょっとのぞいて声かけてまわる。サイン?いやいやそんなものねだるのはNG!。じゃなくて、「元気ですか?何かあったら何でも言ってくださいね。それと『水め!ポカリ飲め!』って叫んでください」と声かけてまわるのです。こちらが白衣着てたら大抵快諾してくれます。

 で、始まってみると・・・

「おまいら~飲んでるか!」とかリズムの合間に本当に絶叫してくれました。次々と!群衆は「うぇーい」と。そう、群衆が一番言う事を聞くのはミュージシャンなのです。彼らの口を借りる。これ最高のリスクコミュニケーションです。

 

7.熱中症

これは開演前からリスクがあがります。

14時開演なら12時開場、すると朝8時とか9時とかいう時間からそれなりの行列が出来ていたりします。行列の場所はたいてい屋根もありませんから、快晴だと(今回は雲ひとつない快晴!)開場の時点ですでに3時間ぐらい直射日光にさらされていたりします。

 開演になると、長い人は6時間も直射日光下ですから即バタバタとやってきます。野戦状態です。

保冷剤は用意されてることが多いですが、100円ショップで売られている霧ふきを持ってゆくと良いでしょう(あるいは主催者のなかで担当者とピンポイントで正確に連絡とれるならリクエストしておくのも良いでしょう。でも主催会社担当者と当日現場担当者は違うことも多いのでそれは期待薄)。ミストをかける。

 

8.急性アルコール中毒。

 今回はこれがちょくちょく出ました。テキーラを○杯飲んだ、ビールを○杯飲んだと。全身状態はまあ悪くないものばかりで低体温やらけいれんやらは無いので救護所限りで。警察官の巡回もかなり頻繁にて荒れる人もおらず。

傾向として、日中は熱中症がメインで夕刻からこちらに移行という感じ。

3人続けて虎がやってきた時には思ったものです。「しまった、楽屋で、水めの次に酒やめろと言ってもらうよう頼んどいたら」と。まあ、今回はちょっと不良ぽいのが持ち味だったりするジャンルだったからそれは気の毒か・・・

 

9.ツイッターが使えることも

 あまり多くはありませんが、コンサートによっては専用のツイッターアカウント開設している場合も。今回はそれに該当したので、しかるべき#(ハッシュタグ)をくっつけて流すとHPに表示される。で、熱中症の話、ORSの話、虫刺されの話、サングラス(紫外線眼炎)・・・、前日夜には「そろそろ寝ましょう」などなど、リスクコミュニケーションに使える道具になりました。 どうやら昨年の医者も同じような事をしていたらしいです(伝聞)。

 

10.スタッフに声かけ

 野外コンサートには、学生バイトやボランティアの子がたくさんいます。その派遣元はいろいろなので、開場前にはいくつかのミーティングがあちこちで。多くはずっと炎天下の任務。こういう人々は概して“頑張り過ぎてしまう”もの。ミーティングの輪を見つけたら入っていって「熱中症は重症化するとオオゴト。気分不良あればすぐ救護所へ。スタッフが救護所のお世話になるのは恥でも何でもない! (不調感じたら)堂々と救護所に気ましょう!」と呼びかけてまわる。ただし彼らもそれぞれに大切なミーティングなので、ディスターブするのは3分以内手短に。

 

**********************************
(以下、前編のコピペ)

インフルとは無関係ですが・・・

本日は夏フェス(野外コンサート)の救護所医師のバイトをしていました。
http://www.ktv.co.jp/event/ssc2011/index.html
です。

おそらく、当サイトにおいでいただく常連さんにも、夏のイベント待機のバイトやその後の運動会シーズンには子供の学校で父兄ボランティアされる方もおられるでしょう。

本日のメモ兼ねて“救急のプロじゃないフツウの人々”に贈る「イベント医療の基礎の基礎」。

 

1.野外コンサートではどれぐらいの受診者がでるのか。(この項、スタッフからの聞きかじり)

 イベント会社の方によれば、平均して「客数の1%」とのこと。1000人入ったら10人、1万人入ったら100人。これはあくまで標準。本日、管理人が担当したsummer sound carnival20113500人入場で受診者16人。かなりラッキーでした。救急車コールもゼロ。急性アル中もゼロ。

 対して、1週間前に同じイベント会社担当のコンサートは1万5千人入って170人救護所へ。かなり高率です。救急車1名、急性アル中もぞろぞろ。

 こういう違いはコンサートの客層によるのだそうです。先週のは「観客賑やかでもう・・女性なんかみんな水着で・・(担当者談)」。はい、ここでビキニ姿が1万人騒いでる光景想像してニヤリとした人、早計です。そういうコンサートはヤンチャな人が多く急性アル中もゴロゴロ。救護所も大変なことになります。(でも、結局誰かがやらねばならないのですから、活きがよくてビキニの好きな若い先生に思い切り働いてもらいましょうw)

さて、どちらのパターンになるかは「音楽のジャンル」で違ってくるそうです。J-popsなどは前者、レゲエやロックは後者と。バイト引き受けるときの参考になるかもしれません。

 

2.熱中症

 この時期の野外イベントで起こることナンバーワンはこれでしょう。

熱中症Ⅱ度以上は必ず医療機関へ・・・とはどこにも書いてあるところですが、まあ、Ⅰ度でも、飲水をすすめて自分で飲みにくかったら医療機関へ送る・・・ってことでよいでしょう。(点滴の用意までされてたりすれば別ですが、普通のイベント会社ならそこまでない)

 さて、実際に救護テント訪れる大部分は、救急搬送かギリギリの判断・・というレベルではなく、意識レベルクリア、会話も混乱せずちゃんと成立が大部分。簡易ベッドに寝ていただき経口補液にクーリングということになります。
 ここでちょっと困るのがOS-1の不評。経口補液ORLWHO基準はNa 75mEq/L。米国小児科学会基準が同40~60。大塚のOS-1Naが50mEq/Lですから理にかなっている。(スポーツドリンクは20前後だからNa足りない)。が、実際はなかなか飲んでもらえない。出して10分たってもそのまま。で「(ふつうの)お水もらえます?」なんて言われちゃったりします。管理人的にはソリタT3顆粒よりマシと思うけど現実には。

 先般の渡航医学会の講演であったのですが、「スポーツドリンクに少量の昆布茶を混ぜる」「梅干しを一緒に出す」といった生活の智恵は試す価値ありかも。

 

3.野外コンサートの醍醐味は大自然=動物に囲まれている

 緑に横になったりとび跳ねたりが醍醐味の野外コンサートですが、そこには色々と。

「横になってたら毛虫に刺された!(緑色の2cmぐらいだったとか)」というお兄さんも。
今年はなかったですが、昨年の申し送りではヘビに咬まれた人もいたとか(同じく万博公園の話です)。ちなみに本州内にいるヘビで毒をもっているのはマムシとヤマカガシです。前者は頭が三角形してるので判別、咬まれた人にどんな形してたか問診すれば(理論的には)良いはずですが、でも、ヘビの鑑別なんて、シロウトには困難です。管理人はセネガル在勤中、大使館敷地内でヘビ出没という事件があったとき、セネガル在住のフランス人ヘビ学者のところへ話を聞きに行ったことがあります。多くの標本とアトラスをもとに○○種、○△種、×○種・・・と頭部のカーブだとか鑑別点らしきことを懇切丁寧に知識を授けていただけたのですが、管理人の目にはどれも同じ「不気味なヘビ」にしか見えませんでした。蛇咬傷の人をみたら、すぐ医療機関に送りましょう。当直医マニュアルをお持ちの方はp507です。

 

4.女性のうったえ

 テントにやって来て、看護師さんにそっと言ってものを受け取るだけ・・・という人もいます。そのほとんどが「バンドエイド」か「生理用ナプキン」です。前者は靴づれ。夏フェスでは、観客がミュージシャンに合わせてピョンピョン跳ねる・・・ということがデフォになります。が、慣れていない人はパンプスなんかで来てしまいます。よって靴づれが頻発します。後者については、男の私は本日初めて知りました。野外コンサートでは生理用ナプキン求めて救護所に来る人が結構いる。ひとつ勉強になりました。

 月経痛が主訴の人も来られます。頭痛より多い。動けなくなってたのをスタッフに救出されてきた人まで。脱水あるいは“飛び跳ね”で増強するのでしょうか。

 

5.寝不足

 熱中症で来られる方にお尋ねすると、前の晩寝てない、寝不足という人が結構います。

寝不足は敵です。といってどうするわけにもゆかないのですが、ひとつのアイデアとして、コンサートによってはツイッターアカウント開設してる所もありますので、主催者にかけあって、数日前から情報発信というのも良いかも。ポカリ買ってきましょうとか、ポカリにこぶ茶混ぜたら強力ですとか、前日22時頃にはそろそろ寝ろとか・・・

 

当管理人、前職外務省時代には、イベント医療的なこともちょくちょくやっていました。天皇皇后両陛下の欧州ご訪問や、森・小渕元総理のパリ訪問、ナショナルデーほか外交行事等々。邦人保護では98年仏W杯のリヨン出張とか。

 

でも、今回は初めて知ったことも色々あり、若い熱気に元気ももらい、とても楽しい一日でした。


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夏フェスのささえ方(野外コンサート)

2011-08-06 23:05:38 | 雑感/他分野ニュースから連想

インフルとは無関係ですが・・・

本日は夏フェス(野外コンサート)の救護所医師のバイトをしていました。
http://www.ktv.co.jp/event/ssc2011/index.html
です。

おそらく、当サイトにおいでいただく常連さんにも、夏のイベント待機のバイトやその後の運動会シーズンには子供の学校で父兄ボランティアされる方もおられるでしょう。

本日のメモ兼ねて“救急のプロじゃないフツウの人々”に贈る「イベント医療の基礎の基礎」。

 

1.野外コンサートではどれぐらいの受診者がでるのか。(この項、スタッフからの聞きかじり)

 イベント会社の方によれば、平均して「客数の1%」とのこと。1000人入ったら10人、1万人入ったら100人。これはあくまで標準。本日、管理人が担当したsummer sound carnival20113500人入場で受診者16人。かなりラッキーでした。救急車コールもゼロ。急性アル中もゼロ。

 対して、1週間前に同じイベント会社担当のコンサートは1万5千人入って170人救護所へ。かなり高率です。救急車1名、急性アル中もぞろぞろ。

 こういう違いはコンサートの客層によるのだそうです。先週のは「観客賑やかでもう・・女性なんかみんな水着で・・(担当者談)」。はい、ここでビキニ姿が1万人騒いでる光景想像してニヤリとした人、早計です。そういうコンサートはヤンチャな人が多く急性アル中もゴロゴロ。救護所も大変なことになります。(でも、結局誰かがやらねばならないのですから、活きがよくてビキニの好きな若い先生に思い切り働いてもらいましょうw)

さて、どちらのパターンになるかは「音楽のジャンル」で違ってくるそうです。J-popsなどは前者、レゲエやロックは後者と。バイト引き受けるときの参考になるかもしれません。

 

2.熱中症

 この時期の野外イベントで起こることナンバーワンはこれでしょう。

熱中症Ⅱ度以上は必ず医療機関へ・・・とはどこにも書いてあるところですが、まあ、Ⅰ度でも、飲水をすすめて自分で飲みにくかったら医療機関へ送る・・・ってことでよいでしょう。(点滴の用意までされてたりすれば別ですが、普通のイベント会社ならそこまでない)

 さて、実際に救護テント訪れる大部分は、救急搬送かギリギリの判断・・というレベルではなく、意識レベルクリア、会話も混乱せずちゃんと成立が大部分。簡易ベッドに寝ていただき経口補液にクーリングということになります。
 ここでちょっと困るのがOS-1の不評。経口補液ORLWHO基準はNa 75mEq/L。米国小児科学会基準が同40~60。大塚のOS-1Naが50mEq/Lですから理にかなっている。(スポーツドリンクは20前後だからNa足りない)。が、実際はなかなか飲んでもらえない。出して10分たってもそのまま。で「(ふつうの)お水もらえます?」なんて言われちゃったりします。管理人的にはソリタT3顆粒よりマシと思うけど現実には。

 先般の渡航医学会の講演であったのですが、「スポーツドリンクに少量の昆布茶を混ぜる」「梅干しを一緒に出す」といった生活の智恵は試す価値ありかも。

 

3.野外コンサートの醍醐味は大自然=動物に囲まれている

 緑に横になったりとび跳ねたりが醍醐味の野外コンサートですが、そこには色々と。

「横になってたら毛虫に刺された!(緑色の2cmぐらいだったとか)」というお兄さんも。
今年はなかったですが、昨年の申し送りではヘビに咬まれた人もいたとか(同じく万博公園の話です)。ちなみに本州内にいるヘビで毒をもっているのはマムシとヤマカガシです。前者は頭が三角形してるので判別、咬まれた人にどんな形してたか問診すれば(理論的には)良いはずですが、でも、ヘビの鑑別なんて、シロウトには困難です。管理人はセネガル在勤中、大使館敷地内でヘビ出没という事件があったとき、セネガル在住のフランス人ヘビ学者のところへ話を聞きに行ったことがあります。多くの標本とアトラスをもとに○○種、○△種、×○種・・・と頭部のカーブだとか鑑別点らしきことを懇切丁寧に知識を授けていただけたのですが、管理人の目にはどれも同じ「不気味なヘビ」にしか見えませんでした。蛇咬傷の人をみたら、すぐ医療機関に送りましょう。当直医マニュアルをお持ちの方はp507です。

 

4.女性のうったえ

 テントにやって来て、看護師さんにそっと言ってものを受け取るだけ・・・という人もいます。そのほとんどが「バンドエイド」か「生理用ナプキン」です。前者は靴づれ。夏フェスでは、観客がミュージシャンに合わせてピョンピョン跳ねる・・・ということがデフォになります。が、慣れていない人はパンプスなんかで来てしまいます。よって靴づれが頻発します。後者については、男の私は本日初めて知りました。野外コンサートでは生理用ナプキン求めて救護所に来る人が結構いる。ひとつ勉強になりました。

 月経痛が主訴の人も来られます。頭痛より多い。動けなくなってたのをスタッフに救出されてきた人まで。脱水あるいは“飛び跳ね”で増強するのでしょうか。

 

5.寝不足

 熱中症で来られる方にお尋ねすると、前の晩寝てない、寝不足という人が結構います。

寝不足は敵です。といってどうするわけにもゆかないのですが、ひとつのアイデアとして、コンサートによってはツイッターアカウント開設してる所もありますので、主催者にかけあって、数日前から情報発信というのも良いかも。ポカリ買ってきましょうとか、ポカリにこぶ茶混ぜたら強力ですとか、前日22時頃にはそろそろ寝ろとか・・・

 

当管理人、前職外務省時代には、イベント医療的なこともちょくちょくやっていました。天皇皇后両陛下の欧州ご訪問や、森・小渕元総理のパリ訪問、ナショナルデーほか外交行事等々。邦人保護では98年仏W杯のリヨン出張とか。

 

でも、今回は初めて知ったことも色々あり、若い熱気に元気ももらい、とても楽しい一日でした。

 


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祝 南スーダン建国!

2011-07-10 14:34:49 | 雑感/他分野ニュースから連想

日の各紙、スーダンの文字が一面に載っています。頭に「南」の文字をくっつけて。

そう、本日が南スーダン独立の日です。

当管理人が外務省生活をおくった最初の任地がスーダンでした。
着任して一夜あけ、ハルツームヒルトンの朝食テーブルにつくと、雲をつくような大男が紅茶を入れてくれたのが第一印象にのこっています。

雲をつくような大男・・・世界でもっとも背の高い民族ともいわれているディンカ族。
しかし、スーダン生活を経るにつれ、彼らディンカ族の置かれた立場が気の毒なものであることがわかってきました。

アラブ系イスラム系が政権をとるこの国で、南部出身の彼らには職業上はじめ様々な差別もあり窮屈な思いをしてきた。
さらに南部の内戦は何十年も延々と続き(スーダンに着任したときも離任したときも内戦状態)、支援物資の届かない南部の村へは国連機による食糧投下もおこなわれていました。その国連機には日本の援助も入り、日の丸の大きなステッカーも貼られていました。

南スーダン。これまで、この地域の保健衛生システムは悲惨のひとことでした。子供の死因はマラリア・脱水。いずれも死に至る病ではなくて、やりようによって減らせるものです。
今回の建国で、石油が出るこの国に対して、先進諸国や新興国の援助がどっと流れ込んでくるであろうことは容易に想像できます。これまでの「テロ支援国家指定(←ODAが極めて入りにくい)」からも解放されて。この「いささかの下心」のついたお金でも、マラリアや下痢など本来死ななくてもよい子供が死なずにすむ・・・とりあえず率直に喜びたいと思います。

こんな、さまざまな状態にも一区切りつきそうな今回の建国、この国の行く末にエールを送ります。

 

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まだ使えるかもしれないインフル備蓄

2011-03-12 15:59:10 | 雑感/他分野ニュースから連想

「新型インフルエンザ 予期不安期」に買い込んで、押入れの片隅で忘れられてる備蓄品はありませんか?

当時の「岡田本」に載ってたリストに沿って買い込まれた方、今回でも役に立つものがあるかもしれません。

役に立つ可能性のあるもの=缶詰・マスク・消毒液・角砂糖・ゲーム類?

役に立たないと思われるもの=カップ麺・アルファ化米(まず期限切れでしょう)

思い出したら利用ください。

なお、これは「非被災者は被災地に送れ」という意味ではまったくありません。
無秩序に送られた物資で混乱した@新潟地震・・・みたいなつぶやきがツイッターであふれています。

西日本の方は、備蓄品の箱を開けて期限切れ品を入れ替えておきましょう。


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精神神経学会から(神戸市民病院群の発表)

2010-05-24 09:01:39 | 雑感/他分野ニュースから連想
精神神経学会、新型インフル関連の発表は、
神戸中央市民病院(+他の市民病院群)松石氏らの発表。
環境感染学会あたりに出ていたのと同ルーツかと思います。

「新型インフルエンザ流行が医療従事者にもたらした心理的影響」
ツールとして、IES(PTSD関連でよく用いられる、ストレス評価尺度)を用いているのがアイデア。

濃厚接触群と非濃厚接触群で比較、前者では有意にIES高得点、ストレス関連質問の多くにおいても有意に強いストレスを感じていたという結果。

SARS期間後にもらった、中日友好病院論文集にもこの手の中国語論文はいくつか見られるものの、IESは使われていないので新しいところ。
インフルエンザは守備外なんて思わないで、精神科医として出来ることはきちんとやった、若い先生方には拍手ですね。

もうちょっと聴衆が多かったら良かったのですが(まあ、同日同時刻に精神療法・ICD11・産業精神医学のシンポや講演、さらに石郷岡氏の話まで同時並行してたら仕方ないか・・・)。

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新形インフルエンザ対策とうつ病の共通ニュアンス

2010-05-24 08:44:56 | 雑感/他分野ニュースから連想
精神神経学会から帰宅。
本来分野で収穫多大なれど、ここでは雑談として「ハッ!」としたこと1件。

「最近のうつ病の~」シンポで、独協大 井原教授のスライド。
期待>可能
とただ一行。

うつ病診療の混乱の一因は医療者・患者の行き違いとした上で、
言わんとするところは、
患者側は「医学は万能。全部知っている。知ってて当たり前。私の問題はなんでも解決してくれる」と思ってる。医療側は「医学は限界。大したことできない。危険ですらある。難しいこと多いこと知ってる。でも患者を失望させたくない→口つぐむ」というのがうつ病診察室で展開している行き違いだという趣旨。
そして患者へのメッセージ「不安・ゆううつ・自己嫌悪。これらは人生につきまとう致し方のない事です。すべてを取り去ることはできません。薬は万能ではなく人生をバラ色にするものではないのです。それでもお手伝いならできます。人生の主役はあなた自身なのです」と。

ピンと来た方も多いと思います。
このメッセージ、「うつ病」を「新型インフルエンザ対策」に置き換えれば、何となくただようモヤモヤ感が理解できるんじゃないかと。この場合、「医療者」を「厚生労働省(あるいはいくつかの権威筋)」に、「患者」を「国民」に置き換えれば。

期待>可能
国民側は「厚生労働省(あるいは 専門家/お上/感染研/マスコミ/舛添・長妻/大使館/検疫/感染症学会 etc)は何でも知ってる。何でもできて当たり前。新型インフルの問題は何でも解決してくれる」
厚労省(含む 同上)は「新型インフル対策は限界あり。完全に防ぐなんてできない。困難多いこと知ってる。でも国民を失望させたくない→口つぐむ」
メッセージ案「(流行にともなう)不安・ゆううつ・イライラ。これらは感染症流行につきまとう致し方ないことです。すべてを取り去ることはできません。検疫(あるいは ワクチン/タミフル/休校/etc)は万能ではなく、社会不安や混乱を一掃するものではありません。でも少々のお手伝いならできます。新型インフルエンザ流行に立ち向かう主役はあなた自身なのです」

対策検証のもやもやのヒントは精神神経学会にあった。
H5N1、さらに将来の”感染症X”に向けて、感染症流行のメンタル、研究してゆきたいと思います。


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