雨が降った11月3日の唐津くんち、西の浜のお旅所を出て町を
練り歩いた各曳山が夫々の町に納まり、その納まった山をぐるりと
見て廻った後、私達はご案内を受けてた地元の酒蔵、鳴滝酒造の
古館社長宅を訪問、そこには豪勢なもてなし料理が待っていました。
因みに唐津くんちの時は盛大なもてなし料理を作り、1年間お世話に
なった人や親戚へのお礼をこめて家に招くんだそうです。
座敷は先客でいっぱいでした。
先ずはお吸い物が出されましたが、歩き回った後だっただけに
少し癒されました。
もちろん、お酒は鳴滝酒造の聚楽太閤。
秋あがりもおいしかったですが、私は燗酒ばかり飲んでました。
太閤の燗酒はうまい!
唐津くんちの時のもてなし料理は3ヵ月の収入をつぎ込むとか。
4日の祭りの最終日は200人の客があるというお話でした。
私達は、遠慮なくお酒と手作りの料理を楽しんでましたが、
少し後で来られた、同じく佐賀の酒蔵、小松酒造(唐津市相知町)の
小松社長に連れられて急遽次のお宅を訪問する事になりました。
「酒のナガタ」さんのお宅。
ここはまた、出された料理も雰囲気も違って面白かった。
唐津くんちでは定番(?)のアラ(別名クエ)の煮付け。
(遠慮しいしい撮ったら、なんとピンボケ!)
話に聞いてた唐津くんちの時に出る「アラ」にやっと出会えました。
つまみ散らかされて、元の形をとどめてはいませんでしたが、大きさは
70~80cm位はあったんじゃないでしょうか。
私も少しいただきましたが、味は淡白だったような・・・。
軽い酔いと、初めてのお宅ということで緊張してたのか味の記憶が
いまいちハッキリしません。
ここでは万齢(小松酒造)のにごり酒などを飲みました。
フルーツの生クリーム和え、甘い煮豆がおいしかった。
この頃から友人の一人はかなりはじけてました。
今年の唐津くんちはあいにくの雨でしたが(雨の日は初めてだった)、
それはそれなりの「くんち」のあり方があるようで、行事の上がりも
早まり、各家では早々に打ち上げが始まっていました。
通りすがりに見えた各家の玄関は履物の山でした。
私は、くんちでの「もてなし」のハシゴは初めてで、家によって違う
もてなし料理の数々、もちろん、初めてお会いした人達とも気楽に
話したりして、新たな「唐津くんち」の魅力に触れることができました。
JR筑肥線で唐津から天神までは約1時間、私たちは10時の
最終電車に乗り、家に帰り着いたのは午前様でした。